
パソコンの使用中、「急にシャットダウンしてしまう」「電源が入らない」「パソコンがすぐ熱くなる」といった症状がでたことはないでしょうか。
これらの症状は、パソコンの熱暴走が原因かもしれません。これを放置するとパソコンに負荷がかかり、データが消える・寿命に影響する・パソコン本体が発火するなどの恐れがあります。
今回は、パソコンが熱暴走した場合の症状や原因、防ぐための対処法などを解説します。ぜひ参考にしてください。
パソコンの熱暴走とは?
パソコンの熱暴走とは、大量のデータをやり取りすることで電子がこすれ合い摩擦で発生した熱が、正常に稼働する上限を超えてしまい機能停止する状態をいいます。
パソコンが正常に機能していれば、冷却用のファンなどから本体の外へ排出され、熱暴走を起こすほどの高温になることは起こりにくくなります。
しかし、冷却部分に問題が起こると内部に熱がたまり、熱暴走へとつながってしまいます。
パソコンが熱暴走した場合の症状
パソコンの熱暴走では、次のような症状が代表的です。
- 電源が突然落ちる
- 再起動を繰り返す
- ブルー画面になり停止する
- フリーズする
- マウスが操作不能になる
- エラーが頻発する
このような症状がみられるときは、パソコンの熱暴走が考えられます。
もし安全装置がうまく働かず、CPUが完全に熱暴走してしまうと、パソコン自体が起動不可能になることもあります。
そのほか、ハードディスクが熱暴走した場合、記録していたデータがすべて消えてしまうなど、取り返しのつかない事故が起こる可能性もあるのです。
熱暴走以外の原因が考えられる場合は、パソコンのよくある故障についてまとめた記事もあるので、参考にしてください。
パソコンが熱暴走を起こす原因は?
熱暴走を起こす原因はいくつかあります。
ここでは、その主要な3つの原因について紹介していきます。
冷却機能のトラブル
パソコン本体は内部に熱がこもりやすいため、外部に熱を排出する冷却ファンが内蔵されています。
冷却ファンは、電源が入っている間は常に作動しているため、長年使用していると劣化・故障することがあります。
よくある冷却機能のトラブル
- 通気孔を塞いでいる
- 通気孔・冷却ファンにほこりがたまっている
- 物理的な損傷
物理的な損傷以外は、自分で簡単に解決ができるでしょう。
内部の部品が発熱している
パソコンの部品の中でも特に発熱しやすいのはCPUです。
パソコンの脳にあたる部分で、パソコンを使っている間は常に稼働して大量のデータを処理している中枢機関のため、高温になりがちです。
また、CPUの温度を下げるための冷却ファンはモーターで稼働しているためここからも熱が生じます。
CPUの温度を下げる方法については、こちらの記事でより詳しく解説しているので参考にしてください。
室温などの使用環境
パソコンには冷却ファンがついているものの、吸い込むのは室内の空気のためパソコンの温度は室内温度に比例することになります。
真夏などに室温の高い部屋で使用していると、熱暴走の原因になりかねません。
室温が30度を超えるような環境では使用しないようにしましょう。
機器により多少の差がありますが、多くのパソコンでは温度が40度以上になると正常に稼働しなくなる恐れがあります。
マニュアルの「動作可能温度範囲」を確認してみましょう。
パソコンの熱暴走を防ぐための10の対処法
一時的な熱暴走の繰り返しならば、適切な対策で改善や予防が可能です。
修理業者に依頼する前に、次のことを試してみましょう。
パソコンの熱暴走を防ぐための10の対処法
通気口を塞がない
デスクトップパソコンをご使用の場合は、まず通気口の位置を把握しておきましょう。
多くの場合、背面や側面にあります。
もし壁やほかの機器がその通気口の近くにあると、パソコンの排熱を妨げてしまい、熱暴走させる原因になります。
ノートパソコンの場合、通気口が底面にある場合が多いので、デスクに密着させないようにすることが大切です。
具体的には、ノートパソコンを置く際、デスクとの間に2~3cm隙間を作るだけでも放熱を助ける効果があります。
市販のPCスタンドを使用すれば設置も安定し、より効率的な排熱が期待できます。
パソコンを再起動する
パソコンを長時間使用すると、CPUやメモリに負荷がかかります。
再起動をすることでCPUやメモリがリセットされ、パソコンの温度上昇を抑えられます。
パソコンの置き場所を変更する
強い日差しが当たる場所では、当然その日光の熱を受けて、パソコンの放熱効率は落ちます。
また、空気の流れがまったくないような場所だと、ファンを回しても冷却装置が効率よく働きません。
その様な場所にパソコンを設置している場合は、置き場所の変更やカーテン・サーキュレーターの導入を検討しましょう。
パソコンを節電設定にする
近年のパソコンには、消費電力をセーブする電源プランが、搭載されている場合がほとんどです。
この電源プランに切り替えればパフォーマンスが抑えられ、パソコンの稼働量を自動で減らしてくれます。
設定する手順は以下の通りです。
- 画面左下タスクバー内の検索ボックスで「コントロールパネル」を検索しアプリを開く
- 「ハードウェアとサウンド」→「電源オプション」をクリック
- 「選択されたプラン」欄の一覧から「ECO」を選択し、「プラン設定の変更」をクリック
- ECOモード有効時に適用したいパソコンの動作時間を選択し、「変更の保存」をクリック
スタートアップアプリを見直す
スタートアップアプリとは、パソコンの起動時に自動で立ち上がるアプリのことです。これが多いほど、立ち上げ時に負荷がかかり、熱暴走を引き起こしやすくなります。
スタートアップアプリの変更をする手順は、以下の通りです。

- 画面左下タスクバー内の検索ボックスで「スタートアップ」を検索しアプリを開く
- 起動時に自動で立ち上げたくないアプリを「オフ」変更する
出典:Microsoft
負荷の高いアプリを閉じる
負荷の高いアプリがあれば、それを終了することで熱暴走を抑えられます。
タスクマネージャーを使用し負荷の高いアプリを調べる方法は、以下の通りです。
- 画面左下タスクバー内の検索ボックスで「タスクマネージャー」を検索しアプリを開く
- 「プロセス」タブを選択し、メモリの使用率が高いアプリを確認する
部屋の温度を下げる
パソコンを使用する部屋は30℃以下が理想です。
パソコン内部の温度は室温より7~8℃は高くなるので、例えば、夏場にエアコンをかけずにパソコンを使うなどすると、熱暴走の恐れが生じます。
パソコン使用時は、適度に空調を効かせましょう。
冷却用のアイテムを活用する
パソコンには冷却ファンがついていますが、それだけでは冷却効果が不足する場合も多々あります。
特にノートパソコンは熱暴走のリスクが高いため、多くの冷却用アイテムが用意されていますよ。
張るだけでOKな冷却パットやノートパソコン下部に隙間を作るPCスタンド、外付けの冷却ファンなどを使用すれば、更に冷却効率を上げられます。
パソコン内部のほこりを掃除する
冷却用のファンは、外気を引き込む際に細かなほこりも吸い込んでいるため、パソコン内部に大量のほこりが詰まっていることが多いです。
掃除機やエアダスターを使えば、内部のほこりまで取り除けます。
この場合パソコンの電源を切り、掃除機を弱にするなどして、パソコンに負担がかからないように注意しましょう。
デスクトップパソコンの場合は、できれば蓋を開けて丁寧に掃除することがおすすめです。
必ず電源を落とし、部品の脱落などに注意しながら、時々は内部まできれいに掃除しましょう。
パソコンの熱暴走が頻発する場合は業界最大手のプロに相談

出典:PCホスピタル
これまで紹介した方法を試しても熱暴走が頻発する場合は、PCホスピタルに一度相談してみましょう。
年中無休で対応し、訪問サポート年間約14万件と実績の信頼がある業界最大手の業者です。
持込修理・出張修理・宅配修理に対応しており、修理内容によっては最短即日修理も可能です。無料で事前見積りができ、見積り後の追加請求はないので、まずは相談をしてみましょう。
依頼の流れ
PCホスピタルの口コミ
PCホスピタルの口コミを3つ紹介します。
- その日のうちに復旧してもらえたので満足です。マイナス面もはっきり伝えてもらえたので逆に信頼できると思いました。
- ネット異常のほかにもいくつか問題点が発見されたのですが、すべて親切丁寧に解決くださいました。作業自体も迷いなく迅速で、また作業員の方の気さくな人柄もあってとても安心してお願いできました。
- 修理完了までの時間も早く、連絡もきっちりしていました。何より息子が安全に使えるよう配慮してくれている感じに好感がもてました。
出典:みん評
PCホスピタルの口コミ・評判や料金体系について、詳しく解説している記事もあるので参考にしてください。
ほかの業者も検討してみたい方は、おすすめのパソコン修理業者をまとめた記事もあるので、ぜひ参考にしてくださいね。
パソコンの熱暴走が起きたときの注意点
熱暴走を起こしているからといって、闇雲に冷やせばいいわけでもありません。
ここでは注意したいポイント3つをまとめています。
氷でパソコンを冷やすのは避ける
氷は身近にあるもののため、手っ取り早く冷やそうとすると有効に見えるかもしれません。
しかし、熱暴走が起きているからと氷や保冷剤を使うことはやめましょう。
パソコンの熱で溶けた氷や保冷剤の水滴がパソコン内部に入ってしまうと、故障する可能性が高いです。
また、水が内部まで浸透しなくとも直接パソコンを冷やすことで内部に結露ができてしまうこともあります。
パソコンを冷やす際には送風や空調などを利用しましょう。
急激に温度を下げない
氷に限らず湿度が高い状態で急激な温度の変化が生じると、結露ができてしまう可能性があります。
結露ができると水滴が発生し、最悪の場合故障を招いてしまいます。
急激に温度を下げるのではなく、空調などを利用しましょう。
熱暴走を放置しない
最悪の場合、熱暴走によりパソコン内の回線や部品が焦げてしまうことがあります。
また可能性は非常に低いですが、発火の原因になってしまうことも考えられるので、熱暴走が起きたらすぐにパソコンの使用を中止し対処しましょう。
トラブルに備えて大切なデータをバックアップしよう
一般的にパソコンの寿命は5年程度といわれています。どれだけ故障に気を付けていても、パソコンのトラブルはいつか起きてしまうでしょう。
そんな時に少しでも被害を抑えるために、大切なデータは定期的にバックアップを行いましょう。
データのバックアップには、写真や動画などのファイルのバックアップと、システム全体をバックアップする方法の2通りがあります。
システム全体のバックアップは、パソコンにトラブルが発生しても作成時点の状態に復元が可能です。しかし、バックアップ時点でパソコンに問題がある場合はその問題も含めてバックアップが作成されるので注意しましょう。
写真や動画などのファイルのバックアップは、必要なデータを個別に選んで外付けストレージに保存すれば完了です。
ここでは、システム全体をバックアップする方法を紹介します。
- 外付けストレージをパソコンに接続する
- 画面左下タスクバー内の検索ボックスで「コントロールパネル」を検索しアプリを開く
- 「バックアップと復元(Windows 7)」→「システムイメージの作成」
- 「バックアップをどこに保存しますか?」と表示されたら「ハードディスク上」をクリック
- 接続した外付けストレージを選択し、「次へ」をクリック
- 「どのドライブをバックアップに含めますか?」と表示されたらバックアップしたいドライブを選択し「次へ」をクリック
(表示されない場合は、次の手順に進みます。) - 「バックアップの設定を確認します」と表示されたら「バックアップの開始」をクリック
- しばらくすると「システム修復ディスクを作成しますか?」と表示されたら「はい」をクリック
- 「バックアップは正常に完了しました。」と表示されたら「閉じる」をクリック
出典:FMV
それでもパソコンが熱暴走を起こす場合は買い替える手段も
対処法を試しても熱暴走を起きてしまう場合は、パソコンの買い替えも検討しましょう。
パソコンのスペックに対して負荷の高い作業行っている場合がほとんどなので、現在のスぺックを上回るパソコンを購入すれば、修理するよりも簡単に熱暴走を解決できます。
修理費用やスペックを比較して、新しいパソコンに買い替えた方がよさそうであれば、一度検討してみましょう。
パソコンの修理・買い替えに悩んでいる方は、そのタイミングなどについて解説している記事もあるので、ぜひ参考にしてくださいね。
パソコンの熱暴走で起きる症状は?まとめ
今回は、パソコンが熱暴走した場合の症状や原因、防ぐための対処法などを解説しました。
熱暴走を放置すると、パソコンの寿命を早めてしまうこともあります。なるべく早めの対処を心掛けましょう。
対処しても症状が頻発する場合は、PCホスピタルのようなパソコン修理業者に相談・依頼がおすすめですよ。
ぜひこの記事を参考に、パソコンの熱暴走トラブルを解決してくださいね。

日本最大級の修理店情報サイト「最安修理ドットコム」に掲載しませんか?
最安修理ドットコムには以下の強みがあります!
- 掲載店舗数約2万店舗
- 修理サポート記事1,600本
- クチコミ数23万件超え
iPhoneをはじめとしたスマホやパソコン、車や時計、鍵や水まわり等あらゆる修理店情報を掲載しています。
掲載ご希望の修理店様はまずはお気軽にお問い合わせください。