かばんのファスナーは自分で修理可能?ケース別に対処法を紹介!

かばんのファスナーは自分で修理可能?ケース別に対処法を紹介!

お気に入りのかばんやバッグのファスナーが壊れても、修理すれば再び使えるようになります。
早まって買い換える必要はありません。
壊れた箇所によっては、直すのに手間も費用もあまりかからないこともあります。

かばんに使われるファスナーの構造と名称

私たちが一般的にファスナーと読んでいるものは、英語の「スライドファスナー」を略した言葉です。
ほかにも「ジッパー」や「チャック」と呼ばれますがどれも同じものを指しています。
ちなみにチャックはカタカナですが、巾着からきた言葉ですので海外では通じません。

ファスナーが壊れても、壊れた箇所によっては自分で直せる場合があります。
ケースによっては修理店に依頼したほうがいいこともあり、見極めが必要です。

漠然と「ファスナーが壊れた」というだけでは直せるかどうかわかりません。
ファスナー各パーツの働きと名称を知ることで、ファスナーのどこにどのような問題が起きているのかを理解できるようになります。

スライダー

ファスナーを開け閉めするときにスライドして可動する部分を「スライダー」といいます。
スライダーには「引手(ひきて)」「柱」「胴体」があります。

「引手」は、ファスナーを開閉するために指でもつ部分です。
引手をつないで、引く方向に向けて角度が変えられるように空洞のある部分を「柱」といいます。
「胴体」はスライダーの一番下の部分で、ファスナーの左右のギザギザをかみ合わせて閉じたりかみ合わせを解除して開いたりします。

かばんやバッグに使われる「引手」は、つかみやすいように長めの金属が使われていたり、レザーやチャームのストラップが付いていたりとさまざまなデザインがあります。

エレメント

「エレメント」は「務歯(むし)」とも呼ばれるもので、ファスナーのギザギザの歯が細かく並んだ金属やプラスチックの部分です。
スライダーを動かすことにより、エレメントがうまく開閉するしくみです。

エレメントの上には「上止(うわどめ)」、エレメントの下には「下止(したどめ)」が取り付けられ、スライダーが抜け落ちるのを防いでいます。

両方向からの開け閉めが可能なタイプのファスナーは、スライダーが2つ向かい合わせて付けられています。
その場合、エレメントの両端には下止が付けられます。
かばんやリュックなどによく使われるタイプのファスナーで、両方向から開閉できるため便利です。

エレメントの一つひとつの歯の大きさは細かく目立たないものから、大きめでしっかりしたものまでさまざまな形状があります。
素材は金属やプラスチックがあり色もさまざまです。
ちなみにエレメントもスライダーも、金属製のほうが力を多少加えても壊れにくいため修理しやすいでしょう。

テープ

テープとは、エレメントと一緒になっているファスナーの生地の部分です。
ファスナーは、テープとかばんの生地を縫い合わせることによって取り付けられています。
テープの素材は、ポリエステルなどの合繊がほとんどです。

ファスナーが壊れるさまざまなケースと原因

ファスナーはいくつかのパーツが組み合わさってできています。
ファスナーの壊れ方はどれも同じではなく、箇所によって症状が異なり原因もさまざまです。

よくあるトラブルはどのようなケースか、直し方や原因を説明します。
壊れる原因を知ればかばんやバッグ、衣類などのファスナーを開閉する際に気をつけるようになるため、ファスナー破損の予防にもなるでしょう。

生地がスライダーに挟まってしまった

ファスナーを開閉しようとしたときに、スライダーに生地が挟まってしまって動かなくなるケースがあります。
洋服や布団カバーなどのファスナーを開ける最中に、途中でスライダーが周囲の生地を巻き込んでしまった経験がありませんか。

これは「生地を噛む」と表現される症状。
長いファスナーの開閉時やファスナーの周囲の生地が薄いとき、ファスナーに被せる部分の生地が深い場合などにとくに起こりやすいです。
かばんやバッグなどでは、内袋の薄い生地を噛んでしまうこともあります。

生地を噛んでスライダーが動かなくなったときは、ファスナーが壊れたわけではありません。
まずは噛んでいる部分の生地が外れるように、真横にそっと引っ張りましょう。
噛み方が浅ければこれだけで外れることがあります。

外れないときは噛んだときと逆の方向にスライダーをゆっくり動かしながら、噛んだ生地をやさしく引っ張ります。
その際生地を斜めに引っ張るのではなく、エレメントと水平になるようにして横に引っ張ってください。
スライダーの胴体部分を見ながら噛んだ生地を少しずつ取り出していきます。

ファスナーをゆっくり開閉することである程度防げるでしょう。
もしくはファスナー回りの内袋の生地がたるんでいるときは、たるみ部分をファスナーの近くに寄らないように内側で調整しましょう。

スライダーの動きが悪くなった

生地を噛んでいなくてもスライダーの動きが悪くなったり、動かなくなったりすることがあります。
エレメントやエレメントの上止部分に、ロウや潤滑剤を塗るなどして滑りをよくしましょう。
ワセリンや無色のリップクリームなどで代用することも可能です。

テープや周囲の生地を汚さないよう気をつけてください。
使用後は洗濯するのがおすすめです。

スライダーの動かし始めに少しの抵抗があって動かしづらいこともあります。
ファスナーを閉める際に最後まできっちりと引手で引きすぎたために、上止が深く入り込んで若干の引っ掛かりを感じるケースです。
閉めるときに少し余裕を残して閉めれば気にならなくなります。

スライダーが壊れた

スライダーの引手が破損して撮れてしまった場合は、「柱」の空洞にチャームや他のタグなどを取り付ければ動かすことは可能です。
しかし動かしたい方向にうまく力が伝わらず、使い勝手はどうしても悪くなってしまいます。

引手だけの交換ができないため、スライダー本体の交換をおすすめします。
適合するサイズのスライダーがあればファスナー本体はそのままでスライダーだけの交換で済むため、修理費用も安く抑えられるでしょう。

エレメントの滑りをよくして、スライダーに負担をかけないことで破損が防げます。
固くなったファスナーを無理やり開閉することでも、スライダーやエレメントが壊れるので気をつけてください。

長く使用していないかばんやリュックなどは、保管状態によっては金属製のスライダーやエレメントがサビることもあります。
サビが発生しないよう汗や海水などが付いたまま保管せず、きれいにメンテナンスしてから保管しましょう。
防錆効果がある潤滑剤などを使ってお手入れするとより効果的です。

ファスナーが閉まらない

かばんやバッグのファスナーの引手を持って引いてもファスナーが閉まらない場合、スライダーの後ろを押しつけて引くと閉められることがあります。
そのような状態のときはスライダーの摩耗が考えられます。

エレメントを閉じて噛ませるためのスライダー後部が摩耗したため、閉まりが悪くなった症状です。
摩耗は元には戻りませんが、スライダー後部の上下をペンチで軽く押さえることでまた閉められるようになります。

きつく押さえすぎるとスライダーが動かなくなってしまいます。
様子を見ながら少しずつ軽く力を加えていきましょう。
あくまでも一時的な方法なので、早めに修理店に見てもらうことをおすすめします。
またこの方法は「金属製のスライダー」に向いています。
プラスチック製のものだと壊れてしまう可能性があるので気を付けてください。

エレメントが破損した

エレメントの歯は少し変形しただけでも噛み合わせがうまくいかなくなります。
スライダーが途中で止まったり引っかかったりするときは、エレメントの噛み合わせが悪いのかもしれません。
そのまま無理やり引っ張るとエレメントの破損や変形につながってしまいます。

「ペンチ」や「マイナスドライバー」などの工具で歯を整えるとスムーズに動くようになることもあるので、試してみましょう。
なお歯が欠けてしまった場合は、ファスナーごと取り替える必要があります。
肝心なときにファスナーが開かなくなって中の物が取り出せなくなる前に、修理店に相談してみましょう。

テープがほつれた、テープが破れた

テープがほつれたり、かばんから取れかかったりすることがあります。
洋裁や手芸の得意な方なら、布製のかばんや内布とテープを似た色の糸で縫い合わせられるでしょう。
しかし革や硬い帆布などの素材だと手縫いや家庭用ミシンでの修理は難しいので、修理店で直してもらったほうが無難です。

テープが破れてしまった場合はファスナーごとの交換が必要です。
ファスナーさえ交換すればまた元通りに使えるようになります。

自分で直せないときは

洋裁や手芸が得意な方なら布製の単純な形のバッグであれば、手芸用品店などで似たようなファスナーを購入して付け替えられるかもしれません。
ただし一度完成した製品の一部分を直すことは、最初から作る場合よりも技術が必要です。

とくに、高価なかばんやバッグなどは自分で何とかしようと思わないほうがよいでしょう。
状態を悪化させて手に負えなくなってから修理を依頼しても、かえって修理費用が高くつくケースがあるためです。

純正パーツでの修理が希望ならブランドのメーカー修理、それ以外のパーツで安く済ませたいなら街の修理店での修理がおすすめ。

街の修理店なら「左利きの方用に反対方向にファスナーを付ける」「ダブルファスナーにする」といったアレンジも可能です。
壊れたのをチャンスに自分好みに直せないか、一度相談してみてはいかがでしょうか。

まとめ

かばんのファスナーの不具合にもさまざまなケースがあり、コツをつかめば自分で修理できるものもあります。
適当に修理すると失敗しやすくダメージが大きくなるので、注意深く扱ってください。

再び同様の不具合が起きたり、きれいに直せなかったりすることもあります。
早めに街の修理店で見てもらったほうが、リーズナブルに修理でき長持ちさせられるでしょう。
お店によって費用が異なるため、仕上がりイメージを確認し見積もりを出してもらって比較検討してはいかがでしょうか。

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