
1868年創業の老舗高級時計ブランドであるIWCは、質実剛健なクラフトマンシップあふれる時計を世に送り出しています。
そんなIWCの腕時計でも経年劣化は避けられないため、修理・オーバーホールが必須です。
今回は、IWC正規店の修理・メンテナンスにかかる値段や内容、おすすめの時計修理業者について解説するのでぜひ参考にしてください。
INDEX
- IWC正規の3つのアフターサービスを解説
- IWCのコンプリートサービス料金は56,160円から
- 永久修理保証を掲げるIWCの修復サービス
- IWCの4つのシンプルサービス
- IWC正規修理依頼の方法は直接持ち込みとオンラインの2つ
- IWC正規修理にかかる日数は約1ヵ月
- 「MY IWC」に登録するとIWCの保証期間が2年から8年に
- IWCの腕時計のオーバーホール頻度の目安は3~5年に一度
- IWCの腕時計のオーバーホール依頼先は主に2つ
- 依頼する時計修理業者の選び方
- IWC専属の修理技師が対応!オーバーホール専門店「CIEN」
- IWC専門チーム在籍!メーカー同様のクオリティ「WATCH COMPANY」
- 豊富な実績を持つ時計修理専門業者「リペスタ」
- IWC正規店の修理・オーバーホール料金が高ければ修理業者に依頼をしよう
IWC正規の3つのアフターサービスを解説
IWCのアフターサービスには、大きく分けて「コンプリートサービス(オーバーホール)」「修復」「シンプルサービス」の3つがあります。
実際に専門スタッフが時計を確認し、部品の故障等がなければ「コンプリートサービス(オーバーホール)」、修復箇所が見つかれば「修復」となります。
「シンプルサービス」には4つの個々のサービスがあり、「防水性能の復元」「研磨」「電池交換」「正規品証明書の発行」の4つの簡易的なアフターメンテナンスサービスです。
出典:IWCシャフハウゼン
IWCのコンプリートサービス料金は56,160円から
IWCのコンプリートサービス(オーバーホール)の料金表は以下の通りです。
ただしこちらは基本料金となるので、詳しい金額はIWCの公式サイトや、IWCブティックまたは正規取扱店に時計を持ち込み、確認してください。
PORTOFINO(ポートフィノ) | |||
---|---|---|---|
機能 | ムーブメント | レザーストラップ | メタルブレスレット |
3針+デイト | 機械式 | 56,160円 | 66,960円 |
クロノグラフ | 自動巻き | 69,120円 | 79,920円 |
ムーンフェイズ | 機械式 | 79,920円 | 90,720円 |
エイトデイズ | 手巻き式 | 92,880円 | 103,680円 |
AQUATIMER(アクアタイマー) | |||
---|---|---|---|
機能 | ムーブメント | レザーストラップ | メタルブレスレット |
3針+デイト | 機械式 | 56,160円 | 66,960円 |
クロノグラフ | 自動巻き | 69,120円 | 79,920円 |
クロノグラフ・スペシャルエディション | 自動巻き | 92,880円 | 103,680円 |
PORTUGIESER(ポルトギーゼ) | ||
---|---|---|
機能 | ムーブメント | 料金 |
クロノグラフ | 自動巻き | 69,120円 |
ノーマル | 手巻き式 | 79,920円 |
ノーマル | 自社製自動巻き | 92,880円 |
ヨットクラブ | 機械式 | 92,880円 |
パーペチュアルカレンダー | 機械式 | 159,840円 |
グランドコンプリケーション | 機械式 | 287,280円 |
INGENIEUR(インヂュニア) | ||
---|---|---|
機能 | ムーブメント | 料金 |
ノーマル | 機械式 | 56,160円~90,720円 |
コンプリケ―ション | 機械式 | 159,840円~ |
PILOT’S WATCHES(パイロットウォッチ) | |||
---|---|---|---|
機能 | ムーブメント | レザーストラップ | メタルブレスレット |
3針+デイト | 機械式 | 56,160円 | 69,960円 |
クロノグラフ | 自動巻き | 69,120円 | 79,920円 |
出典:IWCシャフハウゼン
下記の記事ではオーバーホールの費用についてまとめているので、こちらもぜひ参考にしてください。
永久修理保証を掲げるIWCの修復サービス
IWCの修復サービスは、ムーブメントなどの内部機構や、ケース・文字盤・針の外観を当初の状態に戻すサービスです。
時計の状態によっては複雑な作業が関係するため、場合によっては修復が終わるまでに数か月から1年以上かかることもあります。
修復サービスは、IWC以外の時計修理業者が非正規パーツに交換した時計も対応可能で、すべて当時の純正スペアパーツに交換されます。
雲上(うんじょう)ブランドと呼ばれるオーデマ ピゲやパテック フィリップは永久修理保証を謳っていますが、IWCも永久修理保証を掲げており、いつまでもIWCの時計を愛用することが可能です。
出典:IWCシャフハウゼン
IWCの4つのシンプルサービス
IWCのシンプルサービスとは、「防水性能の復元」「研磨」「電池交換」「正規品証明書の発行」の4つのアフターメンテナンスサービスです。
一つずつサービス内容を簡単に解説します。
ほかにも、腕時計の修理箇所ごとの料金の相場についてまとめた記事があるので、ぜひこちらも参考にしてください。
防水性能の復元
時計内部への水分の侵入を防ぐ、シールやガスケットは時間の経過とともに劣化します。
IWCでは防水性能を最適なレベルに維持するため、1年に1回の防水性能の復元サービスを勧めています。
- ケースからのムーブメントの取り外し
- ケースの分解
- すべてのパーツのクリーニング
- シールとガスケットの交換
- ケースの組み立て
- 防水性能のテスト
時計が水没したときの対処法については、詳しくまとめた記事があるので、こちらを参考にしてください。
研磨
IWCの研磨サービスは、時計本来の輝きを取り戻すために、ケースとブレスレットの表面を徹底的に手作業で処理します。
ただし、裏蓋にエングレーヴィング(彫金による装飾)が入っている場合はその部分を研磨せず、クリーニングのみの対応になります。
- ケースからのムーブメントの取り外し
- ケースの分解
- ケース、ブレスレット、クラスプまたはバックルの研磨
- シールとガスケットの交換
- ケースの組み立て
- 防水性能のテスト
腕時計のガラス(風防)に傷が付いた場合の対処法についてはこちらの記事で解説をしているので、参考にしてください。
電池交換
お使いのIWCの時計がクォーツムーブメントの場合は、数年おきに電池の交換が必要になります。
電池交換の際は、IWCの時計技師が時計全体の点検・ガスケットの交換などの簡易的なメンテナンスも行ってくれます。
- ムーブメントの検査
- 歩度と消費量の測定
- 裏側のガスケットの交換
- ケース、ブレスレット、クラスプまたはバックルのクリーニング
- ケースの組み立て
- 防水性能のテスト
- ウォッチ、ブレスレット、ストラップ、クラスプの機能点検
以下の記事では、腕時計の電池交換費用について記載しているので、こちらもご一読ください。
正規品証明書の発行
IWCの時計を譲り受けたり、中古品を手に入れたりした場合、時計の真贋確認を含む正規品証明書の発行が可能です。
IWCでは1885年から、出荷日・キャリバー・素材・ケース番号などのあらゆる情報が、台帳に記載されています。
そのため、正規品証明書の発行を受けることで、IWCの時計を受け継がれた方でも時計についての正確な情報を得られます。
ただし、正規品証明書の発行を受けるには、スイスのシャフハウゼンにあるIWC本社に時計を預ける必要があるので、ご注意ください。
正規品証明書は、英語・フランス語・ドイツ語で以下の項目が記載されます。
- モデル名とリファレンス
- ケースの素材
- ムーブメントのタイプ(キャリバー)
- メーカーから出荷された日付
IWC正規修理依頼の方法は直接持ち込みとオンラインの2つ
IWCの正規修理を依頼する方法は、IWCブティック・正規取扱店に直接持ち込む方法と、オンラインで依頼する方法の2つです。
IWCブティックは日本国内に7店舗、正規取扱店は北海道から沖縄まで全国に存在します。
- 東京(銀座・新宿・表参道)
- 大阪(心斎橋・梅田)
- 愛知(名古屋)
- 兵庫(神戸)
最寄りのIWCブティック・正規取扱店を知りたい方は、IWC公式サイトから確認してみましょう。
直接持ち込む方法は、修理内容に関して細かい依頼もできるので、初めて修理依頼をする方におすすめです。
また、オンラインから依頼する場合は、無料発送キットがIWCより送られるので、日数に余裕がある場合はオンラインでの依頼がおすすめとなります。
IWC正規修理にかかる日数は約1ヵ月
修理にかかる日数は、修理内容によっても異なりますが約1ヵ月です。
ただしヴィンテージウォッチの場合は、スイス本社の時計職人が修理を行う場合があるため、2ヵ月ほどかかることがあります。
こちらも料金同様、詳しい日数はIWCサービスセンターへの問い合わせや、IWCブティックまたは正規取扱店に時計を持ち込み、確認してください。
「MY IWC」に登録するとIWCの保証期間が2年から8年に
IWCは、2019年から国際保証を2年から最長8年に延長する「MY IWC」プログラムをスタートさせました。
「MY IWC」に登録するには、IWCの時計に付く国際保証書のシリアル番号を入力するだけで完了です。
2年保証というのが一般的で、ロレックスやオメガでも5年保証のなか、IWCの8年保証は自社の時計への高い自信を示しているといえるでしょう。
出典:IWCシャフハウゼン
IWCの腕時計のオーバーホール頻度の目安は3~5年に一度
一般的に、腕時計のオーバーホールの頻度は3~5年に一度といわれています。
これは3~5年で内部の潤滑油が劣化し、部品同士が摩耗してくる時期だからです。
また機構内を水分から守るシールやガスケットも劣化します。
よって、使用していて特に問題がない場合でも、3~5年に一度を目安にオーバーホールを実施しましょう。
腕時計のオーバーホール頻度については、下記の記事で詳しくまとめているので参考にしてください。
IWCの腕時計のオーバーホール依頼先は主に2つ
IWCの腕時計のオーバーホールを依頼する場合は「IWC正規店に依頼する」か、「時計修理業者に依頼する」のどちらかです。
それぞれ特徴とメリットデメリットを解説します。
IWC正規店
IWC正規店にオーバーホールを依頼すると、純正の部品で対応し、2年間の国際保証が付きます。
また、さまざまな点検や調整の依頼が可能で、技術や知識も確かなため安心して預けられるでしょう。
〇ほかのサービスも同時に依頼ができる
〇技術力の高さ
×保証外なら費用は最も高額
×オーバーホールの納期が長い
時計修理業者
時計修理業者は、技術力が高いにも関わらず正規店よりも費用が安い点が特徴になります。
ただし、時計修理業者はスタッフにより技術力に差があるので業者選びは重要です。
まずは近くにある時計修理業者のサイトを確認したり、相談・見積りをしたりするといいでしょう。
〇独自の保証制度がある場合が多い
〇技術に対し費用が安い
×店舗を選ぶ手間がかかる
下記の記事でも、全国対応可能なおすすめの腕時計修理業者をまとめているので参考にしてください。
依頼する時計修理業者の選び方
IWCの腕時計のオーバーホールは、正規店以外への依頼も可能です。
しかし時計修理業者は全国に数多くあり、その技術力は業者によりまちまちです。
ここでは、信頼できる時計修理業者の選び方を3つ紹介します。
- IWCの腕時計の修理実績があるか
- 時計修理技能士の資格を持つスタッフが在籍しているか
- 修理保証があるか
IWCの腕時計の修理実績があるか
まずは、依頼する腕時計の修理実績があるか確認しましょう。
修理店のサイトを見れば、IWCのモデルごとの修理実績が記載されています。
IWCの腕時計のオーバーホール経験がない修理店に依頼すると、その時計の特徴を理解していない場合もあるので、必ず事前に確認しましょう。
時計修理技能士の資格を持つスタッフが在籍しているか
次に、国家資格である時計修理技能士の資格を持つスタッフが在籍しているか、確認しましょう。
特に時計修理技能士1級は7年以上の実務経験、または3級合格後4年の実務経験、2級合格後2年の実務経験がないと受験資格を得られません。
オーバーホールは特別な資格がなくても依頼を受けられるので、資格を確認すれば一定の技術力が担保できます。
修理保証があるか
技術力のある技能士がオーバーホールを行っても、なんらかの事故や不具合は起きる可能性があります。
そこでチェックすべきは、修理後の保証があるかどうかです。
修理後3ヶ月~1年間の保証を設けている修理店がほとんどですが、まれに保証がないところもあります。そのような修理店は避けた方が無難です。
さらに、保証の有無だけでなく保証内容もきちんと確認してください。
万が一のためにメンテナンスの回数・期間など、細かいところまでチェックしておきましょう。
IWC専属の修理技師が対応!オーバーホール専門店「CIEN」
など大阪・東京新宿・郵送で対応-www.cien-watch.com_.png)

出典:CIEN
オーバーホールを行う時計技術者・仕上げ(磨き)とそれぞれ専任の修理技術者が在籍するのが「Cien」です。
CIENではIWC専属の修理技師が、メーカー純正の部品を使用し修理します。
高級腕時計の修理・オーバーホールだけを行っている業者なので、オーバーホールにかかる期間は約3週間と短く、安心の1年間品質保証も付いています。
高い技術力を持つ熟練職人が作業を行うため、国内トップクラスのサービス品質を自負しているのがCIENの特徴です。
IWCの修理・オーバーホール料金 | ||
---|---|---|
種類 | 標準修理価格 | 納期 |
自動巻き3針 | 27,500円 | 約3週間 |
クロノグラフ | 38,500円 | 約3週間 |
7DAYS | 66,000円 | 約6週間 |
コンプリケーション パーペチュアルカレンダー | - | - |
CIENの口コミ
ここでは、CIENの口コミを紹介します。
- とても綺麗に仕上がっていて感動しました。深い傷もかなり目立たなくなり、満足です。二十数年前に結婚の結納返しに妻よりもらった思い出の時計ですが、これでこれからも長く使えます。
- IWC本日到着しました。仕上がりに大満足です。気になっていたブレス駒の固着もなくなり、極めてスムーズです。次回またお願いしたいと思います。その折りは宜しくお願いいたします。
- IWCのメンテナンスを行って頂きましてありがとうございます。金額・納期の速さともに非常にありがたく感じております。
出典:CIEN
IWC専門チーム在籍!メーカー同様のクオリティ「WATCH COMPANY」


IWC専門チームを組み、メーカー同様のクオリティを実現する「WATCH COMPANY」もおすすめです。
年間受託20,000本を超える実績を持ち、さまざまなメディアでも紹介されています。
東京2店舗・大阪・神奈川・愛知に拠点を持ち、拠点が近くにない方は無料梱包キットを使用した郵送での依頼も可能です。
公式サイトには、IWCの修理実績・実際にかかった費用を多数掲載しているので、一度チェックしてみましょう。
IWCの修理・オーバーホール料金 | ||
---|---|---|
種類 | 標準修理価格 | 納期 |
手巻き・自動巻き | 27,500円 | 3~4週間 |
自動巻き特殊 UTC、マーク12など | 38,500円 | 4~6週間 |
クロノグラフ | 38,500円 | 4~5週間 |
スプリットセコンド 永久カレンダー | 問い合わせ | 問い合わせ |
WATCH COMPANYの口コミ
口コミや批評を探してみましたが、WATCH COMPANYの口コミは見つかりませんでした。
豊富な実績を持つ時計修理専門業者「リペスタ」

出典:リぺスタ
国家資格である1級時計修理技能資格とキャリアを持つ職人が在籍し、それぞれ得意分野のメーカーの腕時計を修理してくれるのが「リペスタ」です。
充実した設備環境で、各腕時計の修理マニュアルにそって修理するので、IWC正規店と遜色のない高品質なオーバーホールを提供しています。
高い技術力を持ちながらも費用の安さ・納期の速さがリペスタの特徴。IWCのオーバーホール実績も多数あり、見積りが無料なので、一度相談することをおすすめします。
費用 | 25,300円~ |
---|---|
保証期間 | 1年間 |
納期 | 30日~ |
リペスタの口コミ
ここでは、リペスタの口コミを紹介します。
- ネット修理は初めてで不安でしたが、写真で受取り連絡をくださり、そこから信頼にかわり安心して修理をお願いすることができました。きっちり動くようになって戻ってきて、本当にありがとうございました。
- 外観も綺麗になり、新品のような気持ちで本日から稼働しています。本当にありがとうございました。また、機会がありましたらよろしくお願いします。
- ネットでの修理依頼は初めてで不安でしたが、メール連絡もこまめにいただき不安が安心にかわり、届いた時計を見ると信頼にかわりました。本当にありがとうございました。
出典:リペスタ
IWC正規店の修理・オーバーホール料金が高ければ修理業者に依頼をしよう
今回は、IWC正規店の修理・メンテナンスにかかる値段や内容、おすすめの時計修理業者について解説しました。
IWC正規店のコンプリートサービス(オーバーホール)料金は56,160円から、時計修理業者だと半額程度で行うことができます。
技術力に差がなければ依頼先にこだわりがないという場合は時計修理業者への依頼が費用が安い・納期が早い・純正パーツを使用してくれるため、おすすめです。
ぜひこの記事を参考に、自分にあったIWCの修理・オーバーホールの依頼先を見つけてくださいね。

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