車のマフラー交換時期と相場は?音や臭いのサインと故障の原因・対処法

車のマフラー交換時期と相場は?音や臭いのサインと故障の原因・対処法

自動車のマフラーは消耗品です。
定期的に点検や手入れを行わないと、いずれ故障してしまいます。
エンジンと繋がる重要な部品でもあるため、不具合が見られる場合は、早急な対応を心がけましょう。

車のマフラーの役割とは

「マフラー」とは、車の底面に搭載されている排気パイプのことです。
エンジンから出る排気ガスを外に排出する役割を持つ部品で、エンジンと直接接続されています。

車前面のエンジンから背面までパイプが伸びているため、部品の中でも長くて大きい部類です。
主な役割は排気ガスを排出することですが、ほかにもガス中に含まれる有害物質のクリーン化や、排気音の抑制、排気効率の向上といった効果もあります。

マフラーの故障で起こるトラブル

マフラーが故障すると、自分だけでなく周りにも被害が及びます。
ここからは、マフラーの故障が具体的にどのようなトラブルに繋がるのかご紹介します。

消音効果が落ちて騒音被害を起こす

マフラーには、エンジンから放たれる排気音を抑制する役割があります。
英語で「音を消す」という意味の「muffle」が語源になっているだけあり、マフラーが故障すると排気音がとてもうるさいです。
周囲にも音が響くため、騒音で近所迷惑になってしまいます。

法律では普通車が96db、軽自動車が97dbという騒音の基準値を設けられており、音の大きさが基準値を下回れば車検に通ります。
96dbというと、犬の鳴き声や高架下で聞く電車の走行音と同程度。非常に大きい音ですね。

ガスに含まれる有毒物質が十分に除去されず公害になる

排気ガスには、人体や地球環境に悪影響を与えるさまざまな有害物質が含まれています。
マフラーに穴が開いていると、この有害物質が十分に浄化されないまま排出されることになり、公害になります。

そもそもマフラーのない車が公道を走ることは禁止されており、マフラーに穴がある場合も同様と見なされる可能性があります。
整備不良として指導や罰則の対象になることもあるため、早めの修理が必要です。

車検に通らない

マフラーに穴が開いていると、車検に通りません。
車検では、排気ガスの漏れやマフラーの状態をチェックします。
先述したように、マフラーに問題があると公害や騒音の原因になるため、チェックは厳しめです。
定期点検などをこまめに行い、何か不具合があれば早いうちに修理するように心がけましょう。

マフラーの不具合を知らせる音・臭い・見た目

このように、マフラーの故障は大きなトラブルに発展しかねないため、早期的な発見・対処が重要です。
ここからは、マフラーに異変が起きていることを示す兆候について解説します。

エンジン音がうるさい

マフラーの不具合で一番分かりやすい変化は、“音”です。
マフラーは排気音を抑制する効果があるため、故障するとエンジン音が非常に大きく聞こえます。

マフラーの中には、エンジンの排気音を抑える仕切りが備わっており、音を吸収する効果があります。
しかし、仕切りに穴が開いていると十分に音が九州されず、大きな音が鳴ります。
そのためエンジン音がうるさく感じる場合は、マフラーに異常がある可能性が高いです。

カンカンという音がする

エンジンをかけたあと、カンカンという金属音が聞こえる場合は、“遮熱板”が変形してマフラーに当たっている、または歪んでいる・外れかけている可能性があります。
遮熱板とは、マフラーの熱い層と乾燥した層が直接触れないようにする部品です。
路面と接触しやすい位置にあり、悪路を走行したときなどに打って歪む場合があります。

走行中にもカンカンという音がする場合は、マフラーが別の場所と干渉しているケースが考えられます。
とはいえマフラーに歪みがなく、一切手を加えていない純正な状態であれば、マフラーの干渉はあまり起こることではありません。

もし起こるとしたら、マフラーを別のものに交換していたり、パーツを足したりしている場合や、車止めなどにマフラーをぶつけた場合が想定されます。
どのような場合でも、整備工場に持っていって修理してもらうか、新品に交換をしてもらうことで解決します。

焦げ臭い煙が出る

マフラーからオイルが焦げたような臭いと白煙が上がる場合、エンジンに問題があります。
よくある事例としては、シリンダーとピストンの間にエンジンオイルが入ってしまっている場合です。
「オイル上がり」や「オイル下がり」とも呼ばれています。

オイルが隙間を通って別の場所に入り、ガソリンとオイルが一緒に燃焼してしまうことで起こるトラブルです。
定期的なオイル交換を怠っていると起きやすくなります。
マフラーから出る水蒸気と違い、白煙がなかなか消えないのも特徴のひとつです。

オイル上がりとオイル下がりでは対処法が異なり、それぞれに対応する添加剤を使用することで一時的に処置できます。
あくまでその場しのぎなので、重大なエンジントラブルに発展しないうちに整備工場へ持っていきましょう。

マフラーに穴が開く

マフラーも消耗品であるため、経年劣化で穴が開きます。
マフラーは金属でできており頑丈ですが、路面の融雪剤の塩分や水たまりの水分などの影響を受けてサビが生じます。

特に冬の時期は、道路の凍結防止のために塩化カルシウムが撒かれることが多く、腐食の原因になります。
また、海に近い場所に住んでいる場合は、潮風による塩害の影響も受けます。

路面の要因以外では、マフラー内部で結露が起きて水が溜まると、サビの原因に。
水分や塩分の影響で腐食が進むと穴が開いてしまうので、パテ埋めや溶接などの修理が必要です。

マフラーを修理する方法

マフラーに穴ができたら、なるべく早く修理する必要があります。
修理方法はいくつかあるので、マフラーの状態に応じた手段を選びましょう。

1.市販の補修グッズを使う

穴やへこみを埋める補修用のパテが、ホームセンターやカーグッズ専門店などで売られています。
小さい穴ができた程度なら、市販の補修グッズを使って直せるので、購入してみてください。
パテを購入する際は、マフラーが発する熱に耐えられるよう、耐熱用のパテを選ぶことを忘れないようにしましょう。

補修の際は、きちんとパテで埋めるために、まずマフラーのサビや汚れをきれいに取り除きましょう。
マフラーが汚れたままだと、パテがすぐに剥がれてしまうからです。
パテ埋めは簡易的な処置ですので、穴が大きくなりそうな兆候があれば、整備工場へ持っていくほうがよい場合もあります。

2.整備工場に持っていく

マフラーにできた穴が大きい場合は、自分で補修するのは困難なので、整備工場へ持っていきましょう。
整備工場では溶接修理を行ってくれます。

パテと溶接修理では耐久性が異なり、溶接修理のほうが頑丈に仕上がります。
長期的な視野で見れば、マフラーに穴ができたら整備工場へ持っていくほうがよいでしょう。

3.古い車なら買い替える

マフラーが傷みだすということは、車そのものに寿命が来ている可能性も。
マフラー以外の部品も劣化していると、短いスパンで部品交換や修理の必要性がたびたび生じるため、車の維持費だけが膨らんでいきます。
車が古くなってきたら、買い替えを検討するほうが、逆にトータルの出費を抑えられる場合があります。

マフラーの修理・交換費用の相場

マフラーの修理方法には、溶接修理と交換の2種類があります。
溶接修理の場合は、マフラーの状態にもよりますが、大体1万円以下の費用で修理できます。
マフラー小さい穴が開いた程度であれば、数千円の出費で済むケースも多いです。

穴が大きすぎて溶接などでふさげない場合は、マフラーの交換をします。
マフラー本体の値段が高いうえに工賃もかかるため、交換するほうが費用は高くなります。
相場は大体2~3万前後ですが、部品の入手のしやすさによっても費用が変わる場合があります。

マフラーの寿命を長くする方法

ここからは、マフラーを少しでも長持ちさせるためにできることをご紹介します。

定期的に点検や洗浄をする

マフラーを長持ちさせるために重要なことは、ずばりサビさせないことです。
サビの存在に気づくには、定期的にマフラーの状態をチェックする必要があります。
車の下回りをチェックし、汚れやサビがついていないか確認してみましょう。

もしもサビがあるようならサビ落としを行い、腐食を進行させないことが大切です。
路面に近い下回りは汚れやすいため、こまめに洗うのもマフラーを長持ちさせるのに効果的です。
手入れは月に1回程度の頻度が丁度よいでしょう。

サビができたら落とす

どんなに手入れをしていても、サビはできるときにはできてしまいます。
サビはこすれば落とせますので、サビ落とし用のブラシやサンドペーパーなどを使ってきれいにするとよいでしょう。

念入りにサビを落としたい場合は、マフラーを外して作業するとやりやすいです。
自分でするのは難しい・時間がないという場合は、プロに依頼するとよいでしょう。

サビ止めを塗る

サビを落とせたら、サビ止めを塗ることをおすすめします。
コーティングを施さなければ、またサビが生じる恐れがあるからです。
サビ止めのコーティング剤として使用するのは「耐熱塗料」です。
カーグッズ専門店でも販売されています。

コーティング作業は塗るだけですが、意外と技術やコツが必要です。
失敗を避けるためにも、プロに任せるという選択肢も検討しておきましょう。

経年劣化でマフラーが故障したら

マフラーの穴開きは、市販のパテ埋めや穴埋め用のテープなどを使えば一時的に補修できます。
しかし、劣化が進んでいることには変わりなく、また別のところに穴が開いたり、ふさいだ部分が突然剥がれてしまったりするものです。

マフラーの腐食が進行しすぎて、穴が大きい場合や劣化が激しい場合は、修理や交換をしなければなりません。
日頃の手入れは自分でできても、大がかりな修理や交換を自分で行うのは難しいため、専門知識を持ったプロの業者に頼りましょう。

業者選びのポイント

業者選びで大切なことは、信頼できる業者を選ぶことです。
「最安修理ドットコム」では、業者ごとの修理価格と評判を一覧形式で比較できます。
どの業者に依頼すれば費用が安く、信頼できそうなのかが一目で分かるため、初めての方でも安心して選べるでしょう。

まとめ

マフラーは、車の底面に搭載されていることから路面の影響を受けやすく、塩害や水分などでサビやすいです。
腐食が進み、マフラーに穴が開くと最悪の場合、公道を走れなくなる可能性があります。

小さい穴であれば、市販のパテ埋めを使えば自分でも修理可能です。
しかし大きい穴が開いた場合は、修理に際して専門知識を要するため、独力での修理は困難です。
素直に整備工場で溶接修理してもらうか、新しいものと交換してもらったほうがよいでしょう。

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