
Windows11のリリースが発表され、順次アップグレードが必要となったWindows。
アップグレードによる新しい機能の利便性を期待できる反面、アップグレードができないとPCが使えなくなってしまうという心配がありますね。
Windows10搭載PCには無償アップグレードが配信されますが、PCによってはアップグレードできない可能性もあります。
Windows11にアップグレードできない原因はなんでしょうか?
Windows11のアップグレードの条件や、アップグレードできないときの対策をまとめて見ていきましょう。
INDEX
Windows11のリリースはいつから始まる?
2021年8月末、MicrosoftはWindows11へのアップグレードが2021年10月5日から開始されました。
アップデート配信は2022年半ばまで段階的に、対象デバイスへ行われる予定です。
2021年6月に発表された次世代OSが適用され、スタートメニューやタスクバーの表示の変更など、ユーザーインターフェースの改良が見込まれます。
アプリへのアクセスやマルチタスクの機能が改善され、生産性アップが期待できるでしょう。
「Direct Storage API」の搭載や「AutoHDR」の機能など、ゲームに関する性能がアップしている点は、コアなユーザーにとって魅力的です。
「Xbox Game Pass」アプリでは、100以上のハイクオリティなゲームを見つけられるようになるでしょう。
Windows11が搭載されたPCは2021年の後半に発売が始まっています。
Windows11を利用するには搭載PCを購入するのが最も確実な方法ですが、Windows10からのアップグレードは無償で行われますよ。
アップグレードのタイミングは、デバイスによって異なります。
機能や性能を十分に楽しむため、今利用しているPCでアップグレードが無事できるかどうかしっかり確認しましょう。
Windows11のアップグレード要件
Windows10のPCには無料で随時アップデートが配信されますが、アップグレードするにはPC自体が必要な要件を満たしている必要があります。
アップグレードできる対象デバイスかどうか、システム要件を確認してください。
Windows11のアップグレードのためのシステム要件
- CPU:1 ギガヘルツ (GHz) 以上で 2 コア以上の64 ビット互換プロセッサまたは System on a Chip (SoC)・Intel Core i 第8世代(Coffee Lake)以降・AMD Ryzen 第2世代(Zen+)以降
- メモリ:4 GB RAM
- ストレージ:64 GB 以上の記憶装置
- システム ファームウェア:UEFI、セキュア ブート対応するもの
- TPM:トラステッド プラットフォーム モジュール (TPM) バージョン 2.0
- グラフィックス カード:DirectX 12 以上 (WDDM 2.0 ドライバー) に対応するもの
- ディスプレイ:対角サイズ 9 インチ以上、 8bit高解像度 (720p) ディスプレイ
当然ですが、アップグレードするためにはインターネットに接続する必要があるので、インターネットの通信環境が必要です。
Microsoftの公式サイトには、今使っているPCがアップグレード要件を満たしているかどうかチェックできるチェックツールで互換性を確認できましたが、2021年9月現在準備中となっています。
チェックツールが再度提供されるようになるまでは、システム要件を自分で比較して確認する必要がありそうですね。
アップグレードできないPCもある
Microsoftの公式サイトでは、現在販売されているほとんどのWindows10のPCでアップグレードができると記述されていますが、古い型のWindows10のPCではアップグレードできない可能性もあります。
これからPCを購入しようとしている場合は、製品説明に「Windows 11 へ無料でアップデート」と記載されているものを選びましょう。
販売員に尋ねて確かめるのもおすすめです。
アップグレードできない場合、Windows10のまま利用し続けることも選択肢の1つですが、注意したいのはWindows 10 Home・Proのサポートの終了の時期。
Windows 10 Home・Proのサポートは、2025年に終了することになっています。
Windows10で使い続けても、あと4年しかサポートを受けられません。
長く利用継続したいなら、アップグレードできるPCを手に入れる必要があるでしょう。
出典:SLACK NOTE
Windows11にアップグレードできない5つの原因と対処法
Windows10からWindows11にアップグレードできない場合、原因を見極めて対処しましょう。
システムの最小要件を満たさない場合はどうしたらいいのか、原因と対処法を1つずつ紹介します。
ハードウェアが条件を満たさない
プロセッサやメモリが条件を満たさない場合は、パーツを交換するとアップグレードができる可能性があります。
必要なパーツを購入し、交換や増強しましょう。
とはいえ、新しいモデルに買い替える方が簡単な対処法になるかもしれません。
また、セキュアブートとTPMに対応していないことがアップグレードできない原因である可能性もあります。
セキュアブートの機能が対応しているか、まずは確認してみましょう。
出典:ITHOOK
セキュアブートの確認方法
- Windowsのアイコンを右クリックする
- 「ファイル名を指定して実行」をクリックする
- 名前に「msinfo32」と入力し、「OK」をクリックする
- 左ペインで「システム要約」にチェックが入っているか確認する
- 右ペインで「BIOSモード」と「セキュアブートの状態」の表示を確認する
表示を確認し、アップグレードできるかどうかチェックしましょう。
セキュアブートの表示確認
- BIOSモードが「UEFI」という表示: セキュアブートのサポートがある
- BIOSモードが「レガシー」という表示: セキュアブートのサポートがないので、ブートモードを「UEFI」に変更する必要がある
- セキュアブートの状態が「有効」:Windows11にアップグレードができる
- セキュアブートの状態が「無効」:UEFIの設定でセキュアブートの機能を有効にする必要がある
UEFIでセキュアブートが有効になっていないときは、機能を手動で有効にしましょう。
UEFIのセキュアブートの有効化は、後述するステップをご覧ください。
TPM2.0に対応しているかについても以下の方法で確認できます。
TPM2.0の確認方法
- Windowsのアイコンを右クリックする
- 「ファイル名を指定して実行」をクリックする
- 名前に「tpm.msc」と入力し、「OK」をクリックする
- TPM管理のウィンドウが開いたら、中央ペインで「状態」をクリックし、展開する
- 表示を確認する
表示を見て、対応有無がチェックできます。以下の表示例からPCの状態を確かめてください。
TPMの表示確認
- 「互換性のあるTPMが見つかりません」という表示:TPM2.0に対応していない
- 「TPMを使用する準備ができています」:TPM2.0に対応しており、Windows11にアップグレードができる
- 「TPMはオフで、TPMの所有権は取得されていません」:UEFIの設定でTPM2.0の機能を有効にする必要がある
TPM2.0に非対応なら、TPMチップが搭載されているPCに買い替える必要があります。
UEFIでTPM2.0の機能をオンにするには、次に紹介する対処法をご覧ください。
UEFIの設定でTPM2.0の機能が無効になっている
前述した方法でTPM2.0の機能の状態を確認し、UEFIの設定でTPM2.0が無効になっている場合は、有効化するステップを踏みましょう。
TPM2.0を有効にする方法
- PCを再起動する
- 起動直後の画面で、UEFI起動キーを連打してUEFIを起動する
- UEFIの設定画面が表示されたら、「TPM2.0」の設定項目を「Enabled(有効)」に変更する
- 設定を保存し、PCを起動する
UEFIキーはF2キーやDelキーなどの場合が多いですが、メーカーによって異なるので各メーカーの出す情報を調べてみましょう。
TPM2.0の設定項目もマザーボードによって異なります。
「TPM Devices Selection」や「Intel Platform Trust Technology(またはAMD CPU fTPM)」などの項目を、「Enabled」に変更する手順が必要です。
TPM2.0の機能を有効に変更できたら、再度アップグレードを試してみましょう。
UEFIの設定でセキュアブートの機能が無効になっている
前述した確認手順を踏んでセキュアブートが無効になっている場合は、設定を有効に変更しましょう。
セキュアブートを有効にする方法
- PCを再起動する
- 起動直後の画面で、UEFI起動キーを連打してUEFIを起動する
- UEFIの設定画面が表示されたら、「CSM」の設定が「Disabled(無効)」になっていることを確認する
- セキュアブートの設定項目を「Enabled(有効)」に変更する
- 設定を保存し、PCを起動する
CSMの設定が無効になっているかどうかのチェックは必須です。
CSMが有効でBIOS互換モードになっている場合は、セキュアブートも同時に有効にすると不具合が生じる可能性があります。
必ずCSMが無効になっているかどうか確認しましょう。
セキュアブートの項目は各PCメーカーによって異なります。
例として「Boot」もしくは「Security」の項目の「Secure Boot」を探し、「Windows UEFI mode」もしくは「Enabled」に変更しましょう。
有効化したあと再度アップグレードを試してみてください。
Windows10やデバイスドライバーのバージョンが古い
Windows11にアップグレードできない理由として、Windows10のバージョンが古いということも考えられます。
更新されていないプログラムがないかどうか確かめ、Windows Updateを最新バージョンにしましょう。
TPM2.0の機能の有効化の際、UEFIの設定画面にTPM2.0の項目が見つからないときも、バージョンが古いことが原因かもしれません。
最新バージョンにアップデートしてから、再度TPM2.0のUEFI設定を確認してみましょう。
Windows Updateを最新バージョンにする方法
- Windowsのアイコンを右クリックする
- 「設定」をクリックする
- 「更新とセキュリティ」をクリックする
- 右ペインで「更新プログラムのチェック」をクリックする
- 最新バージョンになっていない場合は、自動インストールが開始される
- 自動でインストールされず、「再起動」や「ダウンロード」と表示されている場合は、クリックして更新プログラムをインストールする
- 更新プログラムをインストールしたら、最新バージョンになっているか表示を確認する
最新バージョンにアップデートした後に、再度TPM2.0の有効化やWindows11のアップグレードを試してみましょう。
UEFIのバージョンが古い
UEFIのバージョンが最新になっていないことが原因という場合もあるでしょう。
各メーカーの公式ホームページで新しいバージョンをインストールできます。
新しいバージョンの提供有無やインストール手順については、各社の公式サイトをご覧ください。
Windows11をアップグレードできないときの対策
現在利用しているPCでWindows11にアップグレードできない場合の対策をまとめてみましょう。
Windows11をアップグレードできないとき
- Windows11搭載のPCに買い替える
- Windows10をサポート終了まで使い続ける
- PCのハードウェアのシステムを確認し、必要なパーツの追加や交換・設定の見直し・バージョンのアップデートを行う
出典:アプリポ
PCのパーツの交換などは、プロにサポートしてもらうといいでしょう。
「最安修理ドットコム」には、最短即日で対応してくれる年中無休のフリーダイヤルがあります。
全都道府県に拠点があり、出張修理も可能です。
Windows11のアップグレードで困っているなら、ぜひ一度相談してみましょう。
また、Windows11にアップグレートしたけどパソコンが重いという方は、原因と対処法を把握しておきましょう。
パソコントラブルをプロに相談

「Windows11のアップデートができない」「アップデートできたものの動かない」といったトラブルが起きたときは、パソコントラブルのプロに相談してみましょう。
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まとめ
Windows11をアップグレートできない原因と、その対処法について紹介しました。
アップグレードのタイミングは、デバイスによって異なります。
今利用しているPCがアップグレードができる対象デバイスかどうか、確認してください。
アップグレードできない場合は、原因を見極めて対処しましょう。
うまくアップグレードできないなど、パソコンを使用していて困ったことがあれば、ぜひ「最安修理ドットコムPCサポート」をご利用ください。
お客様のパソコンに関する困りごとに幅広く対応しており、解決に向けてサポートします。

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