
車種によっては「空気圧警告灯」が設置されているものもあります。
空気圧警告灯が点灯する意味や起こりうるリスク、具体的な対処法などを把握しておけばいざ点灯したときも慌てず対処できるでしょう。
ここでは車の空気圧警告灯が点灯する意味、放置するリスクや対処法をご紹介します。
タイヤ空気圧警告灯とは
「タイヤ空気圧警告灯」とはタイヤの空気圧が正常かどうかをチェックし、異常があればドライバーに知らせるランプのことです。
自動車におけるタイヤは唯一路面に接地し動力を伝える重要なパートなので、空気圧は常に正常でなければいけません。
そのため、ドライバーへその空気圧を知らせるための警告灯が設けられているのです。
なお、空気圧警告灯はわりと新しく導入されたものであり、昔の車種には搭載されていません。
現代のモデルであっても車種によっては搭載されていないものもあります。
点灯する原因
基本的にはどのメーカーや車種でも、タイヤの空気圧に異常を検知したときに点灯することがほとんどです。
下記に、ランプが点灯する代表的な原因をピックアップしました。
空気圧が低い
ホイールに装着したタイヤはそのままでは使用できません。
空気を入れて適正な値に調整し初めて路上での走行に適します。
空気圧が明らかに低い場合、センサーが異常を感知してランプが点灯。
タイヤの空気圧が低くなる原因もさまざまです。
少しずつ抜けていくことが多いですが、4本すべてが同じように減っていくわけではありません。
「なんらかの原因により特定の1本だけ極端に空気圧が低下してしまう」といったことも起こりえます。
空気の注入口に使用するゴム製のパーツやタイヤそのものが劣化していると、少しずつ空気が漏れてしまうことも。
タイヤはゴム製のため時間とともに劣化します。
しばらくタイヤを交換していないのなら、空気が漏れてしまう可能性は十分考えられるでしょう。
センサーの電池が切れかけ
空気圧の異常を検知するためのセンサーは、電池で稼働しています。
電池が完全に切れてしまうと空気圧の異常を検知できなくなってしまいます。
この場合警告灯の意味がなくなってしまうため、電池が切れかけになると点灯することがほとんどです。
このケースではタイヤのエアーになんらかの問題があるわけではないため、単純に電池を交換してあげればランプは消えます。
基本的にセンサーの電池はそうそうなくなるものではありません。
メーカーや車種にもよりますが、中には10年以上もつものもあります。
電池交換といってもテレビのリモコンや懐中電灯のようにはいきません。
簡単に交換できないところに電池ボックスが設置されているため、業者に依頼する必要があります。
センサーの不具合
「電池は新しくてタイヤにもまったく不具合がないのにランプが点く」といったケースでは、センサーの不具合が考えられます。
センサーが故障するなど不具合を起こすことで、空気圧が正常にもかかわらず警告を発してしまうのです。
エアーが低いわけでもパンクしているわけでもないため、走行する分にはまったく問題ありません。
ただこのままでは空気圧警告灯が備わっている意味がなく、本当に問題が起きているときに異常を察知できない可能性も。
異常を正しく検知できずさまざまなリスクに直面してしまう恐れがあるため、このようなケースでも専門業者へ相談することをおすすめします。
空気圧異常で考えられるリスク
タイヤの空気圧が異常をきたしたとき、いったいどのようなリスクが考えられるのでしょうか。
タイヤは車の中で唯一路面に接するパーツです。
「操作性」「快適性」「加速性」「制動性」などあらゆる要素に関わるため、もっとも重要なパーツといっても過言ではありません。
タイヤ空気圧の異常を軽視してしまうと、下記のようなリスクに直面してしまう可能性があります。
燃費が悪くなる
適切な空気圧でないとタイヤの路面への接地面積が増えてしまい、それと同時に摩擦や抵抗も増加してしまいます。
摩擦や抵抗が増えてしまうと通常以上にアクセルを踏みこむ必要があり、それだけ燃料の消費も激しくなります。
燃費性能の良し悪しはエンジンに左右されますが、どんなに省エネに優れたエンジンであってもタイヤのエアーが低すぎると燃費は低下するでしょう。
偏った摩耗
空気圧が低すぎると荷重が偏ったときにタイヤがたわんでしまいます。
そのため均等に摩耗せず、片側だけに偏ってすり減っていくことも。
タイヤが偏摩耗してしまうと本来の性能を発揮できなくなります。
せっかくグリップ力に優れたタイヤを装着していても性能が発揮できず、いたずらに消耗させてしまいます。
バーストする恐れ
走行中にタイヤが破裂してしまうことを「バースト」と呼びます。
バーストは主に高速道路での走行中に起きることが多いのですが、ハイスピードで走っていると一般道でも起こりえます。
タイヤの空気圧が低い状態で高速走行をすると「スタンディングウェーブ現象」が起こることも。
これによりタイヤの内部が高温となり、バーストを引き起こしてしまうのです。
バーストしてしまうとグリップ力が失われ、車の制御もできなくなってしまいます。
高速走行中なら多くの方はパニックに陥ってしまい、ハンドル操作を誤ってしまうかもしれません。
結果、重大な事故を引き起こす可能性があるのです。
なおバーストは空気圧が高すぎるときにも起こりうるため、注意しなくてはなりません。
高速道路を利用する頻度が多い方は、とくに日ごろから適切な空気圧の維持を心がけましょう。
スリップしやすくなる
適切な空気圧でないとタイヤが本来もつグリップ力を発揮できません。
どんなに高性能なハイグリップタイヤであっても同様です。
コーナリング時に車体をしっかり支えられず、スリップしてしまうかもしれません。
ブレーキをかけて制動するときも通常より距離が伸びてしまう恐れがあります。
タイヤの破損
しっかりとエアーが入っていれば、路面のギャップや縁石などに乗ってもタイヤがダメージを受けることはほとんどありません。
しかし空気圧が適正でないと1ヶ所に衝撃が集中してしまい、ダメージを受けることがあります。
このケースでは、タイヤのみならずホイールもダメージを受けてしまうかもしれません。
タイヤがたわみすぎてホイールへダイレクトに衝撃が伝わってしまうのです。
その結果、ホイールに亀裂が入ったり歪むといったことが起こりえます。
点灯時の対処法
ランプが点灯したのなら、タイヤの空気圧に何かしらの異常が発生している可能性があります。
まずは安全な場所へ車を停め下記のように行動してください。
タイヤをチェック
まずは状況を確認しなくてはなりません。
車を降りて4本のタイヤすべてを目視でチェックしてください。
パンクしているような状況が確認できなければ、タイヤを足で踏みつけてたわみ具合をチェック。
明らかに空気圧が低下しているのなら踏みつけたときにたわみが大きくなるはずです。
4本すべて同じように確認してください。
タイヤにまったく異常がないのなら、センサーの電池が切れかけていたり不具合が起きている可能性が。
自分ではどうしようもないため専門業者へ相談してください
状況によっては業者を呼ぶ
明らかにパンクしているのならそのまま走行はできません。
タイヤだけでなくホイールにも大きなダメージを与えることになるからです。
自身でスペアタイヤに交換できるのなら交換し、できないのなら「ロードサービス」などの業者へ連絡しましょう。
空気圧が少ないと感じたのなら、最寄りのガソリンスタンドへ向かってください。
ガソリンスタンドには「空気圧チェッカー」や空気入れがあります。
スタッフに伝え、適切なエアーに調整してもらいましょう。
常備しておくと便利なアイテム
ここでは、タイヤの空気圧異常などが起きたときに役立ついくつかのアイテムをご紹介します。
これらを常備しておくといざというときも安心でしょう。
空気圧ゲージ
携帯できるタイプの小さな計測ゲージ。
空気の注入口に挿すと圧力を計測できます。
1つ持っておくと気になったときすぐにエアーをチェックできるため便利です。
タイヤを足で踏みつけたわみ具合からチェックすることもできますが、体重の軽い方などの場合は難しいことも。
このようなケースでは空気圧ゲージが役立つでしょう。
空気入れ
近くにガソリンスタンドがない場合、空気を入れることができません。
そのようなときのために空気入れを常備しておくと便利です。
意外かもしれませんが、実は自転車に使用する空気入れでも車のタイヤにエアーを入れられます。
空気圧ゲージとセットで常備しておけば、異常を検知しても安心です。
パンク修理キット
現代の車は「スペアタイヤ」が常備されていることがほとんどです。
ただスペアタイヤがあっても誰もが簡単に交換できるわけではありません。
女性や高齢者の方などはジャッキアップするだけでも大変です。
そこでおすすめしたいのが「パンク修理キット」。
さまざまな製品がリリースされており、中には空気を同時に入れられるものもあります。
修理と空気入れが同時にできるため大変便利です。
原因不明のときは業者へ相談
「きちんと空気が入っているのに警告灯が点く」「警告灯が点いたり消えたりする」ケース。
そのまま放置してしまうのは不安なので、できるだけ早く業者へ相談しましょう。
相談先としてはディーラーや街の整備工場などが挙げられます。
車を購入したところに相談するのもよいでしょう。
修理にかかる費用は業者によって異なります。
なるべく安く修理したいのなら複数の業者をピックアップし、それぞれから見積もりを取りましょう。
価格を比較しながら選べば費用を抑えることにつながります。
まとめ
タイヤ空気圧警告灯が点灯するのはタイヤの空気圧異常かセンサーの故障、または電池の切れかけなどが原因です。
点灯したらそのまま走り続けず、まずは原因を明らかにしましょう。
空気圧の低下以外で点灯したときは自分でできることはありません。
なるべく早めに信頼のおける専門業者へ相談し、必要に応じて修理を依頼しましょう。

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