家のブロック塀を修理したいときの費用とポイント

家のブロック塀を修理したいときの費用とポイント

風雨や湿気などにより表面が汚れたり、地震などの振動で傾いたり、ブロック塀は月日とともに劣化します。
修理の目安や修理にかかる費用、業者へ依頼する際のポイントなどを押さえて、早めに対策をとることが大切です。

どんなときに修理が必要?

ブロック塀の修理は、どのようなタイミングで行うといいのでしょうか。
まずは、修理や手入れが必要な目安を紹介します。

表面に苔やカビがある

湿気などによりブロックが多くの水分を含むと、カビや苔が発生しやすくなります。
ブロック塀の強度には問題はありませんが、家全体の印象を暗くするため、早めに除去しましょう。

カビや苔は高圧洗浄やブラシで取り除けます。
もちろん自分でもできますが、修理業者でも請け負ってくれます。

白華現象が出ている

白華現象(エフロレッセンス)とは、モルタルやコンクリートに含まれている水酸化カルシウム・アルカリ化合物などを含んだ溶液が、ブロックの表面に染み出して白くなる状態を指します。
白華現象自体はブロック塀の強度とは関係はなく、修復の必要はありません。

安全面で問題はありませんが、見た目が気になる場合にはワイヤーブラシなどでこすり落としましょう。
他にも、白華現象の防止剤や除去剤を使用して除去する方法もあります。
修理業者に相談してみるのもいいでしょう。

ひび割れが起きている

ひび割れは程度によって対処法が異なります。
幅が0.3mm以下、深さが4mm以下の細いひび割れはヘアークラックと呼ばれています。

強度に大きな影響はないためそのままでも大丈夫ですが、見た目が気になる場合には修理しましょう。
補修剤を使って自分で修理ができます。

ただし、1m程度の間隔の中に3つ以上のヘアークラックがある場合、構造的なトラブルが潜んでいる可能性があります。
この場合は業者に相談しましょう。

さらに、幅が0.3mm以上、深さ5mm以上のひび割れになると、雨水が中に侵入してしまい、構造的にトラブルを起こす可能性があります。
修理業者に依頼すれば補修工事をしてもらえます。

傾いている

地震や土圧、長年の風雨によってブロック塀が傾くことがあります。
触ってぐらつきがあるときは、すぐに工事が必要です。
また、ぐらつきがなくても隣の敷地内に入っている場合には、地震などで崩れることがあるので要注意です。

ブロック塀が傾いている場合には、解体して改めてブロック塀を設置します。
やや大掛かりな工事が必要です。

一部が破損している

何らかの衝撃により一部が破損する場合があります。
構造そのものに影響がなくても、中の鉄筋がむき出しになっている場合は、近くを通るときに引っ掛けてしまい危険です。
この場合、一部分のみの交換で済むケースがほとんどですが、程度によっては大掛かりな工事も考えられます。

建築基準法を遵守していない

日本では建築基準法により、ブロック塀の高さの上限などが決められています。
定められている内容には主に以下のようなものがあります。

  • 高さの上限は2.2m
  • 高さ2m以下の場合には10cm以上、2m以上の場合は1cm以上の厚さが必要
  • 壁頂や基礎には横に、壁の端部や隅角部には縦に径9mmの鉄筋を配置する
  • 壁内には、径9mm以上の鉄筋を縦横に80cm以下の間隔で配置する

出典:国土交通省

(参照元:「建築物の既設の塀(ブロック塀や組積造の塀)の安全点検について」 

他にもブロックに使う素材や控え壁の設置、基礎などについて決められています。
これらの基準は1981年に定められたものですが、古いブロック塀は基準を満たしていない場合があります。
気になる点があるときは専門知識がある人に相談してみるといいでしょう。

30年以上経っている

建物は経年とともに劣化をします。
社団法人日本建築学会の調査によると、ブロック塀の耐久年数は約30年です。
それ以上経っている場合には、対策を検討してみてください。

ブロック塀が倒れたらどうなる?

万一、ブロック塀が倒壊し他人にケガを負わせたらどうなるのでしょうか。
民法717条には以下のような条文があります。

「土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。
ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。

たとえ地震などが原因であっても、所有者の責任が問われることがありますので、十分な注意が必要です。

修理費用はいくらくらい?

ひび割れが気になる、傾いている、築年数が古いなどの場合は、早急に修理が必要ですが、その際にもっとも気になるのは、修理費用ではないでしょうか。
以下は症状別の修理費用の目安です。
いずれも程度によって金額は異なります。

  • ひび割れの補修…1カ所あたり5,000~20,000万円程度
  • 高圧洗浄…1㎡あたり800~1,000円
  • 一部分のみの交換…1㎡あたり10,000~20,000円
  • 解体と交換…1㎡あたり30,000~50,000万円

全面的に解体と交換を行うと数万円以上の費用がかかりますが、倒壊して周囲に迷惑をかけて損害賠償が発生することを考えれば、決して高くはありません。

また、家を取り囲むブロック塀がきれいだと、明るい気持ちで毎日を過ごせるというメリットもあります。
こまめにカビや苔のチェックをして、きれいな状態を維持しましょう。

修理業者を選ぶ注意点とポイント

ブロック塀の修理は、できるだけ信頼のおけるところにお願いしたいものです。
ここでは、業者を選ぶ際の注意点を紹介します。

ブロック塀の工事を得意とする会社に依頼する

ブロック塀のメンテナンス・修理は工務店、リフォーム会社などに依頼できますが、その中でも外構工事やブロック塀の修理が得意なところを探しましょう。
建築基準法を遵守し、安全で正確な工事をしてもらうためにも、実績豊富な業者や同様の施工実績のある業者を選ぶのがおすすめです。

できるだけ家の近くにある業者を選ぶ

今やインターネットを使えば、全国の修理業者を簡単に検索できます。
しかし、実際に依頼するときには、営業所や本社が自宅の近くにある修理業者がベストです。

遠方の修理業者では、依頼してから工事まで時間がかかったり、出張費がかかったりすることもあります。
できれば、車で30分以内のところにある修理業者を選択しましょう。

相談がしやすい

施行にあたっては、しっかりと下見をして、状況や予算に合わせて柔軟に対応してくれる業者がおすすめです。
工事には数日間かかり、のちにアフターフォローをお願いする可能性もあります。
相談がしやすく、気持ちよくお付き合いができる業者ならば、安心して任せられるでしょう。

複数の業者に見積もりを依頼する

修理や解体・交換の費用は修理業者によって異なるため、複数の修理業者から相見積もりをとるのがおすすめです。
金額の比較だけではなく、「対応が迅速か」「見積書への疑問について丁寧に回答してくれるか」などもチェックして判断するといいでしょう。

アフターフォローがしっかりしている

ブロック塀は経年劣化をするものなので、施工後も定期的な点検が必要です。
また、地震や災害、何かが衝突するなどで思わぬ修理が必要になることもあります。
業者の選定は、アフターフォローの評判をみておくのがポイントです。

工事の際に注意すべきポイント

ブロック塀の工事は、「下見 → 見積もり → 依頼 → 工事 → 仕上げ → 引き渡し」という流れで行います。
工事を発注する際に、注意すべきポイントを紹介します。

工事日程の打ち合わせ

家の工事と異なり外構に関する工事では、必ずしも施主が家にいる必要はありません。
それでも、やはり家にいて工事の様子を確認したい場合には、在宅の日に工事日を合わせてもらいましょう。

工事日が決まったら、事前に自転車や子どもの遊び道具などをブロック塀から遠い場所へ片付けておきます。
修理業者でもブロック塀周りの片づけをしてくれますが、万一のトラブル回避のためにも自分で行ったほうが安心です。

周囲の家へあいさつに行ってもらう

ブロック塀の解体はハンマーや重機などを使用するため、大きな音をともないます。
また、廃材の搬出や資材の搬入のためにトラックが頻繁に出入りしたり、周辺道路に駐車したり、ご近所へ迷惑をかけてしまうこともあります。

面識のないご近所の方の場合、小さなトラブルが大きな問題に発展してしまうこともあります。
また、仲のいい相手でも、工事の音というものは不快に思われがちなので注意が必要です。

こうしたトラブルを回避するために、修理業者からあいさつに回ってもらうようにしましょう。
その際、工事スケジュールも併せて伝えておいてもらえば、ご近所の方も工事に合わせて予定が組みやすくなります。

最近は家で仕事(リモートワーク)をしている人も多くなっていますので、さらに配慮が必要です。
きちんとあいさつ回りをしてくれる業者がほとんどですが、中にはそうでない業者もあります。
気になったら改めてお願いしておくといいでしょう。

図面をもらう

ブロック塀は表から見える部分だけではなく、土に隠れている基礎部分や中の鉄筋など見えない部分もあります。
パッと見ただけでは分からないこともあるため、基礎の断面図や鉄筋の配筋図などが書かれた図面をもらうようにしましょう。

図面は将来、再びリフォームの必要が出たときにとても便利です。
万一、トラブルが起きたときにも、図面があればブロック塀のサイズなどがすぐに分かり、素早く対応できます。
業者が建築基準法に基づき、図面通りに適正な工事を行ったか確認するためにも、基礎や配筋などの工事過程が分かる写真とともに、入手しておくようにしましょう。

まとめ

修理を考えなくてはいけないブロック塀には、傾いている、グラつきがある、建築基準法に違反しているなどが挙げられます。
カビや苔が生えている、白華現象がある場合には、美観的な面から掃除して除去しましょう。

ブロック塀の修理は専門知識のある修理業者に依頼をするのがおすすめです。
その際、いくつかの会社に見積もりを依頼すると、比較ができて失敗が少なくなります。
家から近くの修理業者に依頼するのもポイントです。
実際に依頼したら工事日程をしっかりと相談し、工事過程の写真や図面をもらっておくと必要にな時に使えて便利です。

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