
普段何気なく使っているドアノブですが、詳しい構造はよく知らないという人も多いでしょう。
ドアノブの構造を知っておくと、故障が起きた時に何が原因か予測することができますよ。
そこで今回は、ドアノブの構造や名称を初心者にも分かりやすく説明します。ぜひ参考にしてくださいね。
【タイプ別】ドアノブの構造を理解しよう-各部品の名称と機能について
ドアノブは形状によっていくつかのタイプがあります。タイプごとに構造を説明するのでぜひ参考にしてくださいね。
基本的にどのドアノブにもついているパーツについては、下記の通りです。
名称 | 特徴 |
---|---|
ノブ | ドアの持ち手となる部分 |
スプリング | ドアノブの中に内蔵されているバネ |
台座(丸座) | ドアノブとドアの間にある金属部分 |
座金 | ドアノブと台座の間にある金属部品 |
ラッチ | 風などでドアが開かないように固定するための出っ張り |
玉座・握り玉

名前の通り球体状のドアノブがついているタイプです。ドアノブをひねって回すことで開け閉めができます。
最近ではレバーハンドル型が主流になってきたこともあり、新しい建物ではあまり見られないかもしれません。
構造としては比較的シンプルで、基本パーツは全てついています。
レバーハンドル錠
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レバーハンドル錠は、レバーを下げることでドアの開閉を行います。握り玉タイプよりも扱いやすくデザインも豊富に作れるため、近年では最も主流のドアノブです。
構造自体は握り玉タイプとほとんど差はありません。ひねることはありませんが、ドアノブ内にスプリングが内蔵されているのも同じです。
プッシュプル錠

押したり引いたりすることで開けられるドアノブです。老人や子どもでも開けやすいので、バリアフリーの観点から病院や公共施設などでも利用されることが多いです。
こちらもノブ自体に違いはあるものの、内部の構造は他のドアノブとそこまで差はありません。玄関に取り付けるタイプのものはラッチボルトだけではなく、デッドボルトもついています。
サムラッチ錠

サムラッチ錠とはその名の通り、親指でラッチを操作することで開けられるドアノブです。
ヨーロッパ風の装飾が施されることが多く、別名装飾錠とも呼ばれています。
昭和末期から平成初期にかけて玄関の鍵として流行したものの、ラッチに不具合がでやすく最近では減少傾向にあります。
特徴的なラッチハンドルがあるものの、構造は他のドアノブとそこまで差はありません。
グレモン錠

グレモン錠はハンドル部分を回すことでドアロックをかけられるドアノブです。非常に密閉性が高いこともあり、防音室などに利用されることが多いです。
ハンドルを動かすだけで開けられる反面、防犯性はかなり低いので玄関の鍵には使われません。
また、サムターンとドアレバーが一体化しているという構造であるため、ラッチがついていません。
表示錠
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錠前の部分に解錠か施錠かの状態を確認できる窓が付いており、ドアノブに触れる前に施錠されているのかが分かる錠前です。
ドアの性質上、玄関に使われることはなく浴室やトイレに使用されていることが多いでしょう。
サムターンを回すことで、表示が切り替わる仕組みになっています。表示構造以外は他のドアノブとの差はありません。
修理依頼が多い部品はラッチとスプリング
ドアノブの機能はドアの開け閉めを可能にすることです。そのため、ドアの開閉のたびに動く部分であるラッチとスプリングは故障を起こしやすいです。
原因はさまざまですが、ラッチは開閉のたびに部品同士が接触していること、スプリングは開閉のたびに負荷がかかっていることなどが考えられます。
どちらも部品ごとの修理は難しいため、ラッチケースやドアノブごと交換してしまうのがおすすめですよ。
ドアノブの構造と知っておきたいよくあるドアノブ故障パターン5選
ここではドアノブの故障パターンと原因について解説しますよ。ぜひ参考にしてくださいね。
ケース1:ドアノブが下がったまま
レバーハンドルタイプのようなドアノブで、ドアノブが下がりきったままになってしまうことがあります。
この場合は、下記のような原因が考えられます。
- スプリングが劣化している
- ドアノブに汚れがたまっている
- ドアノブを固定しているネジが緩んでいる
スプリングの劣化
前述したようにスプリングは通常使用しているだけでも劣化を起こします。劣化がひどくなってバネが切れている状態だと、ドアノブは下がったままになってしまいます。
この場合は修理が難しいので、ドアノブごと交換しましょう。
ドアノブの汚れ
固まった汚れが障害となって、ドアノブが戻りにくくなっていることもあります。この場合はネジに問題はないので、ふきんなどで汚れを落としましょう。
ネジの緩み
ネジが締まっていない状態だと、ドアノブが本来の機能を失ってしまいます。プラスドライバーでネジを締め直しましょう。
ケース2:ドアノブが外れる
ドアを開けると同時に、ドアノブが外れてしまうこともあります。この場合の原因は下記の通りです。
- ネジの緩み
- 部品の劣化
ネジの緩み
最も考えられるのは、ドアノブと台座を固定しているネジが緩んでしまっていることです。この場合、破損を起こしたわけではないので、ネジを締め直すことでまた使えます。
部品の劣化
ドアノブや台座などの部品が劣化を起こしており、ドアを開ける負荷に耐えられなくなったパターンです。
この場合、高確率で部品が破損を起こしているので、素人に修理はできません。交換を検討しましょう。
ケース3:空回りする
ドアノブを回したり、下げたりできるのに開けられない状態です。この場合の原因は以下の通りです。
- スプリングが故障している
- 内部部品が故障している
ドアノブを回す動作とラッチの動きが連動していない状態です。スプリングに故障が起きている可能性が高いですが、ラッチ側の部品が劣化していることも考えられます。
いずれにしても部品単位で修理することは難しいので、ドアノブごと交換を検討しましょう。
ケース4:ドアノブが回らない
ドアノブを下げたり回そうとしたりしても動かない状態です。ドアノブが回らない場合には下記の理由が考えられます。
- ドアノブに汚れがたまっている
- 内部の部品が故障している
- 部品の滑りが悪くなっている
ドアノブに汚れがたまっている
ドアノブに固まった汚れがついていると、動かなくなってしまうことがあります。濡れたふきんなどで綺麗に掃除しましょう。
部品が故障している
原因はさまざまですが、劣化等でドアノブ内部の部品が動かせなくなってしまうことがあります。この場合は、交換を検討しましょう。
滑りが悪くなっている
ドアノブの部品の滑りが悪くなっていると、動かないように感じることもあります。この場合は部品自体に問題はないので、潤滑剤を使用しましょう。
この際、潤滑剤は潤滑油のタイプではなくシリコンスプレーや鍵用の潤滑剤を使用するようにしましょう。
ケース5:鍵が入らない・折れてしまう・抜けなくなってしまう
鍵がついているドアノブで、鍵が折れたり抜けなくなったりしてしまうトラブルです。原因は下記のようなことが考えられます。
- 鍵穴に汚れがたまっている
- 鍵自体が劣化している
- 鍵穴の滑りが悪くなっている
汚れがたまっている
鍵穴は常に露出しているので、放置しておくと次第にゴミや埃がたまっていきます。少量なら問題ありませんが、大量にたまってしまうと鍵が奥まで届かない原因になってしまいます。
掃除機で吸い出したり、エアダスターを吹きかけたりすることでゴミを排出できるので、定期的に行うとよいでしょう。
鍵自体が劣化している
鍵が経年劣化することで、鍵の形が変形してしまったということも考えられます。鍵穴は複雑な作りをしているので、鍵が少し変形してしまうだけでも抜けにくくなってしまいますよ。
この場合は、新しい鍵を発行するか合鍵を新たに作るのがおすすめです。
滑りが悪くなっている
鍵穴にはある程度潤滑剤が塗布されていますが、長年使用していると効果が薄れてしまいます。こういった場合は、新たにまた潤滑剤を使用しましょう。
その際には、必ず鍵穴専用の潤滑剤を使用するようにしましょう。
ドアノブの修理って難しい?構造を知っていても初心者にはリスク?
ドアノブの部品修理は素人では難しいですが、交換作業なら可能です。新しいドアノブとプラスドライバー、マイナスドライバーさえあればできるので、DIYに慣れている人などはチャレンジしてみてもいいでしょう。
ただし、修理中にノブを誤って破損させたり、誤った方法で修理を行ったりすると、ドアが正常に動かなくなるリスクがあります。
そのため、修理を行う前にドアの構造を理解し、慎重かつ注意深く行うことが重要です。初心者の方にはあまりおすすめしません。
初心者がドアノブの修理・交換をするのはリスク
ドアノブ交換は自分で行うと費用を大幅に削減できます。しかし、成功する保証はどこにもない上に、いくつかのリスクがあります。
基本的には業者依頼のほうがおすすめになっているので、その理由をメリット・デメリットの観点から詳しく解説しますよ。
業者依頼のデメリット
業者依頼の唯一のデメリットは施工費用が高いことです。自分で交換する場合は、工具と部品代だけで済みます。
しかし業者依頼をした場合は、部品代、作業費、出張費等がかかります。依頼費用は業者にもよりますが、自分で修理する倍以上の値段はかかるでしょう。
しかし、その分メリットも多いので、メリットと比較した上で検討するといいでしょう。
業者依頼のメリット
- 確実に交換できる
- 素早く作業が終了する
- 業者によっては保証がつく
- 怪我のリスクがない
- プロの意見を聞ける
業者依頼の最大のメリットは、確実に交換できることです。
業者はドアノブ交換作業のプロなので、失敗するリスクは限りなく低いでしょう。また交換業者は専門的な知識と技術を持っているため、迅速かつ効率的に作業を行ってくれます。
業者にもよりますが、30分以内に作業が完了することが多いです。
しかし自分で交換する場合は、失敗する危険性や怪我の危険性などさまざまなリスクが伴います。こういったリスクを最小限にするという意味でも、業者依頼はおすすめですよ。
失敗しない修理業者の選び方
ドアノブ修理をどこに依頼すればいいのか分からないという方も多いでしょう。一般的にドアノブ修理が依頼できる業者の種類は下記の4つです。
- 鍵業者
- 工務店
- 建具屋
- 便利屋
それぞれにメリット・デメリットがありますが、専門性や利便性を考慮すると鍵業者への依頼がおすすめですよ。
鍵業者は緊急時にも対応できるように、24時間営業のところも多いです。またドアノブへの専門性も高いため、仕上がりのクオリティにも期待できるでしょう。
ドアノブ交換を業者依頼した場合の費用相場は8,000円〜
鍵業者にドアノブ交換の依頼をする場合の交換費用を下記の表にまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。
場所 | 交換費用 | 修理費用 |
---|---|---|
玄関・勝手口 | 20,000円~ | 12,000円~ |
リビング・トイレ | 10,000円~ | 8,000円~ |
風呂場・浴室 | 10,000円~ | 8,000円~ |
修理・交換費用は、ドアの防犯性の高さに比例します。
ドアノブ修理は鍵業者への依頼がおすすめ

出典:カギ110番
鍵業者にドアノブの交換・修理を任せるなら、カギ110番がおすすめです。カギ110番とは、最速5分で駆けつけてくれる人気の鍵業者です。
早さの秘訣は、圧倒的な加盟店数を誇っているため。カギ110番に電話した瞬間、相談者の近くにいるスタッフに連絡がいくため、すぐ出動できます。
カギ110番は365日24時間営業です。深夜・早朝でも最速5分で駆けつけてくれるので、安心して依頼できますよ。
ドアノブ交換の費用
カギ110番は、ドアノブの交換を8,800円から対応してくれます。この8,800円には、出張費・作業費・部材費が含まれているので、不当な高額請求の不安もなく安心です。
基本料金だけで8,800円以上かかる業者も存在するので、カギ110番は非常に良心的な価格設定と言えるでしょう。
ドアノブ修理・交換の流れ
カギ110番の口コミ・評判
カギ110番の口コミ・評判は以下の通りです。
- 作業時間は短いし、とても親切なスタッフでしたから、お願いして本当に良かったです。
- 電話の時点で概算の見積りを教えて頂けるので、安心して依頼することができました。
- 夜中でしたが30分ほどで来ていただき、作業の方法や料金の説明など丁寧に教えてもらいましたので安心してまかせられました。
出典:みん評
カギ110番の口コミ・評判についても紹介している記事もあります。ぜひ参考にしてください。
ドアノブの構造を理解して、修理・交換は業者に依頼しよう
ドアノブは種類によって若干構造が異なりますが、故障の多い部品は共通してラッチやスプリングです。
ドアノブに故障が起きてしまった場合、部品ごとの修理は難しいので交換を検討しましょう。
交換する場合は自分で交換するか、業者に依頼するかの2つの選択肢があります。基本的には業者へ依頼してしまうのがおすすめですよ。