
壊れたままのかばんがクローゼットに眠っていませんか?
多少の傷や汚損程度なら修理すればまだ使える可能性があります。
そこで今回は、かばんの修理方法を症状別に紹介します。
かばんの修理方法を症状別に解説
かばんをどれだけ大切に使っていても経年劣化や傷・汚れなどは避けて通れません。
もしもかばんが壊れた際は、症状に合わせて適切な処置を講じる必要があります。
かばんの修理方法は、破損箇所やトラブルの内容によってさまざまです。
かばんの詳しい修理方法を症状別に紹介します。
かばんの持ち手がぼろぼろ!自分で修理または修理専門店に依頼を
かばんのうち手で触れる機会が圧倒的に多いパーツといえば、やはり持ち手ではないでしょうか。
本体はまだきれいなのに、持ち手だけがボロボロになってしまうことも少なくありません。
持ち手に使われている素材によって劣化のスピードは変わってきます。
たとえば「ポリ塩化ビニール」や「ポリウレタン樹脂」を使用する合皮は、本革などに比べて耐久性が低く寿命も短いのが特徴。
「合皮」は湿気や紫外線にも弱いため、使用頻度がそこまで高くない場合でも保管場所の環境によっては早く劣化してしまうことがあります。
劣化した合皮素材はボロボロになったり、ベタついたりします。
一度ベタついてしまった合皮は元に戻せないため、買い替えを検討したほうがよいでしょう。
一方、本革でできたかばんの寿命は10年程度といわれています。
革は時間が経つにつれて味が出てくるため持ち手のみが痛んでいる場合は、部分的に補修したり持ち手だけを交換したりするのがおすすめです。
対処法
合皮製のかばんの寿命は、どんなに丁寧に使ったとしても2~3年が限度です。
劣化した合皮素材はボロボロになったりベタついたりします。
一度ベタベタになってしまった合皮は元に戻せないため、買い替えを検討したほうがよいでしょう。
一方、本革のかばんの寿命は10年程度といわれています。
革は時間が経つにつれて味が出てくるため、持ち手のみが痛んでいる場合は部分的に補修したり、持ち手だけを交換したりするのがおすすめです。
こちらの記事でかばんの持ち手を自分で修理、または修理専門店に依頼する方法について解説しているので読んでみてください。
革のかばんをボロボロにしないお手入れとトラブル時の対処方法
本革は、合皮やナイロンに比べると丈夫な素材です。
しかし手入れをせずに毎日使っているといつの間にか劣化が進んでしまいます。
「細かい傷が付いている」「革が擦り切れている」「皮脂汚れや黒ずみが目立つ」などの症状が出てきたら、きちんとメンテナンスしましょう。
革表面に傷が付いて白っぽくなっている場合、色補正用のクリームでカラーリングする方法が効果的です。
皮脂汚れや黒ずみであれば、革専用の消しゴム(ない場合は普通の消しゴムでも可)で擦ると汚れが落ちます。
ボールペンなどのインク汚れは、革専用のクリーナー(ない場合はクレンジングオイルでも可)で汚れを覆い、時間を置いてなじませてから布で拭き取りましょう。
汚れを落としたあとに革専用のオイルやクリームを塗って養分や油分を補ってあげると、艶が出るうえ乾燥から革を守ることができます。
対処法
革表面に傷が付いて白っぽくなっている場合「色補正用のクリーム」でカラーリングする方法が効果的です。
皮脂汚れや黒ずみであれば「革専用の消しゴム」(ない場合は普通の消しゴムでも可)で擦ると汚れが落ちます。
ボールペンなどのインク汚れは「革専用のクリーナー」(ない場合はクレンジングオイルでも可)で汚れを覆い、時間を置いてなじませてから布で拭き取りましょう。
汚れを落としたあとに革専用のオイルやクリームを塗って養分や油分を補ってあげると、艶が出るうえ乾燥から革を守ることができます。
革のかばんをお手入れしたいと考えている方は、革のかばんをボロボロにしないお手入れとトラブル時の対処方法について解説しているので読んでみてください。
かばんのファスナーが壊れた場合
かばんのファスナーが壊れる原因としては「生地がスライダーに挟まってしまった」「スライダーが壊れた」などさまざまあります。
それぞれの原因に合わせた対処法が必要です。
例えば生地がスライダーに挟まった場合は、ファスナーが壊れたわけではないので噛んでいる生地の部分が外れるようにファスナーを動かしてみることで、自分で直せる場合も。
スライダーが壊れた場合は、スライダーに一部である柱の空洞に他のタグなどを取り付ければ動かすことが可能です。
しかしそれでも動かない場合が多いので、スライダー本体を交換するのがよいでしょう。
ファスナー本体ではなくスライダーのみの交換になるため、価格も安く済みます。
こちらの記事ではかばんのファスナーが壊れたときの対処法について解説しているので読んでみてください。
かばんの糸がほつれた場合
経年劣化や摩擦で糸が傷んだなどの理由で、かばんの糸がほつれてしまうことは多々あるかと思います。
応急処置としては、ほつれた糸を根本から切りその糸の端に接着剤などをつけておくのがよいでしょう。
またミシン用の針と糸、糸通しがあれば自分でプチ修理をすることもできます。
日頃から「洗濯は手洗いで行う」「かばんの容量にあった中身を入れる」などほつれを起こさないようにかばんを扱うことも大切です。
こちらの記事ではかばんの糸がほつれたときの修理方法や、かばんの取り扱い方を解説しているのでご覧ください。
かばんが破れた場合
かばんが破れてしまった場合、かばんの素材によって対処法が変化します。
ナイロン製のかばんの場合、便利な貼るタイプの補修シートを使った応急処置がおすすめです。
ただ大きく破れてしまった場合は、修理業者に依頼してそれ以上ほつれないように修理してもらいましょう。
革製のかばんの場合も補修シートは使えますが、破れた部分にクラフト用の接着剤をつけ重石を置いておくという修理方法も有効です。
かばんの修理を考えている方に破れたかばんを修理する方法や、おすすめの修理店を紹介している記事もあるので参考にしてください。
かばんの金具にサビができてしまった場合
かばんの使用期間が長くなると、金具部分が黒っぽい緑色に変わっていることがあります。
これは金属が腐食したことによるサビです。
サビは放置しているとどんどん広がっていくため、気付いた時点で対処することが重要です。
サビはその色によって「青サビ」「赤サビ」「黒サビ」「白サビ」の4種類に分けられます。
バッグの金具に発生するのは一般的に青サビが多く、雨や汗に触れたことに起因します。
対処法
金具に生じた青サビは、初期段階であれば綿棒や爪楊枝などで簡単に除去できます。
サビがひどい場合は「重曹」や「お酢」を使うとある程度きれいになります。
青サビは酸に溶けやすい性質をもつため、材料さえ用意すれば誰でも簡単に自宅で対処できるでしょう。
重曹やお酢でもサビが落ちないようであれば、金属用のサビ取りクリーナーを試してみましょう。
それでも難しい場合はあまり強く擦っても金属に傷が付いてしまうだけなので、無理をせず修理店に依頼してください。
かばんの金具のサビでお困りの方は、かばんの金具にサビができてしまった時のお手入れ方法の記事もあるので読んでみてください。
かばんが型崩れする原因や予防のポイントを紹介!便利アイテムも!
かばんに物を詰め込みすぎたり日頃から重い荷物を持ち運んだりしていると、素材が伸びてかばんの型崩れを起こします。
また、誤った方法で保管していることも型崩れの原因に。
たとえば帰宅後もかばんに荷物を入れたままにしておくと、少しずつ原形が崩れ元の形に戻りにくくなってしまいます。
ほかのかばんと重ねて収納したりフックなどで吊るしたりしても、型崩れを起こすことがあるようです。
対処法
形が崩れてしまったかばんは新聞紙や雑誌をパンパンに詰めて形を整え、風通しのよい日陰に数日置いておくと元の形に戻りやすくなります。
革製やナイロン製のかばんなら、スチームアイロンをかけて生地をやわらかくしシワを伸ばしてあげるのも効果的です。
このときアイロンが直接かばんに触れると、生地が溶けて使い物にならなくなってしまうのでくれぐれもご注意ください。
こちらの記事ではかばんが型崩れする原因や予防のポイントを紹介していますのでご覧ください。
かばんに生えたカビの落とし方を素材別に詳しく解説!
普通に使っているつもりでもかばんにカビが生えてしまうことはあります。
カビは多湿かつ風通しの悪い環境を好むため、湿度が高く空気の流れも悪いクローゼットや押入れの中はカビが繁殖するのに絶好の空間です。
そこに手垢や汗が付いたかばんをそのまましまっていると、カビはそれらの汚れを栄養分としてどんどん増殖してしまいます。
また革のかばんをなめす際「タンニン」と呼ばれる植物性のオイルを使いますが、このタンニンもカビの大好物です。
そのため革のかばんは定期的に手入れしないと、簡単にカビついてしまうのです。
対処法
革のかばんにカビが生えてしまった場合、カビがそこまで広がっていなければ水拭き後に天日干しするだけでも除去できます。
より殺菌効果を高めたければ「消毒用エタノール」や「重曹」を使うのもおすすめです。
かばんのカビを何とかしたいとお考えの方は、かばんに生えたカビの落とし方を素材別に詳しく解説している記事もあるのでご覧ください。
革のかばんが雨で濡れた!カビを防ぐための対処方法
突然の雨でかばんを濡らしてしまったあと、何もせずに放置しておくとカビやシミまたは型崩れなどにつながります。
そうした事態を防ぐためにも、濡れたかばんは速やかにケアし生地へのダメージを最小限に留めることが重要です。
対処法
かばんが濡れたら、まずは表面の水分を乾いたタオルなどで拭き取りましょう。
ここでゴワゴワしたタオルを使ったり強く擦ったりすると、生地の表面に傷を付けてしまうため注意が必要です。
次に固く絞ったタオルで水拭きします。
表面の水分が均一になったら、再度乾いたタオルで余分な水分を吸い取ってください。
あとは風通しのよい日陰に置いて自然乾燥させ、しっかり乾いたのち革専用のオイルやクリームを塗って革を保湿しましょう。
ただし塗りすぎは色ムラやシミの原因です。
やわらかい布を使ってかばん全体にまんべんなく塗り広げてください。
かばんが濡れてしまったときは、革のかばんが雨で濡れたときのカビを防ぐための対処方法・防水ケアを解説している記事もあるので読んでみてください。
かばんにデニムが色落ちしてしまった!対処法と予防策
「デニムのパンツを履いていたら持っていたかばんに青く色移りしてしまった」という経験はありませんか?
デニムの染料として使われている「インディゴ」は、繊維に定着しにくい性質を持っており摩擦によって簡単に染料が落ちてしまいます。
さらにインディゴは水に濡れると余計に色が落ちやすくなることから、雨の日などはとくに色移りに気を付けなければなりません。
対処法
デニムからの色移りでかばんが汚れてしまうと、落とすのは結構大変です。
インディゴは水で洗った程度ではなかなか落ちません。
キャンバス地のように洗える素材であれば、漂白剤を入れたぬるま湯にかばんを浸し歯ブラシなどで汚れを軽く擦りましょう。
汚れが落ちたら乾燥させて完了です。
革製品の場合は「革専用のクリーナー」や「メラミンスポンジ」などを使ってみてください。
こちらの記事ではデニムが色落ちしてカバンに色が付いてしてしまったときの対処法と予防策を解説していますので参考にしてください。
かばんに日焼け止めがついた場合
夏場などはかばんに日焼け止めがついてしまうことも多いかと思います。
日焼け止めは成分が油性なので、基本的には一度ついてしまうとなかなか落ちにくいものです。
しかし、かばんの素材別に工夫すれば落とすことができるかもしれません。
布製かばんの場合は、台所用の中性洗剤とクレンジングオイルで落とせる場合があります。
革製の場合も中性洗剤、ナイロン製の場合は洗濯用洗剤を使用することで処置が可能です。
かばんや服を汚しにくい日焼け止めを選ぶことで、こういった被害を防ぐこともできます。
こちらの記事ではかばんに日焼け止めがついた時の落とし方や、汚れにくい日焼け止めを紹介していますのでご覧ください。
トートバッグ&かばんの黄ばみや汚れを落とす方法を徹底解説!
買い物用のエコバッグやお弁当入れなど、日常使いで重宝するトートバッグ。
使用頻度が多い分汚れが溜まりやすくなっています。
黄ばみや汚れが目立つトートバッグをきれいにするためには、素材ごとに正しい対処法で手入れすることが大切です。
対処法
水洗い可能な素材であれば「おしゃれ着用洗濯洗剤」や「洗濯用の固形石鹸」を使い、手洗いしましょう。
歯ブラシでやさしく擦ると汚れが落ちやすくなります。
洗濯機で洗う場合は「手洗い」や「弱」「ドライ」など、やさしく洗えるコースを選んでください。
シワを防ぐためにも「脱水」は行わず、汚れが落ちたらシワを伸ばして風通しのよい場所に陰干しして完了です。
中にはせっかく洗ったはずがかえって黄ばんでしまうケースも。
その原因は、すすぎ残した汗や皮脂が直射日光によって酸化したか、アルカリ性の洗剤を使ったためにアルカリ性物質と紫外線が反応したかの2つが考えられます。
こうした黄ばみを防ぐには「直射日光を避けて陰干しすること」と「中性洗剤を使うこと」がポイントです。
トートバックが汚れてお困りの方むけに、こちらの記事でトートバッグ&かばんの黄ばみや汚れを落とす方法を徹底解説していますのでご覧ください。
トートバッグにカビが生えた!対処法と注意点を解説
革のかばんに限らず「キャンバス地のトートバッグ」にもカビが生えることはあります。
原因としてはやはり手垢や皮脂・汗などカビの栄養分が付着したまま放置してしまったことや、湿気がこもりがちな空間で長期間保存していたことなどが考えられます。
対処法
革のトートバッグであれば「天日干し」や「重曹」「消毒用エタノール」「革専用のクリーナー」が有効です。
布製やナイロン製のトートバッグの場合、洗濯機で洗えるものが多いため革に比べると簡単に手入れできます。
カビがトートバッグの表面に付着している程度であれば、消毒用エタノールをカビの生えた部分に染み込ませ、カビを空気中に飛散させないよう注意しながら軽く叩いて拭き取ります。
カビが落ちたら洗濯ネットに入れ「中性洗剤」を加えて洗濯機で洗いましょう。
カビが繊維の奥まで到達している場合は「衣類用ハイター」を使うと臭いも気にならなくなります。
こちらの記事ではトートバッグにカビが生えたときの対処法と注意点を解説しているのでご覧ください。
エナメルバッグが変色、ベタつきを起こした場合
バッグの素材として人気のエナメルは、美しい見た目の反面べたつきやすかったり変色しやすいなどのデメリットもあります。
変色した場合、専用のクリーナーなどで擦っても直らなければ自力で色を戻すのは難しくなります。
新品同様に戻したいなら専門業者に依頼するのがよいでしょう。
べたつきが気になる場合は、エナメル専用のクリームで拭いた後に乾拭きするのがおすすめです。
エナメルバックのトラブルを解消したいとお考えの方にエナメルバッグの変色やべたつきなどのトラブルに最適なケア方法の記事もあるので、読んでみてください。
大切なレザー製品にカビが生えてしまったときの対処法
革ジャンや革靴、本革のかばんなど大事にしていたレザー製品にカビが生えてしまったとしても、捨ててしまう前に自分でできることがあります。
対処法
これまで紹介してきた方法と同様に、革専用のクリーナーや消毒用エタノール・重曹を使ってカビを落としたのち、革専用の保湿クリームやオイルを塗って養分と水分を補給させましょう。
カビは落ちたもののどうしてもカビの臭いが消えない場合は、消臭スプレーを使用しましょう。
さらに「乾煎りした緑茶の茶葉」を薄手の紙で包み、革製品と一緒にビニール袋に入れて数日間置いておくのも有効です。
愛用のレザー製品にカビを生やさないためには、以下も効果的です。
- 使用後に革表面の汚れを拭き取る
- ブラシで細かい汚れを取り除く
- 収納する前に陰干しする
- クローゼットや靴箱に除湿剤を設置する
- 靴やかばんの中に新聞紙を詰めてからしまう
こちらの記事では大切なレザー製品にカビが生えてしまったときの対処法について紹介しているので参考にしてください。
修理店に依頼したほうがいいケース
これらの方法をすべて試しても思うように汚れが落ちない場合や破損・劣化の状態がひどい場合には、それ以上自分で対処しようとしてもかえって生地を傷めてしまうリスクがあります。
そうしたケースでは無理せずプロに修理を依頼してください。
プロに依頼する一番のメリットは、やはり仕上がりの美しさです。
自分で修理しようとして失敗してしまっては元も子もありません。
とくに思い入れの強いかばんなどは、最初からプロに任せたほうが安心でしょう。
まとめ
かばんが壊れてしまっても適切に対処すればまだまだ使い続けることができます。
程度の軽いカビやサビであれば、自分で除去するのはそこまで難しくありません。
今回ご紹介した方法を参考に自宅でのお手入れに挑戦してみてください。
ただし「生地があまりにもボロボロに劣化してしまったもの」「型崩れして形が戻らないもの」「カビが繊維の奥まで入り込んでしまったもの」などは、自分で対処することは困難です。
これからも使い続けるつもりなら、修理のプロに依頼したほうが賢明でしょう。

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