車のエアコンから異音が?原因や症状・修理費用などを解説

車のエアコンから異音が?原因や症状・修理費用などを解説

「車のエアコンを作動させたとき異音がする」このようなトラブルは少なくありません。
では、エアコン作動時に異音がするのはなぜなのでしょうか。
原因や放置するリスク、対処法などを解説します。

車のエアコンから異音がする原因

異音を生じさせる原因はさまざまなことが考えられますが、エアコンに関連する部品になんらかの不具合が生じていることがほとんどです。
まずは、異音が生じてしまう原因を紹介します。

ブロアファンモーターの不具合

送風口から車内へ送り込む風を発生させているのが「ブロアファンモーター」と呼ばれるパーツです。
円筒型のパーツが回転することにより、冷やした空気を車内に送り込んでいます。

ブロアファンモーターに不具合が生じてしまうと、異音が発生し送風口から風がまったく送られてこない状態に。
また「寿命が近づいている」「壊れかけている」といった状況では、風が弱くなってしまうこともあります。

コンプレッサーが壊れている

気体を圧縮する役割を担うのが「コンプレッサー」です。
建設や建築現場で使用するエアー工具も、コンプレッサーにより圧縮した空気を利用することで機能を発揮。

エアコンにもコンプレッサーは使用されており、気体を圧縮して高温にし圧力を高めて液化させるために用いられています。
エアコンシステムの根幹を担うパーツでもあるため、故障してしまうと空気を冷やせなくなりエアコンが効かなくなってしまうのです。

ガスが不足している

エアコンで車内を冷やすには「冷媒ガス」が必要です。
エアコンガスとも呼ばれますが、十分な量が補充されていないと車内は冷えません。

冷媒ガスは気体と液体になることを繰り返しているだけで、エアコンを使用しても量は減らないといわれています。
ただ実際には走行中の振動やさまざまな衝撃により、ガスが少しずつ抜けてしまうことも。

このようなことが積み重なりガスの量が少なくなってしまうと、エンジンルーム内から異音が聞こえることがあるのです。

ファンベルトに問題がある

「Vベルト」とも呼ばれるパーツで、エンジンの回転を発電機に伝えて電力の供給を担っています。
それだけでなく「ウォーターポンプ」や「ラジエーターファン」などの稼働にも関わっているため、ベルトが切れるとエンジンにも大きなダメージを与えてしまうことがあるのです。

そんなファンベルトはエアコンのコンプレッサーの稼働にも関わっており、不具合が生じると車内を効率よく冷やせません。
それどころか完全に効かなくなってしまうこともあります。

音の種類別による症状

ひと口にエアコンの異音といっても音の種類はさまざまです。
音によって何が原因なのか判断できることもあるため、異音が聞こえるときはどのような音なのかをしっかり覚えておきましょう。

カラカラという音

「カラカラ」と乾いたような音が聞こえることがあります。
考えられる原因は「ブロアファンモーター」の不具合です。

壊れかけているときは、より大きなガラガラといった音が聞こえることも少なくありません。
モーターそのものの振動が大きくなり今にも外れそうな音が聞こえます。

キュルキュルという音

「ファンベルト」に何かしらの不具合が生じているとこのような音を耳にします。
原因はさまざまですが、経年劣化による硬化やベルトの伸びなどによって生じることが多いです。

もし、ベルトを交換しても音が聞こえるのなら「プーリー」と呼ばれる滑車に問題があるのかもしれません。
プーリーはベルトから動力を伝達するためのパーツであり、エンジンがかかっているときは激しく回転しています。

かかる負担も必然的に大きくなるため、不具合が生じて異音を発し始めます。

ジーという音

コンプレッサーに不具合が生じているときに聞こえる音です。
古い年式の車ならさまざまなパーツが劣化していることが多く、ジーといった音が聞こえることがあるでしょう。
エアコンを作動させたときにだけ確認できるのなら、コンプレッサーに問題があると判断できます。

ブーンという音

回転しているブロアファンモーターにゴミが付着してしまうとこのような音を発します。
音が聞こえてしばらくたつと聞こえなくなったのなら、付着していたゴミが自然に取れたのかもしれません。

何度もゴミが付着してしまうと、モーターにまとわりついて回転運動を妨げてしまう恐れがあります。
「頻繁に音が聞こえるとき」「いつまでも直らないとき」はしかるべき対処を取りましょう。

ウィーンという音

十分な量の冷媒ガスが補充されていない場合、コンプレッサーの焼きつきを引き起こすことがあります。
経年劣化によって性能が低下したケースでもこのような音を発する原因に。

やや甲高い音が聞こえる場合は「オルタネーター」のベアリングに不具合が生じている可能性があります。

シューという音

コンプレッサーからエアコンシステムへは、パイプを介して空気が送られます。
パイプの接合部にはパッキンが使用されていますが、ゴム製であるため劣化は避けられません。

パッキンが劣化してしまうとそこからガスが漏れてしまうのです。
エンジンルーム内から「シュー」と聞こえているのなら、今まさにガスが漏れている可能性があります。

車の異音を放置するリスク

車から普段耳にしない音が聞こえるのなら、何かしらのサインであると考えるべきです。
気にしなくていいケースもあれば、ときに大きな問題に発展するケースもあるため注意が必要です。

熱中症の危険

エアコンの異音は何かしらの不具合を示していることが多いため、放置しておくと完全に壊れてしまう可能性があります。
真夏の高温になる時期にエアコンが故障してしまうと、車内で熱中症にかかる恐れがあります。

暑い時期の車内はただでさえ高温になりやすいため、脱水症状を起こして運転に支障をきたしてしまうかもしれません。
交通事故の原因となる可能性もあります。

修理費用が高くなる

たとえばファンベルトが劣化によって切れてしまうと、エアコンはもちろんエンジンにもダメージを与えます。
冷却システムにも影響を与えるため、エンジンのオーバーヒートを招いてしまうかもしれません。

ファンベルトに限らず早期に不具合を発見できていれば、修理によって状態を改善させられる可能性は高いです。
放置してしまうと、想定以上に高額な修理代を払うことになるかもしれません。

早めに業者へ相談を

基本的にセルフでの対応はほぼ不可能です。
自動車整備の知識や技術、経験があるのなら話は変わりますが、そうでないのなら素人にできることはありません。

普段耳にしない音が聞こえたときは、早めに専門業者へ相談するのがおすすめです。
もしかすると、エアコンでなくエンジンの不具合による異音が発している可能性も考えられます。

相談できる業者は「ガソリンスタンドやディーラー」「整備工場」「カー用品店」などです。
ガソリンスタンドによっては整備士が常駐しているところもあるため、そのようなお店なら異音の原因を探ってもらえるでしょう。

修理にかかる費用

原因や修理内容によって費用は大きく変化します。
そのため、一概にこれくらいかかると断言できません。
たとえば不足しているガスを補充する程度なら、5,000~7,000円くらいで済むことがほとんど。
しかしコンプレッサーの交換となれば、10万円以上かかることもあります。

コンプレッサーの修理なら3万~5万円、電気系統やシステムの修理なら4万~6万円が相場です。
修理を依頼する業者によっても価格は大きく変わるため、必ず事前に見積もりをしてもらいましょう。

費用を安く抑えるには?

ときに多額の修理費用が発生することもあるエアコンの不具合ですが、少しでも費用を抑える方法はないのでしょうか。
できるだけ費用を抑えたい方は下記のことをぜひ覚えておきましょう。

事前に相場を調べる

インターネットが普及した現代ではたいていの情報は調べられます。
車のエアコン修理にかかる費用についてもスマホやパソコンがあればすぐに調べられるため、まずは相場をリサーチしましょう。

ある程度の相場を把握していないと業者から不当な費用を提示されたときに気づけません。
「こんなものか」と納得してしまい、高額な費用を支払ってしまいます。

事前に相場をリサーチし、把握できていればこうしたリスクを回避できます。
悪質な業者に不当な修理代を請求されないためにも、あらかじめ相場はリサーチしておきましょう。

相見積もりを取る

複数の業者から見積もりを取ることを「相見積もり」と呼びます。
1社にしか見積もりを依頼しないケースでは、提示された金額が適正なのかどうかわかりません。
そこで複数社から見積もりを取れば、それぞれの価格を比較できるため不当な金額を提示する業者を看破できます。

もっともお得な金額で修理をしてくれる業者を見つけられるメリットもあります。
そのため、少しでも修理費用を抑えたいと考えているのなら相見積もりは必須といえるでしょう。

なお見積もりを比較するときは、価格だけでなく修理内容やアフターサービスについてもチェックしてください。
もしかすると安いのは修理内容が異なるからかもしれません。

また修理後のアフターサービスがまったくないため、価格が驚くほど安くなっている可能性もあります。
これだと修理後にまた不具合が起きたときに対応してもらえません。

保証やアフターサービスの有無はもちろん、どれくらいの期間対応してもらえるのかもあわせて確認しましょう。

まとめ

車のエアコンから異音がするのは、システムやパーツに何かしらの問題が生じているからと考えられます。
放置しておくとさまざまなリスクが生じる可能性もあるため、なるべく早めに対処しましょう。

車の整備や修理を行う業者ならエアコン修理にも対応してもらえますが、費用は業者によって異なります。
事前に相場を調べて相見積もりも取るのがおすすめです。

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