
自作PCは自分で選んだパーツを自由にカスタマイズできますが、「組み立てる段階から起動しない」「電源が入らない」といったリスクもあるでしょう。
「通電はしても起動しない」「ファンが回らない」「BIOSが起動しない」など、自作PCが起動しないときのさまざまなトラブルへの対策を1つずつ紹介します。

監修者:森田 雄飛
パソコン修理に携わり13年
パソコンサポートスタッフとして現場で活躍し、本社異動後は2014年上場を経験しつつ、次世代の人材育成に従事。 これまで主に、技術スタッフ向けに施策や技術ツールの勉強会を実施しているほか、新卒入社社員向けに基礎的な技術研修はもちろん、 パソコンを使用するうえでの情報セキュリティ研修を実施。 それらの経験を活かしパソコン整備士テキストや問題作成など内容のメイン監修を行っている。 現在は、専門学校向けにパソコン整備士受験対策講座を実施中。
自作PCが起動しないときの原因と対処法
自作PCが起動しない原因は、PCの各パーツの部品、ケーブル、周辺機器などさまざまな個所が考えられます。 組み立てたときの簡単なミス1つで起動できない可能性もあるので、注意して1つずつ確認する必要があるでしょう。
とはいえ自作PCだからこそ部品ごとに調べ、原因がどこにあるか突き止めやすいといえるかもしれません。 起動しない原因になりえるパーツと、起動トラブルにありがちな症状をまとめてチェックしましょう。
出典:Dr.Home Net、AY3
自作PCが起動しない原因はココにある?
自作PCが起動しない場合は、ほぼすべてのパーツが原因となる可能性があります。
自作PCを組み立てる際に必要なものは以下の通りです。
自作PCの主な部品
- OS
- CPU
- メモリ
- マザーボード
- 電源ユニット
- グラフィックボード
- HDD・SSDなどのストレージ
- ケーブル
- PCケース
まずは、起動に必要最低限なものだけ組み立てて起動できるかどうか試してみましょう。 マザーボード・電源ユニット・CPU・CPUクーラー・メモリさえあれば起動できます。
他の部品は取り外しておき、必要最低限のパーツの組み立て時に不具合が生じていないか確認しましょう。 各パーツに不具合が生じているかどうかをチェックする方法は、起動しない際の具体例を出しながら後述していきます。
「パーツをチェックするのが手間」「すぐに修理してほしい」というは、PCホスピタルのように、出張修理に対応しており、かつ最短即日で修理してくれるような修理店に一度相談してみましょう。
自作PCが起動しないときの事例
自作PCが起動しない原因を見極めるには、パソコンの起動トラブルの状況をしっかり把握する必要があります。
電源自体が入らない場合や、通電してもBIOSが起動しないなどさまざまな現象がありますが、多いのは次のようなパターンでしょう。
自作PCの起動トラブルの例
- 電源が入らない
- 電源を入れてもファンが回らない
- ファンは回るが起動しない
- 電源は入るが画面に何も映らない
それぞれのトラブルの原因と対処法を詳しく見ていきましょう。
電源が入らないときの原因と対処法
自作PCの電源が入っているかどうかは、CPUファンや電源ユニットのファンが動いているかどうかで判断できます。
ファンが回っていれば、電気がファンまで通じていることがわかります。ファンが回らないのであれば電源が入っておらず、もちろん起動はできません。電源が入らないときにできる対処法を考えてみましょう。
ケーブルとコンセントを確認する
自作PCの電源が入らないとき、基本的なことですが「電源ケーブルの接続にゆるみはないか」「コンセントにしっかりささっているか」などを確認しましょう。 意外なところにミスがあるかもしれません。
チェックしたい基本的ポイント
- 各ケーブルの接続にゆるみはないか
- 各ケーブルに損傷はないか
- 電源アダプターはコンセントにつながっているか
- 電源ユニットのスイッチはONになっているか
マザーボードのLEDランプを確認する
マザーボードを取り出して、LEDランプの点灯をチェックしましょう。 電源ユニットは電源をつなぐだけで電気が供給されるので、LEDランプがついていれば通電されているのを確認できます。
LEDランプが点灯していなければ電気が通じていないので、電源ユニットまたはマザーボードに原因がある可能性があります。
個別にチェックするテスターを用いて、電源ユニットが動作するか確認しましょう。電気ユニットに問題がない場合、また電気ユニットを新しいものと交換した場合でも起動しなければ、マザーボードの故障の可能性が濃くなります。
ファンは回っているが起動しない・何も映らないときの原因と対処法
ファンは回っており、通電していることが確認できる状態で起動できないときの対処法を見てみましょう。
前述したように必要最低限のマザーボード・電源ユニット・CPU・CPUクーラー・メモリだけで起動を試してください。 1つずつパーツの状態を確認することによって、トラブル要因がどこにあるか範囲を絞れるかもしれません。
他のディスプレイに映してみる
自作PC自体に問題がなくてもディスプレイが故障していたり、ディスプレイとの接続不良が起きていたりすることもあるでしょう。
「ディスプレイの電源が入っているか」「電源ケーブルがコンセントにつながっているか」「ケーブルに損傷はないか」など単純なミスの場合も含め、しっかり確認が必要です。
「他のケーブルとつないでみる」「他のディスプレイモニターを用意して映してみる」などの対策を試してみてください。
マザーボードのLEDランプが点滅していないか確認する
マザーボードのLEDランプが、点灯ではなく点滅しているときは要注意です。 マザーボードのスペーサの位置が間違っていたり、何かがマザーボートとマザーボードベースの間に挟まっていたりして、マザーボードがショートしている可能性があります。
ネジがまっすぐに取り付けられていないことが原因で、マザーボードがショートしていることもあるでしょう。
自作PCならではの細かいミスがあるかもしれないので、マザーボードを取り付け直してみて問題がないかどうか確認しましょう。
マザーボートやファンやケースのホコリを除去する
マザーボードを取り出している状態でもう1つ確認したいのが、ホコリや汚れがないかどうかです。 ホコリや静電気がたまると熱を逃がしにくくなり、パソコンが熱暴走してしまいます。
電源ユニットのファンにホコリがたまっていないか、冷却の働きができるような状態になっているかを確かめてください。
たまった静電気を放電するために、電源を一度落としてすべてのケーブルを外し数分間放置しましょう。 放電してからまた電源を入れ、起動するか試してください。
パソコンの熱暴走については、下記の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
CPUやメモリの状態を確認する
マザーボードのLEDランプが点灯していて電気が通じているのに起動できない場合は、CPUやメモリに不具合が生じている可能性があります。
CPUをもう一度つけ直して正しく取り付けられているか、CPUソケットのピンが曲がっていいないかなどをチェックしましょう。
CPUを交換してみたり、メモリやメモリスロットを付けかえてみたりすると正常に動く場合があります。
POSTコードを確認する
マザーボードにPOSTコードが表示される場合は、トラブルがどこに起きているか判別できるかもしれません。
すべてのマザーボードにPOSTコードが表示されるわけではありませんが、もし2桁の英数字を表示するLEDライトが搭載されているようならぜひ活用しましょう。
POSTコードは、メーカーによって意味が異なるので注意が必要です。 マザーボードのマニュアルに載せられているPOSTコード表を調べてエラーコードを参照すると、トラブル要因が把握できるでしょう。
LEDライトが搭載されているマザーボードに何も表示されていないときは、CPUに原因がある可能性が高いので、CPUの取り付け確認や交換を行ってみてください。
BIOSが起動しないときの原因と対処法
パソコンの電源が入るとBIOSが起動し始め、OSが開き、ログイン画面になってパソコンが立ち上がるという流れが一般的です。
BIOSは「Basic Input Output System」を略したもので、出入力の管理やハードディスクの読み取りなど行います。
パソコンの動きの基礎部分にかかわる重要な役割を果たしているため、このBIOSが起動しないと先に進めません。
ファンは回っていて電源は入っているのに画面に何も映らない場合、BIOSが起動していない可能性があります。自作PCのBIOSが起動しない場合は、どう対処したらいいでしょうか?
下記の記事では、BIOSが起動しない原因&対処法について詳しくまとめているので参考にしてください。
出典:パソコンドック24
グラフィックボードやメモリの接触を確認
グラフィックボードやメモリなどの接触不良が原因で、BIOSが立ち上がらない可能性があります。 グラフィックボードなどは装着していなくても起動できるので、取り外した状態で起動させるか、しっかり接触を確認して起動しましょう。
メモリの接触不良の場合はハードディスクのアクセスランプも無反応になることがあるので、ランプが点灯・点滅しているか確認してみましょう。 メモリの周りにホコリがたまっていると、接触不良や不具合が起こりやすくなります。
メモリを一度取り外し、エアーダスターなどでしっかりと掃除して、再度しっかり取り付けてください。
CMOSの電池を交換する
BIOSの起動に使われるCMOSの情報が呼び出せないことが原因かもしれません。 CMOSのバックアップ用電池の寿命は長くて10年なので、電池が消耗し劣化しているとCMOSの情報が読み取れずBIOSの起動が妨げられます。
CMOSの電池を交換すると改善される可能性があるので、試してみてください。
一般的にCMOSのバックアップ用電池は、マザーボードについています。 マザーボードの電池ホルダに収まっているボタン電池を、マイナスドライバーなどで外し交換します。
電池交換の際には、マザーボードを皮脂やホコリで汚さないよう細心の注意を払いましょう。電池のプラスマイナスも間違えないよう気をつけてくださいね。
BIOSがCPUに対応しているか確認
マザーボードのBIOSとCPUが対応していないと正常に作動しないでしょう。 通常のマザーボードのBIOSはアップデートされており起動トラブルが発生することはまれですが、古いものや在庫余りのものを購入するとアップデートされていないことがあるかもしれません。
BIOSがアップデートされているか、CPUに対応しているかどうか確かめてから購入しましょう。
出典:にゃんさー
BIOSが故障しているかどうかを修理業者にみてもらう
どの方法を試しても自作PCのBIOSが起動しないなら、BIOS自体が破損している、またはマザーボードが故障している可能性があります。
BIOSの状態を確かめるには専門家に尋ねるのがおすすめです。 修理業者のサポートをあたってみましょう。
以上の方法でもパソコンが起動しない場合は、他の対処法も試してみましょう。
自作パソコンのトラブルをプロに相談

自作PCが故障したときは、「PCホスピタル」に一度相談してみましょう。
PCホスピタルは、年中無休&全国対応している信頼と実績のあるパソコン修理専門業者です。 最短即日で修理可能なので、すぐに自作PCを使いたいという方でも安心。
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自作PCの修理費用
自作PCは、パソコンごとに内容が異なるため、見積が必要です。無料での見積可能なので、費用がどのくらいになるのか一度相談してみましょう。
修理依頼の流れ
- まずは専用フリーダイヤル、またはWEBにて相談
※電話受付時間 9:00~21:00(年中無休) - パソコンで困っている内容を伝える
- 料金体系についての案内を受ける
- 希望の日時を伝えて訪問日時を決める
- 予約当日に現地で診断・見積り
- 見積り了承後に修理
こちらの記事では、PCホスピタルの口コミ・評判や料金体系について解説していますよ。
まとめ
自作PCは組み立てる楽しさもある反面、さまざまな要素が起動しない原因になることもあります。 ネジが少し傾いていたり、ゴミが挟まっていたりするだけでうまく起動できない場合もあるので、組み立てるときは細心の注意が必要です。
基本的なパーツだけで立ち上げても起動しない自作PCの場合、重要パーツの故障が考えられます。 マザーボードなどの修理や交換は自力で行うよりも修理業者に頼るほうが無難です。 自作PCが起動しない原因を特定できないときや、重要パーツに異常が考えられるときは、ぜひ「PCホスピタル」へ相談してみましょう

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