ギターを修理する方法をお悩み別&パーツ別に解説

ギターを修理する方法をお悩み別&パーツ別に解説

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「ギター」を快適に演奏するためには定期的なメンテナンスが欠かせません。
今弾きにくいと感じているギターも、パーツの調整や交換をすることで驚くほど滑らかに演奏できるようになる可能性があります。

ギターは定期的なメンテナンスが必要

ギターを構成するパーツのほとんどは木で作られています。
そのため、気温や湿度の影響により常に状態が変化。

また、普通に弾いているつもりでもギターにはそれなりの負荷がかかっています。
細かい部分までよく見てみるとサビやすり減りが目につくのではないでしょうか。

こうした事情から、ギターは定期的にメンテナンスを行わないと本来の音が出せなくなってしまいます。
弾きにくさを感じたり思ったような音が出なかったりする場合には、必要に応じて調整やパーツの交換をしましょう。

よくあるお悩みの原因とメンテナンス方法

ここからは「ギターでよくあるお悩みの主な原因」「ケースごとのメンテナンス方法」を紹介します。
不調の原因を特定し正しい対処法を取ることで、それまでとは見違えるほど滑らかに弾けるようになるかもしれません。

ギターが弾きにくい場合

ギターが弾きにくい場合、ギターの「弦高」が高すぎる可能性が。
一般的には、弦高が3mmを超えると弾きにくく感じるといわれています。
弦高を調整するにはコンマ数ミリ単位まで測れる定規を用意し、弦高を測りながら「サドル」を削る必要があります。

「ネック」の反り方の変化もギターが弾きにくくなる原因のひとつです。
ほとんどのギターにはネックの反りを調整する「ロット」が設けられており、このロットを調整することで反りを改善。

またギターを長く使用していると「弦」と「フレット」がすれて、フレットがすり減ってしまいます。
するとフレットの高さが低くなるため、指板と指の摩擦が大きくなりかなり弾きにくくなってしまいます。

フレットがサビついている状態も、木でできている「指板」にとっては悪影響です。
この場合「フレットの交換」や「すり合わせ」を行ってください。

チューニングが合わない場合

「演奏中にチューニングがずれる」など、チューニングに関する不具合は「パーツ調整で対処できるケース」と「パーツ交換が必要なケース」の2パターンがあります。

パーツ調整で対処できるケース

弦が重なって巻かれていたり巻きすぎていたりすることで、チューニングの不具合が生じているケースが挙げられます。
この場合は弦を巻き直して対処可能です。
「テンションピン」の溝をヤスリで磨き、潤滑剤を塗る方法もおすすめです。

パーツ交換が必要なケース

弦の劣化が挙げられます。
質の悪い弦や伸びきった弦、サビついた弦などを使っているとチューニングが合わなくなるため、早急な弦の交換が求められます。

チューニングを行う際に「キリッ」という音が鳴る場合「ナット」に問題があるかもしれません。
ナットの消耗やナットの溝の摩耗はチューニングが狂う原因になるため、ナットの交換や溝切りを行いましょう。

長いこと弾いていなかった場合

購入したまま手つかずのギターや押し入れから久しぶりに引っ張り出したギターなど、長いこと弾いていない場合には調整が必要です。

楽器店に持っていけば「各パーツの緩み」「ネックの反り」「フレットの浮き・サビ」などを補修。
また必要に応じて「新しい弦との張り替え」「オクターブ調整」「磨き上げ」などもしてもらえます。

【パーツ別】修理内容と料金の目安

ここからは「ギターのパーツ別の詳しい修理内容」「修理店に依頼した場合の料金の目安」を紹介します。

ネックの折れ

ギターをぶつけたり倒したりした結果「ネック」が折れてしまうことがあります。
折れた部分に接着剤を塗ってくっつけようとすると人もいますが、そうすると余計に修理費用がかさんでしまう可能性が。
必ず楽器修理のプロに依頼してください。

接着するだけでも弾けるようにはなりますが、折れた部分の強度が下がっているため少し力がかかっただけで再び折れてしまうかもしれません。

強度を確保するためには、接着に加えて「補強材」を入れることをおすすめします。
費用相場は接着のみで約10,000円~、接着に加えて補強や塗装も行う場合は60,000円程度です。

ネックの反り

ネックの反り方には「順反り」と「逆反り」の2パターンがあります。

順反りとは、ネックの中心がくぼむように湾曲している状態です。
順反りしているギターは、反りの進行にともない弦とフレットの距離が離れていきます。
そのため弦を押さえる際に指にかかる負荷が大きくなり、非常に弾きにくい状態に。

反対に「逆反り」の場合、弦とフレットの距離が近くなります。
そのため「開放弦」のときにも弦がフレットに触れ、音がビレてしまうのです。

「トラスロッド」と呼ばれるパーツが搭載されていれば、このロッドを六角レンチなどで締めたり緩めたりすることで反りの具合を調整できます。

自分で調整する場合はロッドを締めるとネックが順反り方向に、ロットを緩めると逆反り方向に動くので試してみましょう。
ロッドの回転は45度が目安です。
それ以上回すとネックが急激に曲がったり折れたりしてしまうので、注意が必要です。

ロッドの調整では直せない場合は、業者に依頼してネックを矯正してもらいましょう。
ただし、ネックの状態によっては修理できないこともあります。
費用は約13,000円程です。

フレット

フレットは消耗品です。
弦を押さえるたびに弦と触れる部分がすり減り、フレットの高さが低くなってしまいます。

通常フレットの高さを調整するためには「すり合わせ」という作業を行いますが、ネックの歪みが大きいとすり合わせができません。
その場合、フレットを交換することで対処するのが一般的です。

フレット交換では、まず指板を削って指板の歪みを修正してから1本ずつ新しいフレットを打ち込んでいきます。
費用は、30,000~55,000円程度が目安です。

またフレットの高さにばらつきが見られる場合、ネックの反りやフレットの摩耗が軽度であればすり合わせを行うことで、それぞれの高さを均一に揃えることが可能です。

フレットを削って頂点の高さを揃える際、できるだけ薄く削るためには高い技術を要します。
繊細な作業ゆえ無理して自分でやるよりもプロに任せたほうが無難です。
費用は、9,000~12,000円程度を目安としてください。

ナット

ナットは弦を支えるとともに、弦が正しく振動するうえで重要な役割を担うパーツです。
「開放弦でビレが出る」「演奏中のチューニングが安定しない」などの不具合は、ナットの摩耗が原因であるケースが多いです。

また「エントリークラス」の安価なギターであれば、ナットの溝が深く「ローポジション」が弾きにくいなどの問題が生じることもあります。

「ナットの摩耗のほかにも溝の幅が広がって弦との間に隙間ができている」「弦の太さとナットの幅が合っていない」などの場合には、新しいナットと交換するかナットの溝を調整する必要があります。

ナットの交換はエレキギターの場合は8,000円~、アコースティックギターでは10,000円程が目安です。
ナットの溝調整は、おおむね2,000円前後となります。

ペグ

「ペグ」は、チューニングをするうえで重要なパーツのひとつです。
ギアが緩んでいたり「ストリングポスト」がぐらついていたりすると、チューニングが不安定になることがあります。
このような場合にはペグを交換することで対処します。

ペグ交換にかかる費用は、これまでと同じタイプとの交換であれば2,000~4,000円程度、別タイプに変える場合は約4,000円が相場です。

ペグの種類によってはヘッドの加工が必要になることもあります。
ペグ穴を拡張する場合は約5,000円、穴埋めと開け直しを行う場合は約8,000円程度かかります。

ボディ

ボディの亀裂や破損は、放っておくと割れの隙間が広がってしまうため早めの修理が必要です。
一般的には割れている部分を接着剤などで接着し、必要に応じて裏面から補強材を入れる。
最後に塗装を行って補修します。

破損の状態によってはボディの素材を部分的に交換する必要があるうえ、あまりに損傷がひどい場合は修理を断られる可能性もあるため注意しましょう。
修理費用は、塗装込みで20,000~26,000円程度です。

ブリッジ

音色を変えたりアームを取りつけたりしたい場合は「ブリッジ」を交換するとよいでしょう。
費用は、既存のものと同じタイプであれば5,000~10,000円程度です。

別のタイプに交換する場合、穴埋めや穴開けなどの加工が必要です。
予算は10,000~60,000円程度を見積もっておきましょう。

そのほか、剥がれたブリッジの修理は20,000~35,000円程度。
割れの補修は、5,000~6,000円程度で行えます。

ピックガード

使用しているうちに「ピックガード」が熱で変形し、ボディから浮いてしまうことがあります。
浮いてしまったピックガードを修理するには、既存のピックガードを剥がして再度貼りなおすか新しいピックガードと交換する方法があります。

ピックガードの貼り直しにかかる費用は、3,000~5,000円程度。
ピックガードを新たに製作する場合は、5,000~9,000円程度かかります。

購入してからずっと同じ弦を使い続けていると、古くなってサビが生じたり張りが失われていたりすることがあります。
弦が古いとざらざらとして手触りがよくないだけでなく、ネックの反りにもつながります。
このような弦は楽器店で交換してもらいましょう。

交換にかかる費用は1,000~3,000円程度で、加えて別途弦代が必要です。
なおスタッフに聞けば弦を張り替える方法を教えてもらえるため、次回以降は自分で弦を交換してみるのもよいでしょう。

慣れないうちはプロに任せたほうが安心

弦の交換やロット調整などの簡単な作業ならまだしも、パーツ交換やナットの溝調整などには熟練の技術を要します。
いずれにせよ素人判断で作業してはかえって状態を悪化させかねません。
慣れないうちは無理せずプロに依頼したほうが賢明です。

依頼先の候補としては、ギターを購入した楽器店やショッピングモールなどに入居している楽器チェーン店があります。
最寄りに複数の楽器店がある場合、一般的にはギターを購入した店舗に持っていくほうが他店に依頼するよりも安価で修理してもらえます。

大抵の場合はギターを持ち込めば、店員が状態を確認しその場でおおまかな見積もりを出してくれるはずです。
重たいギターを持ち歩きたくないという方は、インターネットで複数の修理店の料金表を比較し事前に相場を調べておくとよいでしょう。

まとめ

ギターはほとんどのパーツが木で作られているため、温度や湿度の影響によって常に状態が変化しています。
弾いているうちにフラットがすり減ったり、弦がサビついたりといった不具合が生じることもあります。

「ギターが弾きにくい」「きれいな音が出ない」と感じたら、パーツの交換や調整などのメンテナンスが必要です。
ただしギターのメンテナンスや修理には専門的な技術を要することも多く、自力で行うにはリスクも難易度も高い作業です。

作業に慣れていない方や自力で修理する自信がない方は、無理せず楽器店などに修理を依頼しましょう。

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