
iPadには、「iPadは使用できません」というエラーメッセージが表示されることがあります。この状態では「緊急SOS」以外の操作はできません。
しかし、「iPadは使用できません」を解除する方法が3つありますので、試してみましょう。
この記事では、「iPadは使用できません」の解除法と、おすすめのiPad修理業者について解説します。
INDEX
「iPadは使用できません」の原因
「iPadは使用できません」というエラーメッセージが表示される原因は、主に2つあります。
「パスコードの入力に連続で失敗する」「iOSのソフトウェアアップデートに失敗する」の2つです。1つずつ解説していきましょう。
パスコードの入力に連続で失敗する
「iPadは使用できません」のエラーメッセージが表示されるのは、ほとんどの場合「パスコードの入力に連続で失敗する」が原因です。
パスコードの入力を4回失敗してしまうと、iPadのロック機能が働き、パスコードを再入力できる状態になるまで一定時間待つ必要があります。
失敗回数 | 再入力までの時間 |
---|---|
4回 | 1分 |
5回 | 5分 |
6回 | 15分 |
7回 | 1時間 |
8回 | 3時間 |
9回 | 8時間 |
10回 | 永久ロック |
出典:Apple
なお、iPadでは、設定でパスコード入力機能をオフにすることも可能です。
ただし、個人情報やクレジットカードを登録している場合は、なるべくこの機能をオフにしないようにしましょう。
永久ロック(セキュリティロックアウト)とは
モバイルデータ通信またはWi-Fiに接続されていて、事前にデバイスで「探す」を有効にしてある場合にしか、「セキュリティロックアウト」画面は表示されません。
パスワードの入力を10回試した後は、事前にデバイスをどう設定しているかによって、どちらかの画面に自動的に遷移します。
- 自動的にデバイスが消去される
- 「セキュリティロックアウト」画面にタイマーなしで「パスコードをお忘れですか?」オプションが表示
iOSのソフトウェアアップデートに失敗する
iPadでは、定期的にiOSのソフトウェアアップデートが行われています。
まれですが、iOSのアップデートの不都合・バグにより「iPadは使用できません」のメッセージが出ることがあります。
こうしたトラブルを防ぐために、「iOSのソフトウェアアップデートを手動に設定する」「こまめなデータバックアップをとる」などの対策をしておきましょう。
「iPadは使用できません」の対処法3つ
パスコードの入力を10回間違えてしまうと「iPadは使用できません」というエラーメッセージに代わり、「永久ロック(セキュリティロックアウト)」となってしまいます。
この状態を解除するには、以下いずれかの方法を試してiPadを初期化しなければなりません。
ただし、永久ロック状態になっていない場合は、パスコードのリセットをすることで対処が可能です。
ここでは、それらのやり方を紹介します。
対策 | 状況 |
---|---|
パスコードのリセット機能を使う | ・iPadが永久ロック(セキュリティロックアウト)画面になっていない ・「iPadOS 17」をインストールしている ・以前のパスコードを覚えている |
デバイスをリセットする | ・パスコードを忘れた ・iPadが永久ロック(セキュリティロックアウト)画面になっている ・「iPadOS 15.2」以降をインストールしている ・Apple ID とパスワードが分かる ・パソコンがない ・バックアップを取っている |
リカバリーモードでリセットする | ・パスコードを忘れた ・iPadが永久ロック(セキュリティロックアウト)画面になっている ・MacやWindowsパソコンがある ・バックアップを取っている |
なお、iPadのパスコード・パスワードを忘れた場合の対処法は、以下記事でも解説しています。あわせて確認してみましょう。
【対処法1】パスコードのリセット機能を使う
「iPadOS 17」以降にはパスコードのリセット機能があります。パスコードを忘れてしまっても、72時間以内であれば古いパスコードを使ってiPadへのアクセスが可能です。
なお、この方法でiPadにアクセスしたときは、その場ですぐにパスコーとを変更しなければならないので、注意しましょう。
※画像はiPhoneになっていますが、iPadも同様の手順で対応できます
1.「パスコードをお忘れですか?」をタップ
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出典:Apple
「パスコードをお忘れですか?」をタップしてください。
2.古いパスコードを入力する
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出典:Apple
「以前のパスコードを入力」をタップし、古いパスコードを入力してください。
画面の案内に従って、新しいパスコードを設定します。
3.72時間以内に古いパスコードを期限切れにする
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出典:Apple
設定アプリで、「Face ID とパスコード」をタップし、パスコードを入力します。
「今すぐ前のパスコードを無効にする」をタップして、パスコードを期限切れにしましょう。
【対処法2】デバイスをリセットする
「iPadOS 15.2」以降をインストールしていて、パソコンがない場合は、以下のやり方でiPadをリセットしましょう。
今回は、「iOS 17」のやり方を紹介します。
なお「iOS 16」以前で「eSIM」を使っている場合は、以下手順を試す前に通信事業者に問い合わせ、eSIM再設定用のQPコードを提供してもらってください。
ただし、この方法ではデータをすべて消去することになります。バックアップを取っていないとデータがすべて消える点には注意しましょう。
※画像はiPhoneになっていますが、iPadも同様の手順で対応できます
1.「〇〇分後にやり直してください」が表示されるまで繰り返す
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出典:Apple
iPadのロック画面からパスコードの入力を試し、「iPadは使用できません」という画面に、後でやり直すように促すメッセージが表示されるまで何度も続けます。
可能な場合は、画面の右下に表示される「パスコードをお忘れですか?」をタップしてください。
2.「iPadのリセットを開始」をタップ
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出典:Apple
すでに「セキュリティロックアウト」画面になっている場合は、「iPadのリセットを開始」をタップしてください。
Apple ID のパスワードを入力して、iPadでApple IDからサインアウトしましょう。
「iPadを消去」をタップすると、デバイスからデータと設定がすべて完全に削除されます。
※「iOS 17」以降でeSIMを使用している場合は、eSIMを保持してデータを消去するか、eSIMを削除してデータを消去するかを選択することもできます。
3.デバイスが再起動したらバックアップから復元する
デバイスが再起動したら、画面に表示される指示に従ってiPadを再び設定し、データと設定をバックアップから復元して、新しいパスコードを設定しましょう。
なお、バックアップについては、バックアップからデータを復元するを参照してください。
【対処法3】リカバリーモードでデータを消去する
MacやWindowsパソコンを使ってiPadをリカバリーモードにすると、データや設定が削除され、iPadを再設定できるようになります。
iPadを消去後は、データが全削除されるので注意が必要です。iPadをバックアップしていなかった場合は、新しいデバイスとして設定することになります。
1.iPadの電源を切る
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出典:Apple
まずはiPadの電源を切りましょう。分ほどしてから電源が完全に切れていることを確かめてください。
各モデルの電源の切り方は以下の通りです。
- ホームボタン非搭載モデル:音量調節ボタンとトップボタンを同時に長押しし、電源オフスライダが表示されたら指を離す。
- ホームボタン搭載モデル:トップボタンを電源オフスライダが表示されるまで長押し。
2.iPadをパソコンに接続する
Macの場合はFinderウインドウまたはiTunesを、WindowsパソコンではAppleデバイスアプリまたはiTunesを開いてください。
もしiTunesが開いている場合は、一度画面を閉じてから再び開きます。
この状態で、iPadをUSBケーブルでパソコンに接続してください。
3.iPadのボタンを押す
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出典:Apple
iPadを接続したまま、iPadのモデルに応じて該当するボタンを押します。
- ホームボタン非搭載モデル:トップボタンに近いほうの音量調節ボタンを押してすぐに放し、トップボタンから離れた方の音量調節ボタンを押してすぐに放す。その後、トップボタンを長押し。
- ホームボタン搭載モデル:ホームボタンとトップボタン(またはサイドボタン)を同時に長押し。
4.パソコンとケーブルの画像が表示されたら指を離す
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出典:Apple
Appleロゴが表示されている間はボタンを押し続け、パソコンとケーブルの画像が表示されたら指を離します。
パスコードの画面が表示された場合は、iPadの電源を切ってやり直してください。
5.iPadを復元する
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出典:Apple
iPadが接続されているパソコンのFinder、iTunes、Appleデバイスアプリで、iPadを選択します。
「復元」か「アップデート」の選択肢が表示されたら、「復元」を選択してください。
パソコンがiPadのソフトウェアをダウンロードし、復元プロセスを開始します。なお、15分過ぎてもダウンロードが終わらず、途中でリカバリモードの画面が閉じてしまった場合は、ダウンロードが終わるのを待ってから、iPadの電源を切ってやり直しましょう。
復元が完了したら、パソコンからiPadの接続を外して、iPadの再設定を行ってください。
iPadの初期設定についてはこちらに詳しく記載されています。
なお、バックアップについては、バックアップからデータを復元するを参照してください。
バックアップデータがあるか確認する方法
そもそも、バックアップを取っているか分からないという方もいるでしょう。そこでここでは、バックアップデータがあるかを確認する方法を紹介します。
下記の手順を踏み、バックアップデータが残っていないか確認しましょう。
iPadでiCloudバックアップを確認する
iPadでiCloudバックアップを確認する方法は以下の通りです。
- iPadで、「設定」>「ユーザ名」>「iCloud」を開く
- 次のいずれかを実行する
iOS 16/iPadOS 16以降:「iCloudバックアップ」をタップ
iOS 15/iPadOS 15以前:「ストレージを管理」>「バックアップ」をタップ - 「iCloudバックアップ」がオンになっているデバイスが表示される
出典:Apple
MacでiCloudバックアップを確認する
MacでiCloudバックアップを確認する方法は以下の通りです。
- 次のいずれかを実行する
macOS 13以降:「Appleメニュー」>「システム設定」>サイドバー上部に表示されている「自分の名前」>「iCloud」の順にクリック
macOS 12以前:「Appleメニュー」>「システム環境設定」>「Apple ID」>「iCloud」の順にクリック - 「管理」>「バックアップ」の順にクリック
- iCloudバックアップが有効になっているすべてのデバイスがリスト表示される
出典:Apple
WindowsパソコンでiCloudバックアップを確認する
WindowsパソコンでiCloudバックアップを確認する方法は以下の通りです。
- 「iCloud for Windows App」を開く
- 「ストレージ」をクリック
- 左側の「バックアップ」をクリック
- 右側に「iCloudバックアップ」がオンになっているデバイスが表示される
出典:Apple
なお、「iCloud for Windows App」の開き方は以下の通りです。
- Windows10:「スタート」メニュー>「iCloud」
- Windows8.1:「スタート」画面に遷移>左下隅の「↓」>iCloud機能をクリック
- Windows8:「スタート」画面に遷移>iCloudタイルをクリック
- Windows7:「スタート」メニュー>「すべてのプログラム」>「iCloud」>「iCloud」を選択
iPadの初期化後、バックアップからデータを復元する
「【対処法1】パスコードのリセット機能を使う」以外の方法は、データが全て無くなってしまいます。
しかし、「iCloud」やパソコンにバックアップを取っていれば、データを復元することが可能です。
バックアップは以下2つのやり方があるので、やりやすい方法でバックアップしてみましょう。
iCloudバックアップからiPadを復元する
iCloudバックアップからiPadを復元する方法は以下の通りです。
- デバイスの電源を入れる
- 「アプリとデータを転送」画面が表示されるまで案内にそって進み、「iCloud バックアップから」をタップ
- Apple IDでiCloudにサインイン
- バックアップを選択
※新しいバージョンのソフトウェアが必要だというメッセージが表示される場合は、画面に表示される案内にそってアップデー - 画面の案内に従ってApple IDでサインインし、アプリと購入済みのコンテンツを復元
- 進行状況バーが表示され、最後まで進むまで、Wi-Fi に接続したまま待つ
- デバイスのセットアップを完了
※情報量に応じて工程完了までに数日かかることがあるため、Wi-Fi と電源に接続しておくように心がける
パソコン内のバックアップからiPadを復元する
パソコン内のバックアップからiPadを復元する方法は以下の通りです。
- Finder・Appleデバイスアプリ・iTunesのいずれかを開く
- iPadをUSBケーブルでパソコンに接続
※デバイスのパスコードの入力を求めるメッセージや、「このコンピュータを信頼しますか?」というメッセージが表示された場合は、画面上の案内にそって操作 - ウインドウやサイドバーにiPadが表示されたら選択
- 「バックアップを復元」を選択
- 復元」をクリックして、復元が終わるまで待つ
※暗号化したバックアップのパスワードの入力が必要な場合は、入力 - デバイスが再起動した後も接続したまま、パソコンとの同期が終わるまで待つ
- 同期が完了したら接続を切る
「PhoneRescue」ならデータを復元できる可能性も
iPadのバックアップをしていない場合、通常ならばバックアップ前の状態に戻すのは不可能です。
しかし、データ復元ソフトを利用することで、一部のデータを元に戻せる場合もあります。代表的なデータ復元ソフトとしては、「PhoneRescue」が挙げられます。
使い方は簡単で、パソコンとiPadを接続するだけで残っているデータをスキャンできます。このソフトを使えば、写真や動画など一部のデータを復元できる可能性があります。
なお、PhoneRescueには有料版と無料版があり、無料版でできるのはスキャンまでです。そのため、まずは無料版で復元したいデータが残っているかどうかを確認し、残っていれば有料版の使用を検討してみましょう。
もし自分で対処できない場合は業者に依頼がおすすめ
もしも自分で対処ができない場合は、プロの業者に依頼をしましょう。
「iPadは使用できません」のトラブル以外にも、修理したい箇所があれば、iPadの修理も同時に依頼ができます。
知識・経験豊富なスタッフが、状況をヒアリングしつつ、最適な方法でトラブルを解決してくれるのでぜひ活用してください。
iPadのトラブルを解消してくれる修理業者は下記の2つです。
- Apple Store・Apple正規サービスプロバイダ
- Apple非正規店
Apple Storeなどの正規店に相談・依頼をする
Apple Store・Apple正規サービスプロバイダに相談・依頼をすれば、まずトラブルを解決できるでしょう。
しかし、正規店のためサービス内容は信頼できますが、店舗数が少ない・待ち時間が長いといったデメリットがあります。
また、正規店といえどもパスコードを教えてほしいという依頼はできないので、注意が必要です。
なお、永久ロック解除やiPadの初期化の場合、修理が必要なければ無料で対応方法を教えてもらえますよ。
Apple StoreやAppleの正規サービスプロバイダについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
iPad修理を即日対応してくれるおすすめ業者

出典:iCracked
アメリカのシリコンバレーで創業した世界最大級のスマートフォン・タブレット修理業者が「iCracked」です。
最新のトレーニングと認定試験に合格した修理スタッフ「iTech(アイテック)」が常駐しており、目の前で修理をしてくれるのが、最大の特徴です。
個人情報の詰まったiPadを他人に預けるのはちょっと心配という方は、ぜひiCrackedに依頼をしてみましょう。
知識・経験ともに豊富なので、「iPadは使用できません」のトラブルの最適な解決方法を提案してくれます。
iPadのおすすめ修理業者を比較したいという方は、以下の記事も参考にしてみましょう。
まとめ
今回は、自分でできる「iPadは使用できません」の解除法と、おすすめのiPad修理業者について解説しました。
パスコードの入力を10回間違えてしまうと永久ロックとなり、バックアップがなければデータが全てなくなってしまいます。日ごろからバックアップを取っておくことを習慣にしておきましょう。
ぜひこの記事で、「iPadは使用できません」のトラブルを解決してくださいね。

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