
窓ガラスは家の中でも騒音が伝わりやすい場所です。外の騒音に悩まされている人や、赤ちゃんの泣き声が近所迷惑にならないか心配している人も多いでしょう。
窓ガラスに防音機能をもたせることで、騒音トラブルが緩和できる可能性があります。
今回は、窓ガラスの防音対策について紹介します。少しでも音のトラブルを解消したい場合には、ぜひ参考にしてみてください。
この記事で分かること
窓ガラスの防音対策には二重窓がおすすめ
窓ガラスの防音対策には、二重窓(内窓)の設置がおすすめです。
外から伝わる騒音の多くは、ガラスからではなく、サッシのすき間を伝わって入ってきます。
つまり、窓ガラスの防音対策はガラス自体を厚くするよりも、サッシのすき間を解消することが重要です。
二重窓とは、既存のサッシの内側に、もうひとつ取りつける後づけのサッシです。
二重窓のサッシ枠の多くは樹脂製で、しなりがあるため、サッシをすき間なく押し込むことですき間がなくなり高い防音性能が期待できます。
さらに、二重窓を取りつけると断熱性や防犯性などの向上も見込めます。さまざまな性能を高められるにもかかわらず、比較的低価格で実施できる点も魅力です。
外部の騒音に悩まされている場合や、赤ちゃんの泣き声が近所迷惑にならないか気になっている場合の防音対策として、有効な手段です。
設置に必要な幅
二重窓は、既存の窓枠部分を利用して取りつけるため、窓枠にある程度の幅が必要です。
取りつけに必要な幅は二重窓の種類によって異なりますが、一般的には7~8cm以上です。
窓枠の幅が狭い場合、“ふかし枠”と呼ばれる部材を利用して、幅を増やすことで二重窓が設置できます。
また、ふかし枠の設置が難しい場合でも新たに窓枠を造作して設置できるケースもあります。
窓ガラスに二重窓をつける防音以外のメリット
二重窓を取りつけると、防音性能を高められる以外にも、さまざまなメリットがあります。
具体的には、次のような性能の向上が期待できます。
- 断熱性
- 気密性
- 省エネ性
- 防犯性
窓は、建物の中で外気温の影響を最も受けやすい場所です。冬は室内の温かい空気が窓から外に逃げ、夏は窓から熱気が侵入します。
二重窓を設置すると、空気の通り道がふさがれるため、断熱性や気密性が向上しますよ。
室内の温度が一定に保ちやすくなることで、冷暖房効率も上がり、光熱費の削減にもつながります。
断熱性能が上がると、室内外の温度差が少なくなるため、窓の結露やカビの発生が抑えられるのも二重窓のメリットのひとつです。
また、防犯性も高められます。警視庁の調査によると、空き巣による侵入は半数以上が窓からであり、侵入に5分かかると犯行を諦めるというデータがあります。
二重窓はサッシが2つあり、通常の窓より鍵の数が多くなるため、空き巣にとって侵入しにくい窓といえるでしょう。
出典:住まいる防犯110番
窓ガラスに二重窓が設置できないケース
窓のタイプによっては、二重窓が設置できません。
一般的に二重窓の設置が難しい窓は、次のタイプです。
- 内倒し窓
- 回転窓
- 内開き窓
- 上げ下げ窓(清掃時に内倒しされるタイプ)
- ハンドルを回して開け閉めする窓
- 換気扇や換気口、クーラーなどがついている窓
ハンドルを回して開閉するルーバー窓などは、ハンドルが二重窓と干渉してしまうため、一般的には二重窓の設置は難しいです。
しかし、修正を加えることで二重窓の設置が可能になるケースもあります。
例えば、ハンドルの回転幅が少ないタイプに取りかえて、二重窓にあたらないようにする方法があります。
もしくは、ふかし枠の幅を大きめにとってハンドルがあたらないようにすることも可能です。
状況によって対応できる可能性があるので、業者に相談してみるのがおすすめです。
DIYでできる窓ガラスの防音対策
二重窓の取りつけが難しい場合や、手軽に防音対策をしたい場合、次の対策を検討してみてはいかがでしょうか。
- 防音シートを貼る
- 防音カーテンを使用する
防音シートを貼る
防音シートとは、防音機能のあるシートを窓ガラスに貼ることで騒音を緩和できるアイテムです。
透明タイプは、採光を妨げずに騒音対策ができます。
防音シートを貼る際はガラスに貼るのではなく、サッシ枠部分に両面テープなどを使って固定すると、より高い防音効果が期待できるでしょう。
ただ、網入りガラスやペアガラスに貼ると、熱割れを起こすおそれがあるため注意が必要です。
防音カーテンを使用する
防音カーテンとは、一般的なカーテンよりも繊維の密度が高い布でつくられたカーテンです。
吸音用の布と遮音用の布を組み合わせた構造によって、音が伝わりにくくなっています。
二重窓と比べると防音効果は劣りますが、工事が不要で手軽に防音対策ができます。
窓ガラスに二重窓を設置する費用・時間
窓ガラスに二重窓の設置を依頼する際の費用や時間について解説します。
窓ガラスに二重窓を設置する費用
二重窓の設置を業者に依頼する際にかかる費用は、商品やサイズ、設置数によって異なりますが、30,000~150,000円程度です。
キッチンなどの小さい窓であれば、工事費を含めて1ヶ所につき30,000~60,000円程度です。
高性能なサッシやガラスを選ぶと、300,000円ほどになる場合もあります。具体的な費用は、見積りを取って確認しましょう。
窓ガラスに二重窓を設置するのにかかる時間
二重窓の設置にかかる時間の目安は、1ヶ所あたり1時間ほどです。
施工現場の状況で異なりますが、ほとんどの場合、1日で完了します。
窓ガラスに二重窓を設置するなら補助金も活用しよう
窓ガラスに二重窓を設置する場合、補助金を活用できるケースがあります。
2024年度の受付はすでに終了しているため、2025年度の新たなキャンペーンの発表を待つことになります。2025年度のキャンペーンついては、随時情報を更新していく予定です。
2025年現在の最新情報は、以下を確認してください。
- 先進的窓リノベ2024事業 – 環境省 ※2024年度は受付終了。
⇒「先進的窓リノベ2025事業」は現在準備中。 - 子育てエコホーム支援事業 – 国土交通省 ※2024年度は受付終了。
⇒「子育てグリーン住宅支援事業」に名称を変え、現在準備中。
補助金を活用したい場合は、施工内容が対象になるか、事前に確認しておきましょう。
例えば、「先進的窓リノベ2024事業」の対象となった工事内容は以下の通りでした。

出典:住宅省エネ2024キャンペーン|TDYリフォーム情報サイト
条件は年度ごとに変更される可能性があるため、まずは2025年度の最新情報を待ちましょう。多くの場合、4~8月ごろに情報が更新されています。
なお、お住まいの地域の補助金制度を確認する場合は、住宅リフォームに関する支援制度検索サイトで確認できます。こちらもあわせてチェックしてみてください。
補助金制度を利用しながらサッシ交換したい場合は、補助金制度に強い「ガラス110番」などの窓サッシ交換業者にも相談してみましょう。
二重窓に使用するガラスの種類の選び方
二重窓は、使用するガラスの種類によって性能が大きく変わります。
二重窓に使用されるガラスには、次の種類があります。
単板ガラス
1枚のガラスのみのタイプです。厚さは3mmと5mmが主流ですが、6mmタイプも選べます。
合わせガラスなどに比べると性能は劣りますが、低価格である点がメリットです。
防音合わせガラス
合わせガラスとは、2枚のガラスの間に中間膜を挟んで圧着したガラスです。中間膜の種類には、防犯機能をもったタイプや防音機能をもったタイプがあります。
防音合わせガラスは、2枚のガラスの間に遮音性能を高めた特殊な中間膜を挟んだガラスです。
例えば、“板ガラス3mm + 防音特殊中間膜 + 板ガラス3mm”といった構造になっています。
防音しにくい音域もないため、さまざまな環境で効果が期待できます。防音対策を最優先するのであれば、防音合わせガラスがおすすめです。
ペアガラス(複層ガラス)
ペアガラスは、2枚のガラスの間に空気などの層を封入させた構造で、複層ガラスとも呼ばれます。
例えば、“板ガラス4mm + 空気層8mm + 板ガラス4mm”という構造です。
主に断熱性能を高め、結露を防ぐ効果が期待できますが、防音性能は防音合わせガラスには劣ります。
ペアガラスは、同じ厚さのガラスの間に空気層があることで共鳴が生じ、低音域の音が抜けてしまいます。
一定の音域の騒音は防ぎにくい構造であるため、防音を最優先に考えている場合には不向きなガラスといえるでしょう。
ペアガラスの交換について紹介している記事もあるので、併せてご覧ください。
窓ガラスに二重窓を取りつける際の注意点
窓ガラスに二重窓を取りつける際は、防音性能の高い窓ガラスを選ぶことが重要です。
そのほかにも、事前に知っておきたい注意点があります。
正しく設置する
二重窓は、正しく設置されないと十分な防音効果を得られません。二重窓を取りつける際にゆがみやズレがあると、すき間が生まれて防音効果が半減してしまいます。
十分な防音効果を得るためには、DIYではなく専門業者に設置を依頼して、正確に取りつけてもらうのがおすすめです。
既存の窓枠に反りや変形がある場合には、修正が必要な場合もあります。
防げない騒音もある
二重窓では防げない騒音もあります。二重窓で防げる音は、空気によって伝わる“空気音”です。
地面や壁の振動によって伝わる“固体音”は、二重窓で防ぐのは難しい音です。
窓の対策だけで不十分な場合は、天井や換気口など窓以外の防音対策が必要になります。
窓ガラスに二重窓の設置を依頼できる業者
窓ガラスに二重窓を取りつけるには、業者に依頼するのがおすすめです。
DIYで設置できないわけではありませんが、正しく取りつけられていないと、十分な防音効果を得られません。
二重窓の取りつけ工事は、主に次の業者に依頼できます。
- 窓サッシメーカー
- リフォーム会社
- ガラス専門店
また、全国に対応しているおすすめのガラス修理業者を口コミと共に紹介している記事もあります。こちらもぜひ参考にしてください。
二重窓の取りつけは「ガラス110番」がおすすめ

出典:ガラス110番
窓ガラスの防音対策で二重窓を設置したいけれど、どの業者に依頼したらよいかわからないというときは「ガラス110番」がおすすめです。
お客様満足度98%のガラス110番では、さまざまなガラスのトラブルに13,200円~で対応しています。
東証上場企業による運営で、24時間365日相談や依頼を受けつけているので、いつでも安心して依頼できます。
見積りは無料で、見積り後にキャンセルしても料金は発生しません。
二重窓の取りつけを依頼する流れは以下の通り。
ガラス110番の口コミ
ここでは、ガラス110番の口コミを紹介します。
- 業者さんもコールセンターの案内通りの対応で、事前電話も有り見積時の説明も丁寧でわかりやすく、正確迅速な対応でした。
- 指定された時間より早く来てもらえました。そして手際良く作業して頂き有難うございました。 又何かありましたら宜しくお願い致します。
- 台風が近づいていて大雨の中、嫌な顔一つせず、迅速に対応していただきました。あらたに窓を設置したあと、使いづらさがないかどうかもしっかり確認してくださり安心しました
こちらの記事でも、ガラス110番の評判・口コミについて紹介しているので、併せて参考にしてくださいね。
賃貸で窓ガラスの防音対策をするときの注意点
賃貸物件で窓の防音対策をするときは、注意すべき点があります。
賃貸物件は、借主に原状回復義務があり、部屋を元の状態に戻して退去しなければいけません。防音対策をするときは、次の点に注意しましょう。
- 事前に管理会社に確認する
- テープは跡が残らないものを選ぶ
二重窓の設置する際は、事前に管理会社やオーナーに相談しましょう。
業者に依頼する場合のDIYする場合のどちらのケースであっても、あとでトラブルにならないよう事前に連絡しておく必要があります。
賃貸物件によってはDIYが認められないこともあります。
また、防音シートを貼る際は、跡が残りにくいテープを選びましょう。長期間テープを貼っておくと、はがしたときに跡が残ってしまうおそれがあります。
最近では、はがしやすく跡が残りにくい両面テープなども販売されています。退去時に費用がかからないよう、注意して防音対策をしましょう。
出典:国土交通省
窓ガラスの防音対策は二重窓がおすすめ!まとめ
窓ガラスの防音対策には、ガラスだけでなく、サッシのすき間を解消する必要があります。
既存のサッシの内側に設置する二重窓は、サッシのすき間を解消して防音性を高められるだけでなく、断熱性や防犯性も高められます。
窓の構造上、二重窓が設置できない場合や手軽に防音対策をしたい場合は、防音シートや防音カーテンを取りつけるのもよいでしょう。
二重窓で十分な防音効果を得るためには、正しく取りつけることが重要なので、専門業者に依頼して正確に設置してもらうのがおすすめです。

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