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「Windows」には、スタートアップ修復という便利な機能があります。パソコンの起動の際に起きるソフトウェアトラブルを自動的に解決します。
スタートアップ修復の3つの方法や注意点などをご紹介します。
この記事で分かること
INDEX
スタートアップ修復はどんな機能?
Windowsを正しく終了しなかったり、更新プログラムをインストール中に電源が落ちたりすると、Windowsの起動が不調になることがあります。
スタートアップ修復はWindows固有のOS修復機能ツールです。
Windowsの起動の不具合を自動修復
Windowsのシステムを回復する方法はいろいろあります。Windowsの動作が不安定なときは[システムの復元]機能が有効です。
Windowsの起動が不調となったときは[スタートアップ修復]を行いましょう。普通は、2回連続で起動できないとその後の起動で自動的に実行されます。
スタートアップ修復は起動の修復機能で、それ以外のシステム修復は行えません。
スタートアップ修復の方法は3種類
スタートアップ修復が自動的に実行されない場合は、手動操作で行わなければなりません。
手動操作の方法は、「[強制終了]を2回連続する」「[設定]メニューから選ぶ」「メディアやディスクを使う」の3種類です。
スタートアップ修復で解決可能なトラブル
MBR(マスターブートレコード)は補助記憶装置の1セクタで、最初にハードディスクにで認識されます。MBRが不調だとパソコンの起動トラブルの原因となりますが、データ量は1セクタと小さいため、比較的解決しやすいと言えますよ。
また、OSを起動させるために必要な「Windowsシステムファイル」を[変更]・[移動]・[削除]してしまうと、起動できなくなることがあります。
スタートアップ修復により、MBRの不調やWindowsシステムファイルのトラブルを解決することが可能です。
スタートアップ修復を強制終了で行う方法
スタートアップ修復でもっとも簡単な強制終了による方法をご紹介します。
操作手順が少なく分かりやすいでしょう。
1.強制終了を2回連続する
スタートアップ修復は2回連続で起動しないと自動的に始まります。
まずは[強制終了]を続けて2回行い、同じ状況を作ります。[電源ボタン]を長押しし、起動中に強制終了を2回繰り返します。
2.スタートアップ修復の実行
起動3回目で「PCを診断中」または「自動修復を準備しています」というメッセージが出れば、スタートアップ修復が開始します。
実行されるのを確認してください。
3.スタートアップ修復終了の確認
終了画面に切り替われば、スタートアップ修復の作業は完了です。終了画面が表示されず、すぐにWindowsが起動することもあります。
もし、PCを修復できなかったというメッセージが表示されたら、再起動します。起動に失敗したら、表示画面の[詳細オプション]の[続行]をクリックし、起動を確認します。
それでも起動しないときは対応できないトラブルである可能性が高いでしょう。
アップデート直後は解決できないことが多い
Windowsの更新プログラムをアップデートした直後に起動が安定しなくなったときは、多くの場合スタートアップ修復では修復できません。その場合は画面の[詳細オプション]から[システムの復元]の実行を試します。
あるいは[詳細オプション]の[コマンドプロンプト]をクリックし、「Pending.xml」のファイルを削除する方法も使えます。
修復作業としてはレベルが高くなるので、パソコンの知識に自信がない方にはおすすめしません。
スタートアップ修復を設定メニューから実行する方法
スタートアップ修復をスタートメニューから実行する方法です。Windowsの起動後に行います。
1.スタートメニューの[設定]から
スタートメニューの[設定]をクリックして画面を表示。[更新とセキュリティ]をクリックします。
2.左側のバーの[回復]から再起動
左側に並んだ項目から[回復]をクリック。[今すぐ再起動]をクリックして再起動させます。
3.[トラブルシューティング]から[スタートアップ修復]
再起動後、画面に[オプションの選択]が出たら、[トラブルシューティング]をクリック。[詳細オプション]の[スタートアップ修復]を選びます。
4.パスワード入力
パソコンのアカウントをクリックし、パスワードを入力。アカウントが複数あるときは、該当するアカウントをクリックします。
[続行]するとスタートアップ修復を開始します。
5.スタートアップ修復終了後に確認
スタートアップ修復が終了するのを待ち、修復されているか確認します。
もし「スタートアップ修復でPCを修復できませんでした」とメッセージが表示されたら、以降の作業は前述した通りです。
スタートアップ修復をメディアやディスクで実行する方法
Windowsの起動ができない場合は強制終了以外に、インストールメディアや修復ディスクを使って起動することができます。
その場合は事前にインストールメディア、または修復ディスクの作成やパソコンの設定など準備が必要です。
1.必要なものを準備・設定する
インストールメディアの作成はマイクロソフトのソフトウェアダウンロードサイトにアクセスします。Windowsのバージョンを選択して、USBやCD、DVDにダウンロードし、保存します。
システム修復ディスクの作成はディスクドライブにCDやDVDを挿入。スタートメニューの[Windowsシステムツール]の[コントロールパネル]をクリックします。
[システムとセキュリティ]の[バックアップと復元]から[ディスクの作成]をクリックして作成します。Windowsが起動できない場合に備えて、インストールメディアやシステム修復ディスクの準備をおすすめします。
設定準備としてBIOS画面でディスクドライブの読み込み優先順位を変更しておきます。マウスやキーボードは転送速度が高速のUSB3.0に接続し、パソコンを守るセキュアブートや起動を速めるFast Bootを無効にする必要があります。
無効化の手順はメーカーや機種によって異なります。メーカーに問い合わせると確実です。
2.メディアやディスクでパソコンを起動
パソコンの電源を入れ、メーカーロゴが表示されたら、メーカーにより[F2]または[F10]キーを押します。BIOS画面のセットアップユーティリティでEnterキーを使わず、[→]で[Exit]を選択。
[HDD Recovery]から[Enter]を押し、[Execute HDD Recovery]の[Yes]を選択します。画面が切り替わるまで待ち、ディスクドライブからパソコンを立ち上げます。
3.キーボード設定変更
インストールメディアは言語やキーボードの種類で[日本語]、[日本語キーボード]を選択して[次へ]をクリック。
システム修復ディスクはキーボードレイアウトで[Microsoft]、[日本語]を選択します。
4.[トラブルシューティング]から[スタートアップ修復]
[オプションの選択]の表示画面から[トラブルシューティング]をクリック。[詳細オプション]の[スタートアップ修復]をクリックします。
5.アカウントを選び、パスワード入力
修復するOSをクリックし、アカウント画面が表示されたら、使用するアカウントをクリック。
パスワードを入力し、[続行]をクリックします。修復が完了するまで待ちます。
修復しない場合は繰り返す
スタートアップ修復は1回で修復できないことがあり、そのときは2~3回繰り返します。
それでもWindowsの起動が安定しない場合は、スタートアップ修復で修復できない不具合が起きていると考えられます。
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スタートアップ修復の3つの注意点
起動トラブルの修復を自動で行うスタートアップ修復は、特にパソコン初心者にとって心強い機能です。
しかし、実行の前に3つの注意点を知っておきましょう。
時間がかかる場合がある
スタートアップ修復はトラブル状況により時間が長くなることがあります。早ければ5分程度で修復が終了しますが、最長2~3時間かかる場合も。
作業中に中断してしまうとトラブルが発生するおそれがあるので、時間の余裕を持っておくことが必要です。ノートパソコンは電源アダプターを使用して行いましょう。
起動トラブル全般は解決できない
スタートアップ修復を実行しても起動できない、あるいは修復を延々と繰り返すことがあります。スタートアップ修復は前述した通り、解決できるトラブルの範囲が限られているからです。
プログラムの破損があったり、アップデートやインストール中に不具合を起こしたりした場合のトラブルには対応できません。停電などの急なシャットダウンやウィルス感染が原因の場合も同様です。
トラブル解決にはパソコン知識が必須
スタートアップで起動トラブルが解決できない場合は、[セーフモード]で起動するなど特別な処置を行うことが必要です。
場合によってはリカバリによる初期化もあり得ます。すべて自己責任で行うので、ある程度のパソコンの知識が求められますよ。
まとめ
スタートアップ修復はWindowsの起動トラブルを自動修復する便利な機能で、手動で実行する方法もあります。ただし、スタートアップ修復は万能ではありません。
また、スタートアップ修復で起動トラブルが解決しない場合は、システム復元やリカバリなど、ある程度のパソコン知識が必要です。
スタートアップ修復の失敗を繰り返す、またはパソコンの修復に自信がないときは、迷わず修理業者に見てもらいましょう。
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