
パソコンに搭載されているCPUは発熱量が多いため、冷却が不可欠となります。
そこで重要になるのがCPUクーラーです。
この記事では、CPUクーラーを選ぶポイントや取り付け方法を解説します。ぜひ参考にしてください。
この記事で分かること
CPUクーラーとは?
CPUクーラーは、CPUを効率的に冷却するためのパーツです。
パソコンで演算機能を担う「CPU」は非常に重要なパーツであり、人間でいえば、「頭脳」に相当します。
しかし負荷がかかると高熱を帯び、ときには100℃を超えてしまうこともあります。
そのままでは性能が引き出せず、最悪の場合壊れてしまうため、CPUクーラーの存在が不可欠となってきます。
パソコンの熱対策については、下記の記事も参考にしてみてください。
CPUクーラーの選び方
一口にCPUクーラーといっても、その種類は意外に豊富です。
選ぶポイントが主に7つあるので、ぜひCPUクーラー選びの参考にしてください。
1.冷却方法
CPUを冷やす方法には、大きく分けて「空冷式」と「水冷式」の2種類があります。
それぞれの特徴は、以下の通りです。
種類 | 空冷式 | 水冷式 |
---|---|---|
冷却方法 | 空気の力で冷却 | 冷却液を介して冷却 |
冷却性能 | 低い | 高い |
静穏性 | 低い | 高い |
費用 | 安い | 高い |
取り付け | 簡単 | 難しい |
サイズ | 小さい | 大きい |
空冷式CPUクーラーは、その名のとおり空気を流して冷却する方法です。
市販されているほとんどのパソコンに、空冷式が採用されています。
取り付けが簡単で費用が安いメリットがありますが、水冷式に比べ静穏性・冷却性能が低い点がデメリットです。
一方の水冷式では、冷却液をチューブに流して冷却します。
静穏性・冷却性能の高さはメリットですが、費用やサイズ面にデメリットがあります。
2.エアフロー
空気を送る空冷式は、ファンの取り付け位置により「トップフロー」と「サイドフロー」に分けられます。
トップフローではヒートシンクの上から風を流し、サイドフローではヒートシンクの横からに風を流します。
トップフローのメリットは、上から風を当てることで周辺にあるメモリ・チップ・グラフィックボードなども、まとめて冷却できる点です。
サイドフローよりも場所を取らず、パソコンケースが小さくても取り付けられます。
注意点としては、マザーボード全体を覆う配置となるため、メンテナンスには多少の手間がかかります。
一方のサイドフローは横から空気を送るため、ケース内の通気性がよく、効率的に排熱できるのがメリットです。
メンテナンス性も、トップフローより有利といえます。
ただし、設置するのに一定の高さが必要となるため、小さなサイズのパソコンケースでは、取り付けられない可能性もあります。
3.固定方法
CPUクーラーは、CPUが乗っているパソコンのマザーボードに取り付けますが、「バックプレート式」と「プッシュピン式」の2種類があります。
バックプレート式はマザーボード裏のプレートにネジで取り付けるので、しっかりと固定ができます。
一方で、プッシュピン式は、その名の通りピンを穴に押し込んで固定します。
パーツの破損には注意しなければいけませんが、バックプレート式とは異なり工具不要で取付可能です。
4.ソケット
まずは当然ながら、自分のパソコンに装着できるかどうかが重要です。
CPUクーラーはマザーボード上のCPUに取り付けるため、そこに取り付けが可能なソケットの形状になっていなければなりません。
CPUクーラーにはいくつかのアタッチメントが付属されているため、複数のCPUソケットに対応しています。
購入前にマザーボードのソケットタイプを確認しておきましょう。
- IntelのCPU:LGA1151、LGA1200など
- AMDのCPU:AM4、sTRX4など
5.サイズ
PCケースのサイズに合わないCPUクーラーの場合、うまく取り付けられない・内部のパーツに干渉してしまうなどの不具合が起きてしまいます。
とくに、サイドフロー型や水冷式CPUクーラーは、サイズが大きいので注意が必要です。
6.最大風量
空冷式CPUクーラーの冷却性能を重視したい方は、最大風量も確認しましょう。
最大風量は、1分間にどれだけの風を放熱板に当てられるかを示すCFMという単位で記載されています。
数値が高いほど風量が多く、50CFM以上の製品であれば高い冷却性能が期待できます。
7.静音性
CPUクーラーはパソコンの稼働中は常に動いているので、空冷式CPUクーラーの静音性はとても重要な要素です。
しかし、性能と音の大きさは比例するため、どの程度でバランスを取るかは人によります。
多少ノイズが大きくなっても性能を求めたいか、あくまで静かな環境でパソコンを使いたいか、よく検討しましょう。
ノイズレベルはdBAで表され、一般的には20~30dBAであれば、それほど気になるレベルではありません。
CPUクーラーはリテールで十分?
CPUを購入すると、リテールクーラー(純正品)が付属されています。
CPUにあまり負担をかけない使用目的であれば、リテールでもまったく問題ありません。
しかし、長時間の動画編集やPCゲームでの使用を考えている場合は、冷却機能が不十分となってしまいます。
CPUの負担を減らし、快適な環境を作るためにも高性能なCPUクーラーを購入しましょう。
もしどのCPUクーラーを買っていいかわからないという方は、DEEPCOOLの「AK400」がおすすめです。
冷却フィンを高密度に配置した「マトリックスフィンデザイン」により、優れた冷却・放熱性を誇ります。
フラットなトップカバーデザインのため、さまざまなケースに簡単に取り付けられますよ。
CPUクーラーの交換手順
それでは、実際にCPUクーラーを交換する際の手順について、見ていきましょう。
固定方法にはいくつのかの種類がありますが、ここでは最も一般的なプッシュピンタイプを例に紹介します。ほかのタイプでも、大まかな流れは同じです。
CPUクーラーの交換手順
なお、作業に際しては静電気による故障を避けるため、あらかじめ何らかの金属部分に手を触れて、電気を逃がしておきましょう。
1.古いCPUクーラーを取り外す
CPUクーラーを囲むようにして、4箇所に配置されている、黒いプッシュピンの位置を確認しましょう。
ピンには矢印が印刷されており、その方向に90度回すことでロックが外れます。
ロックをすべて外したら、垂直に引き上げてピンを抜きます。
このとき、マザーボードの裏側を見て、ピンが引っ込んでいれば成功です。
続いてCPUクーラーを持ち上げ、パソコン本体から取り外します。
作業は手でもできますが、マイナスドライバーを使うとより楽になります。
2.CPUグリスを塗る
クーラーに隠れていたCPUが姿を見せます。
そこには「CPUグリス」と呼ばれるものが塗られているので、まずは古いグリスを、ウェットティッシュなどで拭き取りましょう。
次に、小豆サイズを目安に新しいグリスをCPUの中央にのせ、そのままクーラーを上にのせてグリスを潰しながら伸ばします。
グリスの目的はCPUとクーラーを密着させ、冷却効果を正しく発揮させることなので、必ずしも全面に広げる必要はありません。
CPUグリスは、最長8年効果が持続し、高い熱伝導率・絶縁性が特徴のARCTIC「MX-4」がおすすめですよ。
3.新しいCPUクーラーを取り付ける
古いクーラーを外したときと逆の手順で、新しいクーラーを取り付けます。
ケーブルのマザーボードへの接続先が「CPU_FAN」と書かれた部分になるので、そこに近くなるように向きを決めましょう。
次に、ピンに付いている矢印の方向が横になっていることを確認してから、マザーボードの設置用の穴にピンが入るよう、位置を合わせていきます。
4本のピンがすべて穴に入ったら、全体に均等な力をかけながら押し込みましょう。
穴から外れていると破損に繋がるので、注意してください。
十分に押し込むと「パチン」という音がして、固定されます。
念の為、マザーボードの裏からピンの状態を確認してください。
ピンの爪が穴から出ており、黒いピンが押し込まれていれば成功です。
注意点
ここでご紹介したプッシュピンタイプの交換なら、専門技術は不要です。
グリスの塗りすぎや、ピンの破損などに気を付ければ、比較的簡単に作業できるでしょう。
しかし、ほかの方法では難易度が高いものもあります。
とくにバックプレート方式の場合、マザーボード本体の取り出しが必要となるので、初心者の方や作業に自信がない方は、無理せずPCホスピタルのようなパソコン修理業者に相談・依頼するのが得策です。
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出典:PCホスピタル
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- 修理完了までの時間も早く、連絡もきっちりしていました。何より息子が安全に使えるよう配慮してくれている感じに好感がもてました。
出典:みん評
PCホスピタルの口コミ・評判や料金体系について、詳しく解説している記事もあるので参考にしてください。
CPUクーラーでパソコンを冷却する方法!まとめ
CPUクーラーはCPUの熱暴走を抑え、性能を安定して発揮させるために必要な装置です。
経年劣化で冷却力が落ちたときや、より高い性能を求めたいときには、交換を検討してみましょう。
ただし、多くの種類から最適なCPUクーラーを選択するのは簡単ではないでしょう。
どのCPUクーラーが最適なのか分からなかったり、自分で交換する自信がなかったりする場合は、無理せずPCホスピタルのようなパソコン修理業者に相談するのがおすすめですよ。

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