パソコンの電源ユニットの寿命はどのくらい?劣化する前兆や確認・診断方法を解説

パソコンの電源ユニットの寿命はどのくらい?劣化する前兆や確認・診断方法を解説

電源ユニットとは、コンセントから供給される交流の電力を、パソコン内の各パーツが使える直流の電力に変換するハードウェアです。

パソコンが起動しない・フリーズするといった症状は、電源ユニットの寿命によるものかもしれません。

この記事では、電源ユニットに寿命が来たときの症状や確認方法おすすめの修理依頼先を紹介しています。

一般的に電源ユニットの寿命は3~5年程度とされているので、パソコンに不具合が起きている方は、この記事を参考に対処してみてください。

電源ユニットとは?

電源ユニットはマザーボードなど内部の機器に加え、外付けの機器に電力を送る機能を持つ、パソコンにとって不可欠なパーツです。
その出力はワット(W)数で表記され、数字が大きいほど多くの電気を扱えます。

容量の種類

電源ユニットにはいくつもの容量が用意されており、パソコンで使用する電気の量に応じてグレードが決まります。
一般的なパソコンであれば、300W以下で十分です。

3Dゲームをしたり、複数の外部機器を同時に使ったりする場合は、300W以上の電源ユニットが使われます。
さらにビデオカードで多くの電気を使うような場合は、600Wを超えるものを使うこともあります。

規格とサイズ

パソコンには様々なサイズがありますが、それに合わせて電源ユニットにもいくつかのサイズが用意されています。
交換を行う場合は、パソコンに合ったものを選びましょう。

サイズには「ATX」「SFX」「EPS」の3つがあります。

多くのデスクトップパソコンに採用されているのは「ATX」で、大きさは150mm × 86mm × 140~1870mm程度です。
それより小型のパソコンに使われているのが「SFX」で、100mm~125mm × 50~63.5mm × 100~125mm程度と、一回り小さくなります。
他にもサーバやワークステーションで使われることの多い「EPS」があります。

動きがおかしいときは電源ユニットの劣化・寿命を疑う

パソコンの各パーツが正しく作動するには、安定した電力の供給が不可欠です。
パソコンの動作に何かおかしい点が見られたときは、まず電源ユニットの寿命を疑いましょう。

一般的にモニタやキーボードなどは、2~5年以上使えることが多いため、パソコンのトラブルにおいて電源が占める割合は大きくなります。
多少挙動がおかしくともパソコンを使える可能性はありますが、トラブルを避けるには、早めに交換するのがおすすめです。

電源ユニットに寿命が来たときの症状

電源ユニットの寿命は突然やってきますが、壊れる前に予兆として下記のようなトラブルが生じる可能性が高まります。
このような劣化の症状が見られたら放置せず、交換や修理などの対応を考えましょう。

起動しない、終了しない

最も多く見られる予兆は、パソコンの電源ボタンを押しても起動しない現象です。
起動したりしなかったりを繰り返すうち、やがて完全に起動しなくなってしまうかもしれません。
また、再起動を選択しても何も反応しない、シャットダウンが出来なくなった、などの症状が出たときも電源の寿命が近い可能性があります。

パソコンが起動しない場合の対処法をまとめた記事もあるので、こちらも参考にしてください。

起動中にフリーズする

電源ボタンを押して反応はしたものの、途中でフリーズしてしまう現象です。
立ち上がりの中で必要とされる電力が供給できず、ときにはそのまま電源が落ちてしまうこともあります。
パソコンには多くのパーツが使われており、突然電力が絶たれると故障に繋がる危険もあるため注意が必要です。

パソコンのフリーズについては下記の記事でも解説しているので、ぜひ参考にしてください。

突然電源が落ちる、フリーズする

直前まで普通に使えていたのに、少し目を離した隙に電源が落ちたり、画面がフリーズして動かなくなったりするのも危険信号です。
負荷の高い作業、データの保存や変換のタイミングでフリーズしたときは、ソフトが要因となっての強制終了だと想定できます。
しかし、何もしていないのにこうした現象が起きた場合は、電源ユニットの不具合かもしれません。

勝手に再起動する

止まる、落ちるだけでなく、勝手に再起動してしまう場合も電源部分に問題があるかもしれません。
とくに性能の高いグラフィックボードは消費する電力が大きいため、電力不足がトラブルに繋がる可能性がおおいにあります。
ただし、メモリやハードディスクが原因の可能性もあるため、後述の方法で本当に電源ユニットが問題なのか確認してください。

下記の記事では、パソコンが勝手に再起動する場合の対処法をまとめているので、ご一読ください。

スタンバイやスリープから復帰しない

一定時間パソコンを使わないとスリープモードになりますが、その状態から復帰しなくなった場合も、電源ユニットに問題があるかもしれません。
スタンバイ状態からの復帰には多くの電力を要するからです。
ただし同時に使っている他の機器のドライバや、OSの不具合が原因の可能性もあるので、判断が少し難しい症状です。

変な音が聞こえる

本体の内部から「カラカラ」と変な音が聞こえた場合、多くは電源ユニットのファンが原因です。
ホコリの付着やベアリングの劣化などでファンの動きが不調になり、こうした異音が出ます。

ファンが正常に動かないと、内部の放熱に問題が生じます。
電源の性能自体に問題がなくても、他の機器が高熱で壊れてしまうことがあります。

内蔵機器や外付けのUSB機器を認識しない、フリーズする

本体に内蔵されたディスクドライブや、外付けのUSB機器を使うとフリーズしてしまう、そもそも認識をしないという症状も、電源ユニットが原因の可能性があります。
とくにケーブルを通じて電気を送るUSBの接続機器では、普段よりも多くの電力を消費するので、電力の供給不足が顕著に現れます。

USB機器を認識しない症状については下記の記事でも解説しているので、参考にしてください。

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故障の原因が電源かどうかの確認方法

上記の症状が出たら電源の故障を疑うべきですが、本当に故障しているかどうかは慎重に見極める必要があります。
ここでは、その確認方法を紹介します。

ケーブルや電源ボタンを確認しよう

最初に確認するのは、ケーブルやスイッチの劣化や不具合です。
電源ケーブルがきちんとコンセントやパソコン本体に繋がっているか、部分の破損はないかを、チェックしましょう。

延長ケーブルを使っている場合は、それ自体に問題がないかも確認します。延長ケーブルから抜き、直接壁のコンセントに繋ぐことで確認可能です。

内部の電気の供給も確認しよう

外部からの電力供給に問題がないと分かったら、次は内部の確認です。
ケーブルがマザーボードにしっかり挿さっているか、一度ケーブルを抜いてから挿し直します。
また、電源ユニットを留めているネジがきちんと締まっているかも、確認しましょう。

部屋の温度を確認しよう

パソコンは精密機器なので高温には弱いのですが、温度が低すぎても動作に問題を起こします。
電源ユニットに使われているコンデンサが、低温に弱いからです。
冬の朝など気温が非常に下がっている場合は、部屋を暖めてから再度パソコンを起動しましょう。

外部機器を外して確認しよう

これまで使えていた外部機器が使えなくなった場合、供給される電力の低下や電圧の不安定が考えられます。
外部機器を外すと動作が安定するようであれば、その疑いは高まります。
とくにキーボードのUSBハブから外部機器を繋げている場合は、その機器から外してみましょう。

ファンの動きを確認しよう

空気の排出口にホコリやゴミが付着すると、排熱に問題が生じます。
起動直後に、ファンがちゃんと回っているか、空気は正しく排出されているかを確認してください。
もしファンが止まっていたら、早急に交換する必要があります。

コンデンサを確認しよう

コンデンサは、電気を蓄え安定的に出力するためのパーツです。
このパーツの劣化は、そのまま電源ユニットの寿命に繋がります。

コンデンサが膨張していたり錆びていたりするのは、経年劣化している証拠です。
あるいは中から液漏れを起こしているのも、危険な状態です。
すぐに交換してください。

ワット数を確認しよう

最終的な問題は、供給されるワット数が必要なレベルに達しているかどうかです。
電源ユニットの劣化が進むとワット数が下がり、やがて電力不足に陥ります。

そこで実際に出力されているワット数を調べることで、現在の電源ユニットの劣化状況を把握できます。
もし大きく落ち込んでいるようなら、交換の手配が必要でしょう。

いずれでもない場合

これらの確認をしてもとくに異変が見られないなら、その症状は電源ユニットが原因ではない可能性があります。
他に考えられるのは、HDDやSSDなどのストレージ、グラフィックボード、マザーボード、メモリなどの不具合です。
自分で調べて分からない場合は、修理に出した方がよいでしょう。

パソコンの各パーツの故障についてまとめた記事は、下記より確認してください。

パソコンの電源ユニットが故障した場合

パソコンの電源ユニットが故障していた場合は、「電源ユニットを修理・交換する」か「パソコンを買い替える」かのどちらかとなります。

電源ユニットの修理・交換費用や、パソコンの使用年数などからどちらにするか決めましょう。

電源ユニットを修理・交換する

電源ユニットの修理費用は10,000~25,000円交換費用は部品代も含め20,000~35,000円が相場です。

しかし、上記はパソコン修理業者に依頼した場合の相場なので、正規修理にだせば更に費用はかかります。

また、同じ作業を行っても業者により費用は異なります。ぜひ相見積りを行い、自分にあった業者を選択しましょう。

パソコンを買い替える

電源ユニットが故障したということは、他のパーツも寿命が近い可能性があります。

電源ユニットの修理・交換にはそれなりの費用がかかるので、パソコンの使用年数によってはパソコン自体の買い替えも検討しましょう。

一般的には、電源ユニットの寿命は3~5年程度といわれています。

すでに3~5年経過していれば、販売されているパソコンの性能は向上しており、電源ユニットの耐久性も上がっているので、買い替えた方がお得な場合があるでしょう。

パソコンの修理・買い替えに悩んでいる方は、そのタイミングなどについて解説している記事もあるので、ぜひ参考にしてくださいね。

電源ユニットの交換は業者への依頼がおすすめ

内部温度の確認や掃除を徹底していても、電源ユニットはいずれ寿命を迎えます。
他の部品にダメージを与えないためにも、なるべく寿命を迎える前に電源ユニットを交換しましょう。

電源ユニットの交換は手順通りに行えばそう難しくなく、専門知識などは不要な作業です。
しかしパソコンのケースを取り外しての作業なので、これまでこういった作業の経験がない人にとっては困難でしょう。
交換作業は適正な性能や規格のものを選び、確実に取り外しや取り付けを行う必要があるため、専門の業者に依頼するのがおすすめです。

電源ユニットは、寿命前に何らかの症状が見られる可能性はありますが、故障するのは一瞬です。
より安心して使うには、普段からクリーニングや温度の確認を行うこと。そして怪しい挙動があった際に、その原因が電源ユニットかどうかを確認することが求められます。

電源ユニットの寿命は、長くても5年程度を見ておくのが安全です。
それを越えてパソコンを使うなら、壊れる前に交換した方がよいでしょう。
交換は、パソコンの配線などを触った経験がないなら、PCホスピタルに依頼するのが最善です。

電源ユニットの修理・交換は「PCホスピタル」に相談

対処法を試してもパソコンの異音が改善されないときは、パソコントラブルのプロに相談してみましょう。

PCホスピタル」とは、デジタル機器の有料訪問サポートで高い利用率を誇る業界最大手のパソコン修理業者です。

年中無休&全国対応しており、最短即日の液晶交換対応が可能!データをしっかりと保護したまま修理をしてくれます。

また、訪問対応の時間が取れない方には宅配修理も行っており、主要店舗では持ち込み修理も可能です。

しかも、トラブル診断後の見積りで提示した料金以外の費用を請求がないので、安心して依頼ができますよ。

修理依頼の流れ

  1. まずはフリーダイヤルWEBで相談
    ※電話受付時間 9:00~21:00(年中無休)
  2. パソコンで困っている内容を伝える
  3. 料金体系についての案内を受ける
  4. 希望の日時を伝えて訪問日時を決める
  5. 予約当日に現地で診断・見積り
  6. 見積り了承後に修理

PCホスピタルの口コミ

PCホスピタルの口コミを3つ紹介します。

  • その日のうちに復旧してもらえたので満足です。マイナス面もはっきり伝えてもらえたので逆に信頼できると思いました。
  • ネット異常のほかにもいくつか問題点が発見されたのですが、すべて親切丁寧に解決くださいました。作業自体も迷いなく迅速で、また作業員の方の気さくな人柄もあってとても安心してお願いできました。
  • 修理完了までの時間も早く、連絡もきっちりしていました。何より息子が安全に使えるよう配慮してくれている感じに好感がもてました。

出典:みん評


\いつでも事前申し込み可能/
Web
まずは相談
電話
すぐ対処したい

PCホスピタルの口コミ・評判や料金体系について、こちらの記事でも紹介しています。参考にしてくださいね。

他のサービスも検討したい方はパソコン修理業者はどこがいいかを解説している以下記事もご一読ください。

電源ユニットの寿命の延ばし方

パソコン本体の耐久性に比べて電源ユニットの寿命は短く、トラブルの原因にもなりやすいのですが、せっかくなら少しでも長く使えるようにしたいものです。
ここでは電源の寿命の伸ばし方を、紹介します。

電源ユニットの寿命の延ばし方

内部温度を管理する

電源ユニットや、そこに使われているコンデンサの寿命に大きな影響を与えるのが、内部の温度です。
排熱が足りずに内部が高温になると、電源ユニットの寿命を縮めますが、低すぎても問題です。
そこでBIOSからCPUの温度を確認するか、フリーソフトを使ってパソコン内部の温度を確認しましょう。

パソコンの熱対策については、下記の記事も参考にしてみてください。

放電をする

パソコンを長時間使用していると、静電気が少しずつ内部に溜まっていきます。

静電気は電源ユニットを含む各パーツにダメージを与える要因になってしまうので、定期的に放電を行いましょう。

放電は、電源を切った状態でケーブルやACアダプター、周辺機器などをすべて取り外します。

5分以上パソコンを放置した後、再度機器を接続してください。次に電源ボタンを押して、パソコンが起動すれば放電は完了です。

以下の記事では、パソコンの放電について詳しくまとめているので参考にしてください。

クリーニングを行う

普段から排出部にゴミやホコリが溜まっていないか、確認しましょう。
もしもそれらが付着していたら、こまめにクリーニングしてください。
クリーニングには専用のキットを使ってもよいですし、家庭用の洗剤や綿棒、不織布などでも掃除できます。

パソコンのクリーニングにおすすめな業者やツールについては、下記の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

パソコンの電源ユニットの寿命はどのくらい?まとめ

パソコンの電源ユニットの寿命がきたときの症状や対応方法などを紹介しました。

パソコンは決して安くないので、寿命を延ばせるよう負担をかけずに丁寧に使いましょう。
万が一故障した場合は、パソコン修理業者で直してもらうことも選択肢のひとつに入れておくと安心です。

ぜひこの記事を参考に、パソコンの電源トラブルを解消してくださいね。

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