電子ピアノの音が出ない原因と対処法!置き場所やお手入れ方法も紹介

電子ピアノの音が出ない原因と対処法!置き場所やお手入れ方法も紹介

電子ピアノは、高機能のため設定ミスが原因で音が出ないこともあるもの。
音が出ないときは故障を疑ってしまいますが、まずはこの記事で紹介する基本的なチェックポイントから確認してみましょう。

さらに意外と知らない電子ピアノのお手入れ方法も紹介していきます。

音が出ないときのチェックポイント

電子ピアノは「グランドピアノ」や「アップライトピアノ」と違い、電気信号を使って音を出す仕組みの楽器です。
本体のボタンやスイッチで音色を変えたりデモ演奏をお手本に練習したりでき、音も外見も生のピアノそっくりのものもあり、近年注目度が高くなっています。

以前からMIDIやUSB端子をもつものも多く、今やインターネットやBluetooth接続ができる電子ピアノも登場しています。
購入したばかりで使い慣れないうちは、誤操作や勘違いが原因で音が出なくなり慌ててしまうこともあるようです。
また設定ミスが原因で音が鳴らなくなる場合も…。

これらの音が出ない症状の多くは修理の必要のないものがほとんどです。
以下に、電子ピアノの音が出ないときに確認すべきチェックポイントを説明します。

マスターボリュームの確認

電子ピアノの電源を入れても音が出ないときに、真っ先にチェックしたいのがマスターボリュームの音量です。
電源スイッチの近くにあるボリュームのツマミやスライダーレバーが「最小」や「MIN」になっていないか確認してください。

いつも決まった音量でボリュームを変えることなく使っていた場合、誰かが使ったあとにボリュームを下げていても気づかないことがあるものです。
音量を適切な位置に調節しましょう。

ヘッドホンの確認

前回使用したときにヘッドホンを使いませんでしたか?
ヘッドホンがつながったままだと電子ピアノ本体のスピーカーからは音が出ません。
ヘッドホンをせずに音を出して使いたいときは、プラグを抜く必要があります。

ヘッドホンから音が聞こえないというときは、プラグがヘッドホンの接続端子にきちんと差し込まれているかを確認してください。
ヘッドホン側にボリュームツマミがあれば音量を上げて、電子ピアノの音量も少しずつ上げて適切な音量に調節しましょう。

「電子ピアノ本体からは音が出るのにヘッドホンを接続しても音が聞こえない」という場合は、プラグの接触不良が考えられます。
電子ピアノの電源を切りヘッドホンのプラグを抜き差ししたり、差したままクルクルと回転させてみたりしてから電源を入れてみましょう。
また、ほかの機器でそのヘッドホンが使えるか試してみてください。

ほかの機器でも聞こえないときや片方の耳からしか聞こえないときは、断線やプラグの故障が考えられます。
問題なくヘッドホンが使えた場合は、電子ピアノ本体の端子の接触不良が考えられるでしょう。
ヘッドホンのプラグに「接点復活剤」などを塗布して、端子に抜き差しすることにより接触不良が改善します。

スピーカーの設定確認

電子ピアノを自分で組み立てた場合や移動させた場合は、本体スピーカーの「接続コード」が外れている可能性があります。
設置方法や組み立て手順の説明書に従い、接続に問題がないか確認しましょう。

外部のスピーカーと接続して音を出す場合は「出力(OUT)」と「入力(IN)」のコードの接続に間違いがないか、外部スピーカーの電源が入っているかについても確認してください。

ローカルコントロールの設定確認

パソコンと接続して「DTM」の際の「MIDIキーボード」として使い外部音源を鳴らしたい場合は、電子ピアノの内蔵音源をOFFにして切り離す必要があります。
設定でローカルコントロールをOFFにすることにより内部音源が鳴らなくなります。

その後普通に電子ピアノを演奏したい場合は、ローカルコントロールをONにしないと内部音源が鳴りません。

あちこちの設定をさわり過ぎて元に戻せないときは

「あらゆる機能を片っ端から試そうとして気づいたら音が出なくなってしまった」「どこをどうさわったか思い出せない」「為す術もない」というときは、購入時の状態に戻す「初期化」をしましょう。

電子ピアノに録音したデータや設定などは消えてしまいますが、音が出ないならやむを得ません。
初期化すればさまざまな設定がリセットされ、出荷時の状態に戻せます。

設定ミスが原因で音が出ない場合はこれで解決できます。
初期化の方法はメーカーやモデルごとに異なるので、必ず該当モデルの「取扱説明書」で確認してください。

音が出ない原因に心当たりがある場合は?

上記以外に「水没した」「飲み物をこぼした」「分解した」などが原因で音が出なくなることがあります。
これらは本体内部に深刻なダメージを受けている可能性があるため、修理の専門家以外が試行錯誤するべきではありません。

感電する恐れがあり危険です。
速やかに電源コードを抜いて専門の修理業者に相談してください。

修理が必要なのはどんな時なのか、こちらの記事では困ったときの対処法も掲載しています。

電子ピアノを置くのに適していないNG環境とは?

電子ピアノを置く環境によっては故障しやすくなる場合があります。
長く大切に使い続けるためには、電子ピアノの設置場所にも気を使いましょう。

以下に、設置場所としてふさわしくない環境について説明します。
当てはまるものがあれば、故障や誤動作から守るために適した環境に移動することをおすすめします。

直射日光の当たる場所

電子ピアノでも生ピアノ(アコースティックピアノ)でも、大切な楽器の設置や保管に直射日光が当たる場所は適していません。
高温になると外装の変質や変色、内部の故障などが起こる可能性があります。

高温や低温になる場所または温度や湿度の変化の大きい場所

暖房器具の熱風が直接当たるような場所、またはエアコンの風が強く当たる場所などは避けましょう。
高温になることで、パネルの変形や内部部品の故障の原因になります。

また、極端に低温の場所では動作が不安定になることがあります。
温度や湿度の変化が大きい場所も避けてください。
結露した電子ピアノを放置すると、外装の木材が水分を吸ってゆがんだりカビの原因になったりします。

ホコリの多い場所

ホコリの多い場所での設置もふさわしくありません。
鍵盤にホコリが付いたまま弾くと表面に傷が付く原因になります。

また、鍵盤のすき間にホコリが入り込み鍵盤の戻りが悪くなることがあります。
電子ピアノ本体内部にホコリが侵入して基盤に蓄積すれば、故障の原因にもなるのです。
修理業者が分解した際にペットの毛が多量混入していた事例もあるようです。

キッチンや水回りに近い場所

調理時の温度変化や高湿が影響するため、キッチンの近くは電子ピアノを設置する場所として適していません。
油汚れが付いてベタベタすると弾き心地も悪くなり、故障の原因にもなってしまいます。
湿度が高く水がかかる可能性のある水回りの近くに置くことも避けてください。

不安定な場所や振動の多い場所

床面が不安定だと演奏したときにグラつきがあり、本体が倒れる危険性があります。
電子ピアノが破損してしまうとともに演奏者や周囲にいる人がケガをする恐れもあります。
振動の多い場所での使用も故障の原因になることがあるため、しっかりと安定した場所へ設置するのがおすすめです。

家電に近い場所

電子ピアノは電化製品でもあります。
テレビ、ラジオ、電子レンジ、洗濯機、携帯電話、その他通信機器を含む電化製品の近くに置くと、互いに干渉して「電磁ノイズ」が発生することがあります。
両方に雑音が混じる原因になるため、なるべく離して設置しましょう。

電子ピアノのお手入れ方法は?

電子ピアノはグランドピアノやアップライトピアノと異なり、調律師による定期的な調律は必要ありません。
本物のピアノはプロの調律師による定期的なメンテナンスを受けられますが、電子ピアノは必要に応じて自分で適切なお手入れをする必要があります。

以下に、一般的な電子ピアノのお手入れの方法を紹介します。

鍵盤のお手入れは?アルコール消毒は可能?

新型コロナウイルスなどの感染対策として鍵盤を消毒したい方もいるかもしれません。
しかしアルコールや塩素系消毒剤は、鍵盤やパネル、ボタンなどの変質や変色を招き傷む原因になります。

よくある手指に使うアルコール消毒液も乾かないうちに鍵盤に触れてしまうと、鍵盤の表面がひび割れたり剥離したりする恐れがあります。
鍵盤を清潔にしたいときは「ノンアルコール除菌シート」で拭いたあと、きれいな柔らかい布で乾拭きしましょう。
一定の効果があるようです。

ちなみに、一部のヤマハの鍵盤クリーナーに配合されている「塩化ベンザルコニウム」は、新型コロナウイルスに有効であるとの検証結果が公表されています。

出典:新型コロナウイルスを用いた代替消毒候補物資の有効性評価にかかる検証試験の中間結果について|独立行政法人製品評価技術基盤機構

通常の鍵盤のお手入れなら、ホコリを毛ばたきやハンディモップなどで払い落としたあと、乾いた柔らかい布で拭くか、水を含ませて固く絞った柔らかい布で軽く拭けば十分です。
汚れが目立つときは「キークリーナー」も効果的です。
ただし、鍵盤に使用している素材や仕上げの加工によっては使えない場合もあるため、必ず取扱説明書でお手入れ方法を確認しましょう。

足ペダルのお手入れ方法

金色のペダルは、真鍮が使われているため自然に曇ってくすんできます。
また、汗などに反応して変色することも。

きれいな金色に磨き上げたいときは、ピアノコンパウンドを汚れても構わない布に少量だけ付けてやさしく磨くことできれいな輝きを取り戻せます。
鍵盤を拭く布とは別に用意してください。

タッチパネルや外装のお手入れ方法

「タッチパネル」や「外装」のお手入れも、基本的に鍵盤と同じようにホコリを取り去ってから乾拭きまたは固く絞った布で水拭きします。
洗剤や化学ぞうきんなどは使わないでください。
汚れが取れないときは、外装の色や素材に適合したクリーナーの使用をおすすめします。

電子ピアノの修理を依頼するときは?

「何を試しても音が出ない」「プツプツと途切れるような音しか出ない」などの場合は、電子ピアノを修理してもらいましょう。
多くの場合は、出張での分解修理や部品交換で直ります。

修理に要する時間は1時間から2時間程度。
費用はメーカーや症状・電子ピアノのグレードなどにもよりますが、出張費別で1万円から3万円前後です。
メーカー保証や販売店保証の期間内なら、自然故障の場合は無償で修理できる可能性があります。

メーカー修理以外にメーカー直営の楽器店や特約店や、その他の楽器店でも電子ピアノの修理の受付が可能です。
中には安価で修理してくれる業者もあるため、出張費や部品代を含めた修理代金の見積もり額を問い合わせてみるとよいでしょう。

まとめ

電子ピアノの音が出ないときは、ボリュームや設定が間違っていないか確かめてみましょう。
電子ピアノの内部に問題がありそうな場合は、電子ピアノの修理ができる楽器店やメーカーなどに修理を依頼することになります。

出張費・修理技術料・部品代などの費用がかかりますが、電子ピアノ本体を買い替えるよりもかなり安上がりです。
楽器店によって修理料金の総額が異なる場合もあるため、数社で見積もりを取り安くて対応がよい業者に頼むとよいでしょう。

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