大切なレザー製品にカビが生えてしまったときの対処法

大切なレザー製品にカビが生えてしまったときの対処法

もしも愛用のレザー製品にカビが生えているのを発見してしまったとしても、諦める前に自分でできることとがあります。
こちらの記事では「自分で対処する方法」と「プロに任せることにした場合に知っておきたいこと」について紹介します。

レザー製品にカビが生えるのはなぜ?

「しばらく使っていなかった革ジャンやレザー製のバッグを使おうとしたらカビが生えてしまっていた」という経験はありませんか。
レザー製品にカビが生える理由は、主に次の三つに分類されます。

栄養分

レザー製品は、ナイロンや綿などほかの材質と比べて栄養分が豊富です。
ホコリや汚れに注意しても元来「タンニン」や「油脂」が含まれています。

それに加えて手や体の汗や皮脂がついたり、メンテナンスの際にレザー用クリームの拭き残しなどがあったりすれば、カビが繁殖するための栄養分の宝庫となってしまいます。

温度

レザー製品にカビが発生する条件のふたつ目が温度です。
温度が20℃~30℃になるとカビの活動が活発になります。
人間の生活環境とほぼ一緒であるため室温でレザー製品を保管する場合は、冬場や盛夏の昼間をのぞきほぼカビ菌にとって繁殖しやすい環境になってしまいます。

湿度

レザー製品にカビが生えてしまう条件の最後は湿度です。
湿度が70%~80%以上になるとカビの繁殖力が急激に強まります。
梅雨時にはとくに注意が必要です。

湿った靴を下駄箱に放置したり、鞄やジャンパーやベルトなどの衣類をクローゼットにしまいっぱなしにしたりするのは危険です。
時折は外に出して乾拭きをした後風をあてて乾燥させましょう。

レザー製品のカビ予防とメンテナンス

大切なレザー製品は高価なことも多く、大切に使っているうちに愛着がわいてくるのではないでしょうか。
ここではレザー製品にカビを発生させずに長持ちさせる方法について紹介します。

保管方法

レザー製品を使い終わったら軟らかい布で表面の汚れを優しく拭き取りましょう。
とくに「バッグの持ち手」や「ヌメレザー」「金属部分」は劣化やカビの発生しやすい場所です。
皮脂や汗の拭き残しに注意しましょう。
湿気の多い季節には、クローゼットなどにしまう前に通気性のよい場所で1日風通しをしましょう。

それでも心配な場合には「消毒用アルコール」を薄く吹きかけるとカビの予防に効果的です。
その後陰干ししてしっかりと乾かしてから保管しましょう。

バッグなどの小物の場合は、型崩れの防止もかねて湿気がたまらないように紙を詰めておくのも効果的です。
その際新聞紙などがバッグにインク移りする可能性がありますので、必ず白紙のものを使いましょう。
通気性を良くするためにファスナーは少し開けておくのがベターです。

クローゼットや靴箱には「除湿剤」をおきましょう。
湿気は空気が淀んでいる場所に溜まりがちです。
クローゼットなら床や四隅、靴箱でしたら最下段に設置しましょう。

少なくとも季節の変わり目には一度様子を確認して、軽く拭いたり風に当てたりすれば急にカビが発生して慌てる事態がさけられます。
万一カビが発生しても初期の段階であれば対処が容易です。

メンテナンス

自分でメンテナンスを行うことで愛用のレザー製品を大切にしたいと思う気持ちがさらに深まります。
必要な道具もそう多くはないので長く使いたいと思う方は挑戦してみましょう。

レザー用クリーム

「レザー用クリーム」を塗ることでツヤを帯び生き生きとした表情になると共に、撥水効果もあるためバリヤができます。
クリームは少しずつ布につけて薄く均一になるよう伸ばしていきましょう。
次に別の布で乾拭きをして余分なクリームをとります。
カビの栄養とならないよう拭き残しに注意しましょう。

ブラッシング

ブラシの細い毛先で、埃や縫い目に入り込んだクリームなど繊細な汚れを取り除くことができます。
縫い目や皮目に沿ってそっとブラッシングしましょう。

防水加工

レザー製品は水に弱くすぐにシミになってしまいます。
防水スプレーをかけてシミを防ぎましょう。
その際30 cmくらい離してスプレーしましょう。
均一に防水することが可能です。

その後よく乾かして溶液をレザーになじませます。
防水加工することによりカビの発生を防ぎ長持ちさせられます。

レザー以外のバッグにカビ…そんな時は素材別にカビの落とし方を紹介しているこちらの記事をご覧ください。

レザー製品にカビが生えてしまった場合の手入れ法

カビの程度が軽ければ自分で対処ができます。
まずは試してみましょう。
溶剤やクリームなどを使用する際には、まず目立たない箇所で試してから全体に使用することをお勧めします。

乾いた布で拭き取る

程度の軽いものであればまず付着したカビを乾いた布で丁寧に拭き取りましょう。
湿った布で拭くとさらにカビの発生を助長したり、レザー自体を傷めたりする原因となります。
必ず乾いた軟らかい布を使用して手入れをしましょう。

レザー用クリーナーを使う

乾いた布で拭き取った後は「レザー用のクリーナー」で磨きましょう。
クリーナーは直接皮に吹きかけずに布にとってから磨くとよいでしょう。
直接塗ったり量を塗りすぎたりすると、色落ちや変色の原因となることがあります。

製品の種類によっては“爬虫類のレザー”などに使用できないものもあります。
注意書きをよく読んで適したものを選択しましょう。

カビやインクなどの汚れを除去するクリーナーは強力なため、本来レザー製品に含まれるべき油分や養分も取り去ってしまいます。
そのままにしておくと、表面がパサパサもしくはバリバリ状態となってしまいます。

せっかくカビを除去しても劣化してしまっては本末転倒です。
レザー用クリーナーを使用した後には、レザー製品専用の保湿クリームできちんと保湿しましょう。
ただし塗りすぎはカビの養分となってしまいます。
適量を塗り余分なクリームを残さないよう注意を払いましょう。

消毒用エタノール

「消毒用エタノール」を布に染み込ませ、軽く叩きながらカビを拭き取りましょう。
ポンポンとカビを布に移す気持ちでリズミカルに行うのがポイントです。

重曹水

「重曹」をお掃除用アイテムとして家に常備している方も多いのではないでしょうか。
重曹小さじ1を100mlの水に溶かして溶液を作り、布に染み込ませてカビを拭き取りましょう。

ただしこの場合レザーが白く退色してしまうおそれがあります。
「クエン酸」と「オリーブオイル」を混ぜたものを布に少量塗り込み、最後に油分を乾いた布で拭き取って仕上げをしましょう。

天日干し

晴れた日に太陽の光に当てましょう。
紫外線には殺菌効果があります。
ただし長時間やりすぎてしまうとレザーが劣化してしまうため、注意が必要です。
短時間に留めましょう

水分を利用してカビを除去した際には、湿気を取り除いて再びカビの発生するのを予防する意味でも有用です。

レザー製品のカビ臭の除き方

せっかく苦労して見た目のカビを除去しても、レザー製品からカビ臭さが抜けないと不快でがっかりしてしまいます。
身近な方法でカビ臭の撃退にチャレンジしましょう。

陰干し

ごく軽いカビ臭であれば、風通しのよい場所に数時間から半日陰干しすることで取れます。

重曹

重曹には消臭効果があります。
重曹を適量布巾やハンカチなどのうすい布で包み、カビ臭をまとってしまったレザー製品とともにゴミ袋などの大きいビニール袋へ。
そのまま1日から数日放置すれば大抵のカビ臭が消滅します。

緑茶

緑茶の成分である「カテキン」には天然の消臭・殺菌効果があります。
フライパンなどで緑茶を乾煎りし、色が茶色に変わったら一旦冷ましましょう。
「茶香炉」と同じ原理で心地よく香ります。

薄手の紙に包んでバッグ状のものなら内側にしまい、それ以外は重曹のときと同様にレザー製品と共にビニール袋に入れましょう。

消臭スプレー

カビ臭が重度な場合や上記の方法では心許ない場合には、レザー製品に使用できる「除菌消臭スプレー」に頼りましょう。
レザー製品に対応していないスプレーを使用するとレザーを傷めてしまう可能性がありますので、十分な注意を払いましょう。

自分だけで対応できないときは専門業者に頼ろう

カビの程度が酷く自分で対処できない場合は、レザー製品専門の業者にクリーニングを依頼しましょう。
業者は「オゾン消臭」や「一度製品を分解してのクリーニング」など、プロならではの方法でクリーニングすることが可能です。
「すみずみまで細かなカビや汚れを落としカビの再発を防ぐ」というメリットがあります。

「水洗い」「ドライクリーニング」を状況によって使い分け、各商品に適した方法で洗いましょう。
またクリーニングでは落ちない汚れや紫外線によるヤケや色落ちは「顔料」を吹き付ける「リカラー」によってよみがえります。
「コーティング」や「撥水加工」で仕上げれば劣化を抑えることが可能です。

大切なレザー製品が重度のカビに侵されてしまった場合には、専門業者の力を借りましょう。
物にもよりますが、7,000円~15,000円くらいで見違えるほど綺麗になることが多いです。
依頼する際にはレザーの種類に注意を払って見積もりをしてもらい、追加料金の有無を確認しておくのがベターです。

カビの生えたレザー製品でも買い取ってもらえるかもしれません

ブランドものバッグなどのレザー製品は、買い取ってもらえる場合があります。
クローゼットに眠っているレザー製品にカビ菌を発見してしまった時には、捨てる前にぜひ一度業者に査定してもらいましょう。

業者の選び方

レザー製品をクリーニングに出す機会は頻繁にあるものではありません。
よって、信頼できる業者を自力で探すのは難しく感じられるのではないでしょうか。

「修理店紹介」「比較サイト」を使えば、複数の業者の中から自分のニーズにあった業者・評判のよい業者を選びやすくなります。
便利なシステムを利用して納得のいく業者を選びましょう。

まとめ

レザー製品の日頃のお手入れからカビ予防・カビが生えてしまった際の対処法、カビ臭の取り方についてお伝えしました。
自分で対処するのが難しい場合でも諦めるのはまだ早いです。

比較・修理サイトでしっかりと検討して、症状に適した専門業者を探しプロの技術に頼りましょう。
想像以上によみがえるかもしれません。

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