日頃腕時計を使用していると、雨で濡らす・水に落とすなんてことがあるかと思います。
この場合、速やかに適切な処置をしないと時計内部に不具合が生じ、時計が故障してしまいます。
今回は、水没した腕時計の応急処置や、修理費用などについて解説するので参考にしてください。
INDEX
水没した腕時計は水気を取って応急処置
「洗濯機に入れて回してしまった」「トイレに落としてしまった」など、時計を完全に水没させてしまったケースでは、時計外部の水滴をきちんと拭き取り、リューズを引っ張り時計の内部を乾燥させます。
その際、シリカゲルなどの乾燥剤や、生米と一緒に水没した腕時計をタッパーで密閉しておくと多少乾燥が進みます。
ただし気密性の高い腕時計は、完全に内部の水分を取ることができないので、早めにオーバーホール(分解点検)を依頼しましょう。
この時自分で分解を試そうとする方もいますが、元に戻せない・さらに悪化させてしまったなどのトラブルの元になります。慣れた人であっても、自分で分解するのは避けてください。
ほかにも、腕時計の修理箇所ごとの料金の相場についてまとめた記事があるので、修理箇所が他にもある場合は参考にしてください。
時計が水没した場合の修理にかかる値段は10,000円から
時計が水没した場合はオーバーホールによる修理となります。値段の相場は以下の通りです。
- クオーツ式時計:10,000~30,000円
- 国産の機械式腕時計:20,000~80,000円
- 海外ブランドの機械式腕時計:25,000~120,000円
こちらはあくまで参考なので、オーバーホールを依頼する際は必ず見積りを取りましょう。
下記の記事では、腕時計のオーバーホールや費用相場について紹介しているので、こちらもご覧ください。
水没した腕時計をドライヤーで乾かすのは厳禁
早く乾かそうとドライヤーの温風や直射日光に当ててしまう人がいますが、この行為は厳禁です。
時計の内部は密封されているため、水蒸気の通り道がなく、それだけでは内部の水分を完全に除去することはできません。
熱によって、部品の破損などのさらなる故障に繋がる恐れもあるため、絶対に止めましょう。
水没した腕時計は早急にオーバーホールの依頼をしよう
水没などの水トラブルは、時間が経つほど金属のサビや電池の腐食が進んでしまいます。
応急処置が済んだら、早急にオーバーホールを依頼しましょう。
オーバーホールとは時計内部のムーブメントをパーツ毎に分解し、洗浄・摩耗パーツの交換・注油・調整などを行うメンテナンス方法です。
部品単位まで分解し、残った水分を完全に取り除けるため、水没させてしまった腕時計を復活させられます。
安価な時計ならば買い替えた方が安上がりかもしれませんが、愛着がある・高価な時計の場合はオーバーホールを依頼しましょう。
オーバーホールは本当に不要か解説している記事があるので、気になる方はこちらもご覧ください。
水没した腕時計のオーバーホール業者の選び方
水没した腕時計のオーバーホールは、メーカー以外への依頼も可能です。
しかしオーバーホール業者は数多くあり、その技術力は業者によりまちまちです。
ここでは、信頼できるオーバーホール業者の選び方を3つ解説します。
- 時計修理技能士の資格を持つスタッフが在籍しているか
- 修理保証があるか
- 費用が納得できるものか
また腕時計のおすすめ修理店・オーバーホール専門店については、下記の記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。
時計修理技能士の資格を持つスタッフが在籍しているか
まずは、国家資格である時計修理技能士の資格を持つスタッフが在籍しているか、確認しましょう。
特に時計修理技能士1級は7年以上の実務経験、または3級合格後4年の実務経験、2級合格後2年の実務経験がないと受験資格を得られません。
オーバーホールは特別な資格がなくても依頼を受けられるので、資格の有無を確認すれば一定の技術力が担保できます。
修理保証があるか
技術力のある技能士がオーバーホールを行っても、水没の具合によってはなんらかの不具合は起きる可能性があります。
そこでチェックすべきは、修理後の保証があるかどうかです。
修理後3ヶ月~1年間の保証を設けている修理店がほとんどですが、まれに保証がないところもあります。そのような修理店は避けた方が無難です。
さらに、保証の有無だけでなく保証内容もきちんと確認してください。
万が一のためにメンテナンス・修理の回数・期間など、細かいところまでチェックしておきましょう。
費用が納得できるものか
オーバーホールを依頼する際に気になるのは費用です。
オーバーホールにかかる費用は、修理店やメーカーによって大きく異なります。
オーバーホール費用の他に部品代・送料などもかかるので、複数の修理店に見積りを出してもらうことをおすすめします。
豊富な実績を持つオーバーホール専門業者「リペスタ」
出典:リペスタ
国家資格である1級時計修理技能資格とキャリアを持つ職人が在籍し、それぞれ得意分野のメーカーの時計を修理してくれるのが「リペスタ」です。
充実した設備環境で、各時計の修理マニュアルにそって修理するので、メーカーと遜色のない高品質なオーバーホールを提供しています。
高い技術力を持ちながらも費用の安さ・納期の速さがリペスタの特徴。見積りが無料なので、気軽に依頼できるのもうれしいポイントです。
費用 | 25,300円~ |
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保証期間 | 1年間 |
納期 | 30日~ |
リペスタの口コミ
ここでは、リペスタの口コミを紹介します。
- ネット修理は初めてで不安でしたが、写真で受取り連絡をくださり、そこから信頼にかわり安心して修理をお願いすることができました。きっちり動くようになって戻ってきて、本当にありがとうございました。
- 外観も綺麗になり、新品のような気持ちで本日から稼働しています。本当にありがとうございました。また、機会がありましたらよろしくお願いします。
- ネットでの修理依頼は初めてで不安でしたが、メール連絡もこまめにいただき不安が安心にかわり、届いた時計を見ると信頼にかわりました。本当にありがとうございました。
出典:リペスタ
メーカー修理の最大60%OFF!オーバーホール専門店「CIEN」
出典:Cien
オーバーホールを行う時計技術者・仕上げ(磨き)とそれぞれ専任の修理技術者が在籍するのが「Cien」です。
時計修理に使用する部品は、すべてメーカー純正の部品を使用しています。
高級腕時計の修理・オーバーホールだけを行っている業者なので、オーバーホールにかかる期間は約3週間と短く、安心の1年間品質保証も付いています。
費用 | 27,500円~ |
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保証期間 | 1年間 |
納期 | 3週間~ |
CIENの口コミ
ここでは、CIENの口コミを紹介します。
- とても綺麗に仕上がっていて感動しました。深い傷もかなり目立たなくなり、満足です。二十数年前に結婚の結納返しに妻よりもらった思い出の時計ですが、これでこれからも長く使えます。
- 無事届きました。ありがとうございました。次回のオーバーホールも、お願いしたいと思います。大変満足な仕上がりでした。
- 修理頂いたロレックスを無事受け取り致しました。新品かと思うくらい綺麗に直して頂き、感動しました。本当にありがとうございました。
出典:CIEN
時計の防水性能は大きく分けて4種類
時計の防水性能は、大きく分けて下記の4つのタイプに分類されます。
- 日常生活用防水時計
- 日常生活用強化防水時計
- 潜水用防水
- 非防水
時計の購入時は覚えていても、自分の腕時計の防水性能がどのタイプかをうろ覚えという方も多いのではないでしょうか。
防水性について正しい知識を持たないまま誤った使い方をしてしまうと、内部の浸水やサビなどのトラブルを招く可能性があります。
自分の時計がどのタイプに当てはまるのか確認し、それぞれの特徴を把握しておきましょう。
日常生活用防水時計
日常生活用防水は、防水機能のある時計の中では一番水に弱いタイプとなります。
日常生活用防水時計は、洗顔や汗・雨などの水滴・日常生活で考えられる程度の濡れであれば耐えられます。
裏蓋に「WATER RESISTANT」「W.R.」と表示されているので確認しましょう。
日常生活用強化防水時計
日常生活用強化防水時計は、日常生活用防水時計よりも一段階防水性能が高くなったものです。
「5気圧防水」や「10気圧防水~20気圧防水」などの種類があります。裏蓋には「WATER RESIST 〇BAR」「W.R.〇BAR」などの表記があり、〇に何気圧か分かるよう数字が入ります。
5気圧防水以上になると、食器洗いなどの水仕事や、釣り・水泳などのレジャースポーツでも使用できます。
10気圧防水~20気圧防水になると、空気ボンベを使わない素潜りなどでも使用可能です。
潜水用防水時計
「ダイバーズウォッチ」とも呼ばれる潜水用防水時計は、気密性や水密性が高く、その名の通り潜水時でも使用可能です。
潜水用防水時計には「空気潜水時計」と「飽和潜水時計」の2種類があります。
空気潜水時計には「AIR DIVER’S 100(200)m」という表示があり、100~200mの深さまで耐えられることを意味しています。
空気ボンベを使用したスキューバダイビングには使用できますが、深海での潜水には使用できません。
一方の「飽和潜水時計」には「HE-GAS DIVER’S (200~1000)m」という表示があります。
200~1000mの深さまで耐えられ、その防水性の高さは防水時計の中で最高です。
ヘリウムガスと酸素の混合ガスを使用した、深海での潜水にも使用できます。
非防水
文字盤や裏蓋に「WATER RESISTANT」の表示がない時計は、防水に対応していません。
洗顔や手洗いの際にかかる水滴はもちろん、湿気や水蒸気、雨にさらされるだけでも故障の原因になります。
このため、直接水に触れないよう十分な注意が必要です。
防水対応でも水が浸入する理由
実は、防水と表示されていても時計内部に水が入り込んでしまうことがあります。
ここでは防水対応でも時計内部に水が浸入する理由を解説します。
- パッキンが劣化している
- 水中・水に濡れた手でリューズを操作した
- ガラスのひび割れ
パッキンが劣化している
非防水の時計はもちろん、日常生活用防水の時計でも、ガラスや裏蓋との間にあるパッキンが劣化していたり緩んでいたりすると、水の侵入を許してしまいます。
ガラス表面にひびや傷がないにもかかわらずガラスが曇る場合、原因は「パッキンの劣化」であることがほとんどです。
時計の内部に水滴がついたままにしておくと、文字盤や秒針がサビて使いものにならなくなる可能性があります。
結露が生じていたら早めに修理に出し、パッキンを交換しましょう。
水中・水に濡れた手でリューズを操作した
防水時計であるにもかかわらず、内部に水が侵入してしまう理由のひとつとして、リューズを水中や水に濡れた手で操作したことが挙げられます。
また、リューズが完全に押し込まれていない状態で水につけても起こりえます。
プッシュボタンがついているタイプも同様、水中で操作すると浸水のリスクを高めてしまいます。
水仕事や水中で使用する際は、必ずリューズが締まっていることを確認し、手に水滴がついた状態での操作は避けてください。
リューズについての仕組みや役割など詳しい説明は、時計のリューズの仕組みや役割についてまとめた記事を参考にしてください。
ガラスのひび割れ
落下などで時計に強い衝撃を加えると、表面ガラスに割れやひびが生じ、そこから水が浸入する場合があります。
一見問題なさそうに見えても、肉眼で見えないわずかな傷やひびから、水が入り込むケースも少なくありません。
内部の水滴が乾いたとしても、湿気が気化して残っていることもあり、再び結露が発生したり、パーツがサビびたりする原因になりかねません。ガラスの曇りに気づいたら、すぐに修理に出すようにしましょう。
腕時計のガラスに傷が付いた場合の対処法についてはこちらの記事で解説をしているので、ぜひ参考にしてください。
時計が水没したらすぐに時計修理業者に修理依頼をしよう
今回は水没した腕時計の応急処置や、修理費用などについて解説しました。
腕時計が水没したら速やかに応急処置を行い、すぐに修理業者にオーバーホールを依頼しましょう。
技術力に差がなければ依頼先にこだわりがないという場合は「リペスタ」や「Cien」への依頼が費用が安く、納期も速いためおすすめです。ぜひこの記事を参考に、水没してしまった腕時計を修理してくださいね。
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