
パソコンの基礎部分である「マザーボード」にも、寿命があります。 さまざまなパーツと繋がっているため、寿命が近づくと所々に不具合などの悪影響が出てくるでしょう。
ここでは、そんなマザーボードの故障の解決方法や、マザーボードを交換する方法をご紹介します。
この記事で分かること
マザーボードとは?

マザーボードとは、パソコンの中でも中枢を担うパーツです。 パソコンパーツの土台にあたり、「電子回路基板」「メインボード」「システムボード」とも呼ばれています。
接続されているさまざまなパーツに電力を供給したり、データを送ったりなど、仲介的な働きをするのがマザーボードの役割です。
パソコンのパーツ・周辺機器としておなじみの、CPUやグラフィックボード、キーボード、マウスなどはマザーボードがなければ機能できません。
マザーボードを交換するときの費用相場
マザーボードを交換する際の費用相場を紹介します。作業費などは業者により異なりますので、ひとつの参考にしてみてください。
デスクトップパソコン | ノートパソコン | |
---|---|---|
基本作業費 | 5,500円 | 5,500円 |
マザーボード交換 | 5,500円 | 8,800円 |
部品代理購入 | 1,100円 | 1,100円 |
この料金に加えて、マザーボードの実費がかかります。マザーボードの実費は、およそ4,000~30,000円程と考えておけばよいでしょう。
つまり、マザーボードの交換・故障でメーカー修理に出す場合は、5万円ほどが相場です。メーカーが修理を行うため信頼感は高いですが、修理日数が長くかかりますよ。
一方で、最短即日修理が可能なPCホスピタルでは、出張サポートを利用しても25,300円ほどで対応可能です。詳しく知りたい方は、一度見積りを依頼しましょう。
自分でマザーボードを交換する方法
ここでは、Windows10搭載のパソコンを想定し、自分でマザーボードの交換方法について解説します。
自分でマザーボードを交換しようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
交換する前に確認すべきこと
交換作業を始める前に必ず行っておきたいのは、MicrosoftアカウントとWindows10の紐づけです。これにより、マザーボードを変えたあとでも、以前と同じように引き継いで使えます。Microsoftアカウントを作ってない人は無料で作成できますよ。
アカウント作成済みの場合は、下記の手順で紐づけ作業を行いましょう。
- [スタートメニュー]から[設定]を開き、[アカウント]の項目を選択
- [ユーザーの情報]画面を開き、[Microsoftアカウントでのサインインに切り替える]を選択
- 「自分用にセットアップする」というウィンドウが開くので、アカウント情報を入力してサインインする
- 次にローカルアカウントのパスワード入力を求められるので、設定した場合は入力し次に進む
- PINを入力(任意)し、設定が終わったら紐づけ作業完了
紐づけが行われているか確認するには、[設定]→[更新とセキュリティ]→[ライセンス認証]の順に選択し、画面に「Windows は、~ライセンス認証されています」という表記が出ているかどうかを確認してください。
必要な道具
マザーボードの交換で必要なものは、以下の通り。
- 新品のマザーボード
- プラスドライバー
- ライト
- 軍手
- グリス
軍手があると作業中に便利です。手の保護ができ、静電気対策にもなりますよ。
静電気が発生するとパソコンのパーツが故障することがあるため、静電気対策は重要です。軍手がなければ、金属製のものを先に触るだけでも静電気の対策になります。
あとは、作業途中でCPUクーラーを外すので、グリスを用意しておくとついでに塗布可能です。
マザーボードの交換方法
紐づけ後は、いよいよパーツの交換作業に移ります。交換手順は以下の通りです。
- パソコンの電源を切り放電させる
- マザーボードを取り出す
- I/Oシールドを交換し、パーツを外す
- 新しいマザーボードにCPUとCPUクーラーを取り付ける
- マザーボードを取り付けて固定する
- コード類を接続し直す
まずはパソコンの電源を切ってください。切った後はすぐに作業を開始せず、安全のために数分間は放置してパソコンを放電させましょう。
放電させたら、パソコンケースを開いて作業に取りかかります。始める前に写真を撮っておくと、元の状態に戻すときに分かりやすいです。
準備ができたら、マザーボードを取ります。ネジ留めをドライバーで慎重に外して、コードも引き抜いて本体を取り出しましょう。
次に、I/Oシールドを交換します。基本的に古いものは使いません。I/Oシールドは新品のマザーボードと一緒に同梱されているので、探して取り付けてください。それができたら、メモリ・CPU・CPUクーラーを外します。
ほこりが目立つ場合は掃除をすると、クーラーの冷却効率が向上します。さらに、CPUクーラーにグリスも塗ることで熱を逃がしやすくなり、冷却効果が高まるでしょう。
パーツを外し終えたら、新しいマザーボードにCPUとCPUクーラーを取り付けます。そして、パソコンケースの中にマザーボードを配置し、ネジでしっかり固定してください。固定できたら、メモリを取り付け、コード類を接続しなおして作業完了です。
動作確認のために、電源・最小限のメモリ・CPUのみをマザーボードに接続し、起動してみてください。BIOS画面などが正常に表示されれば、正しく接続できています。
マザーボードの交換には専門的な知識が必要
マザーボードの交換方法ですが、手順通りに進めても上手くいくとは限りません。使用しているパソコンによっては、規格の問題でマザーボードが交換できなかったり、パソコンケースと大きさが合わず、ケースの買い替えや加工が必要になったりする場合があります。
また、周辺機器やほかのパーツとの相性もあります。相性が悪ければ、うまく認識してくれなくて使用できなかったり、不具合が起きたりすることもあるのです。
マザーボードにはさまざまなパーツを接続するので、不具合の原因を特定するのも簡単ではありません。接続したパーツやコード類をすべて外したり、接続しなおしたりという作業を繰り返し、原因の特定を行います。不具合が解消するまで終わらないため、時間と手間ばかりがかかって大変です。
それに、マザーボードはパソコンの中枢となるパーツであるため、繊細な作業が必要です。扱いには非常に気を遣うでしょう。手順通りに事が進めばよいですが、トラブルが発生したときは、素人では解決するのが困難です。
つまり、パソコンに詳しくない方が自分でマザーボードの交換を行うのは、かなり難易度が高いです。不安な方は、専門業者に依頼するのがベストでしょう。
最短即日でマザーボード交換してくれる修理店

出典:PCホスピタル
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利用者の口コミ
PCホスピタルの口コミを3つ紹介します。
- その日のうちに復旧してもらえたので満足です。マイナス面もはっきり伝えてもらえたので逆に信頼できると思いました。
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出典:みん評
PCホスピタルの口コミ・評判や料金体系については、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてくださいね。
マザーボードを選ぶ際の注意点
マザーボードのみを交換する場合は、既存パーツと互換性のあるマザーボードを購入しなければいけません。
マザーボードを購入する上で気をつけるべきポイントは、以下の3つです。
マザーボードのケースサイズがあっているか
マザーボードのサイズは規格で決まっており、ATX・microATX・Mini-ITXの3種類が主に使用されています。
マザーボードのサイズは規格ごとに異なりますが、固定するねじ穴の位置は共通のため、ATXケースにmicroATXやMini-ITX、microATXケースにMini-ITXのマザーボードを取り付けることができます。
各マザーボードの規格サイズは以下の通りです。参考にしてください。
名称 | サイズ |
---|---|
ATX | 244mm×305mm |
Micro-ATX | 244mm×244mm |
Mini-ITX | 170mm×170mm |
メモリやCPUとの相性
マザーボードは、CPUやメモリなどを取り付けるための基板です。
マザーボードとCPUは、ソケットと呼ばれる部品の形状が一致しないと取り付けることができません。
どちらにも必ずソケット名が記載されているので、新しいマザーボードを購入する際は、必ず同じソケットを持つマザーボードを選びましょう。
また、メモリの規格も重要です。
現在主流であるDDR4とDDR3では互換性がありません。間違えてしまうとメモリを搭載できないので、必ずチェックしましょう。マザーボードはいつ交換する?
交換時期や寿命の目安を知ることで、買い替え時かどうかの判断がしやすくなります。
マザーボードの寿命は3年前後
マザーボードの寿命は、使用環境やパソコンの使い方によって変わるため、一概に何年とはいえません。一般的には寿命は3年程度といわれていますが、パソコンを大切に使っていれば、10年くらい持つこともあるようです。
また、マザーボードにはコンデンサが備わっており、こちらも同じく寿命があります。コンデンサの寿命が来た場合でも、マザーボードは故障するでしょう。いつが交換時期なのかはっきりしませんが、ひとつ目安を挙げるとすれば、故障しかけの症状が見られたら交換時期と考えるのがよいです。
マザーボードの故障例
パソコンに以下のような症状がでたら、マザーボードが故障している可能性があります。デスクトップとノートパソコンで若干異なるので、それぞれ確認しておきましょう。デスクトップパソコンの故障例
- 電源ボタンを押しても電源が入らない
- 「パッ」と音がして電源が落ちた
- 焦げつくようなにおいがする
- パソコンから煙がでた
- キーボードやスピーカー(マザーボードに付属している一部の機能)が使用できない
ノートパソコンの故障例
- 電源ボタンを押しても電源が入らない
- 本体に水をこぼしてしまった
- 本体を落下させてしまった
- 焦げつくようなにおいがする
- 内蔵スピーカーから音が出ない
- 画面が映らない
- 画面が暗い、輝度が上がらない
マザーボードが故障する前兆
マザーボードに故障の兆候が見られる場合、以下のような症状が現れます。
- フリーズがよく起きる
- 画面の映りが乱れる
- ビープ音がよく鳴る
- 電源が点かない
フリーズがよく起きる
フリーズとは、パソコンで高負荷がかかる作業をした結果、処理が追いつかなくなり操作できなくなる現象のことです。多くの場合、パソコンの性能不足や動作不良により発生します。
パソコンのフリーズは、マザーボードの故障が原因で起きることも。特に負荷がかかる作業をしていないのにフリーズがよく起きる場合は、マザーボードが壊れかけている可能性があります。
画面の映りが乱れる
マザーボードは、画面や電源関係の部品が機能するうえでの中継ポイントになっています。そのため、マザーボードが不調になると、画面関係や電源周りにも不具合が起こってしまうでしょう。
たとえば、電源を点けたあとに画面が乱れたり、画面が乱れたあと電源が勝手に切れたりするなどの症状があるなら、マザーボードが故障している可能性が高いです。
ビープ音がよく鳴る
ビープ音とは、パソコンが鳴らす通知音のことです。ピーピーといった電子音が鳴ります。パソコンを起動してすぐにビープ音が繰り返し鳴る場合、マザーボードが故障している可能性が高いです。
ちなみにパソコンから鳴るビープ音は、鳴り方によって故障箇所を判断できます。
電源が点かない
マザーボードの故障時、電源が点かないことがよくあります。故障の予兆として、しばしば電源が入らなくなったり、フリーズしたりする症状になることも。
その後も特に対処をしなければ、電源ボタンを押しても全く反応しなくなったり、フリーズしたあと勝手に電源が切れたりするようになります。
マザーボード交換後はOSをそのまま使える?
パソコンの基盤であるマザーボードを交換したとき、今まで使っていたOSを継続して使用できるのか心配な方もいるでしょう。結論からいうと、マザーボード交換後のOSの引継ぎは適切な手順を踏むことで可能です。ただし、難易度は使用しているOSによって変わります。
たとえばWindows10なら、MicrosoftアカウントとOSの紐づけを行っておけば、マザーボード交換後も簡単に継続利用が可能です。Windows7やXPの世代で、OSを継続利用する場合、事前にドライバをすべて有効にしておくなど、手間のかかる準備が必要です。また、設定や準備を間違えると、パソコンが動かなくなる可能性があるため注意しましょう。
Windows10からライセンス認証の仕組みが変わったため、古い世代のWindowsよりもOSの引継ぎが簡単になっています。古い世代のWindowsは、引き継ぎのために少し手間のかかる作業工程が必要となり、引き継ぎの難易度は高めです。
マザーボード交換費用まとめ
マザーボードを交換をする際、作業費+実費で5万円ほどかかります。安く抑えたい場合は、自身でマザーボードを交換しても良いかもしれません。
ただし、マザーボードの交換には高度な知識が必要です。パソコンのパーツの中でも中枢部分にあたるため、交換する際は慎重な作業を要しますよ。
パーツ同士の相性などもあり、不具合が起きやすいので、パソコンの知識がない方は、業者に交換を依頼するほうがよいでしょう。「PCホスピタル」では25,300円ほどでマザーボードを交換してくれるので、一度見積りをもらってみるのがおすすめです。

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