
洋服を保管する際のちょっとした工夫で虫食いの被害は防げます。
本記事では「害虫の発生要因や被害にあいやすい洋服の特徴」「虫食い被害にあわないためにできる対策」などをまとめました。
INDEX
なぜ虫食いの被害にあうのか?洋服を食べる害虫について
まずは、虫食いの原因について考える必要があります。
洋服を食べるのはどのような害虫なのでしょうか。
「害虫はどこから発生しどのような環境を好むのか」「予防するためのポイントはなにか」をまとめました。
虫食いなのか、引っかけてできた穴かを見分けるには?
洋服に穴が開いているのを見つけたときに虫食いの被害なのか、それともどこかに引っかけただけなのかをすぐに見分けるのは難しいです。
このとき穴が1ヶ所だけなら気づかないうちに引っかけてしまった可能性もありますが、洋服に何か所も穴が開いているようなら虫食いの可能性が高いです。
また、洋服の素材もヒントになります。
害虫は化学繊維よりもカシミヤやシルク、ウール、麻などの天然素材を好みます。
そのような素材の洋服が「引っかけた覚えもないし、しっかり保管していたはずなのに穴が開いている…」という場合は、虫食いの可能性を疑ったほうがよいでしょう。
代表的な害虫は「カツオブシムシ」と「イガ」
洋服を食べる代表的な害虫に「カツオブシムシ」と「イガ」がいます。
これらの害虫の成虫は、家の中で自然発生するわけではありません。
実は屋外の色々な場所に飛んでおり、洗濯物を干したときや外出時に洋服に付着して家の中に持ち込まれるのです。
そして厄介なのがカツオブシムシとイガの成虫は、一日になんと数百個もの卵を産むといわれています。
この卵がクローゼットの中でふ化し、幼虫となった際にエサとして洋服のあちこちを食べるのです。
しかも家の中は害虫にとって非常に居心地がよく、場合によっては何世代も同じ場所に居続けることがあります。
そのため、放っておくとクローゼット中の多くの洋服が被害にあってしまう可能性があります。
前述したようにとくに天然素材の洋服を好むため、セーターやカーディガンなどの冬服をクローゼットにしまう際は注意が必要です。
また夏服でもウール素材の洋服もあるため、気を抜かないようにしましょう。
害虫が好むのは「高温度」「高湿度」「豊富な栄養」
これらの害虫の発生を防ぐためにはどうしたらよいのでしょうか。
重要なのは「害虫を家の中に持ち込まないこと」そして「害虫が増殖しやすい環境を避けること」です。
洋服を食べる害虫が好むのは「高温度」「高湿度」「豊富な栄養」といった三大条件がそろっている環境です。
クローゼットの中はこの条件がそろいやすいため、高い確率で虫食い被害が起こることを覚えておきましょう。
具体的には温度が20~25度、湿度が60%以上になると害虫の活動が活発になります。
この条件がマッチする梅雨時期は、最も注意が必要といえるでしょう。
さらに昨今の日本の住宅は気密性が高く、一年中暖かく住みやすくなっています。
これは害虫にも当てはまり、通年を通して虫食いの被害にあう可能性があるため常に対策が必要といえるでしょう。
害虫のエサとなるのは繊維やタンパク質、ホコリなどです。
掃除や換気をしない汚れたクローゼットには、害虫のエサとなるものが豊富にあるため十分注意しなければなりません。
また、害虫は食べこぼしの汚れや汗の臭いにも反応して集まります。
洋服をクローゼットにしまう際は、汚れや臭いもしっかりチェックして取り除いておくことが大切です。
洋服を収納する前にやるべき虫食い対策を紹介!
洋服を虫食い被害から守るためには収納する前にいくつかやるべきことがあります。
今すぐできる工夫で被害を防げるためぜひ実践してみてください。
帰宅したらすぐ害虫を落とす
まず、害虫を家の中に持ち込まないことが非常に重要です。
洋服につく害虫やその卵は簡単に落とせるため、帰宅後すぐに行動してください。
その方法は外出先から帰宅したらすぐにコートなどの上着はブラッシングし、洋服もできるだけ早く洗濯するだけです。
外に干していた洗濯物を取り込む際も、手で払い落としてから家の中に入れることをおすすめします。
家族にもできるだけ外で洋服を手で払ってから玄関に入るように伝えておくとよいでしょう。
習慣になってしまえば面倒に思うこともなくなるはずです。
汚れや湿気を取り除いてから収納する
洋服をクローゼットやタンスに収納する前に、汚れや湿気をしっかり取り除いておきましょう。
汚れや湿気が残ったまま収納すると虫食い被害にあう可能性が高くなります。
同時にカビや黄ばみも防げるため、洗濯表示を確認し可能なものはしっかり洗濯してから収納してください。
食べこぼしによるシミができている場合は、市販のシミ抜きなどを使ってきれいに落としましょう。
シミが残っていると害虫が集まりやすいです。
最後にアイロンをかけると熱で害虫がしっかり死滅するのでおすすめです。
またダウンやコートなどの上着はとくに湿気がたまりやすいため、脱いですぐにはクローゼットにしまわないようにしましょう。
クリーニングに出した服も注意が必要です。
クリーニングから戻ってきた際にかかっているビニールは、そのままにしておくと洋服に湿度がたまるため必ず外してから収納します。
衣替えで長期間収納する場合は風通しのよい日陰で1週間ほどつり干しをし、完全に湿気を取り除いてください。
その際は途中で裏返しにして裏側も乾かしましょう。
収納スペースの環境を整えておく
スペースの環境も整えておくことが大切です。
クローゼットやタンスの中は暗くて湿気やホコリがたまりやすいため、いくつか対策が必要になります。
ポイントは清潔で通気性のよい空間、つまり害虫が好まない環境を作り出すことです。
まずはこまめに掃除してホコリを取り除き、収納スペース内にカビが生えていないかなどもチェックしてください。
収納スペースに対して洋服が多すぎる場合はぎゅうぎゅうに詰め込むことになるため、通気性が悪くなってしまいます。
この機会に不要な洋服は処分し余裕のある収納スペースを作りましょう。
処分する際は持っていることを忘れていた洋服や一年以上袖を通していない洋服、似たようなものが複数枚ある洋服から手放すのがおすすめです。
虫食い予防のための洋服のしまい方と収納中の注意点
虫食い被害を予防するためには洋服のしまい方にも工夫が必要です。
そして収納時にも定期的にやるべきことがあります。
洋服は立てて収納する
タンスの引き出しや衣装ケースの中に洋服をたたんで入れる際は、できるだけ立てて収納するようにしましょう。
そうすることで虫食い被害が広がるのを防げる可能性があります。
害虫は暗い場所を好むため、光を避けて下のほうへ移動していく習性があります。
そのため、洋服を積み重ねて収納してしまうと複数枚の洋服が被害にあってしまうかもしれません。
そこで洋服を立てて収納することで、万が一害虫の被害にあってしまっても最小限の洋服ですみます。
また立てて収納すれば洋服の出し入れがしやすくなり、どこにどの洋服が入っているのか一目でわかるようになるため使いやすさが格段にアップします。
圧縮袋で害虫の侵入を防ぐ
洋服を圧縮袋に入れて収納するという手もあります。
しっかり空気を抜いて密閉すれば害虫が入り込むことはできません。
たとえ収納スペース内に害虫が発生していても、洋服が虫食いの被害にあう心配は少ないでしょう。
また圧縮袋に入れることで収納スペースにも余裕が生まれ、空気が流れやすくなります。
最近では「防虫加工が施されたもの」や「掃除機なしで圧縮できる衣類用圧縮袋」もあるため、自分が使いやすいものを選びましょう。
また、きちんと密閉されていないと時間の経過とともに空気が入って元に戻ってしまうため、こまめにチェックすることをおすすめします。
収納スペースは定期的に換気する
クローゼットや押し入れ、タンスなどの収納スペースは定期的に換気しましょう。
空気の流れがよくなり湿気が飛ぶため、害虫が増殖しにくくなります。
とくに天気のよい日には収納スペースの扉や引き出しを開けた状態にして、部屋の窓も開けて空気の流れをよくしましょう。
天気が悪くて湿度が高い日は、収納スペースの扉や引き出しを開け扇風機の風を当てるだけでも換気ができます。
防虫剤を賢く使用する
「防虫剤」を使用するのも虫食い対策の基本です。
市販されている防虫剤にはいくつかタイプがあるため、賢く使い分けしましょう。
たとえば、引き出しや衣装ケースの場合は「洋服の上に置いて使うタイプ」。
クローゼットや洋服ダンスの場合は「つり下げタイプ」がおすすめです。
「カバータイプ」や「シートタイプ」の防虫剤もあるため、収納する洋服に合わせて使いやすいものを選んでください。
注意点としては、収納スペースの広さに適した量の防虫剤を使うことです。
十分に防虫成分が行き渡らないと本来の効果を発揮できないので注意しましょう。
また、防虫成分は空気より重いので上から下へと効果が広がっていきます。
引き出しや衣装ケースに入れる場合、洋服の下ではなく上に置くようにしてください。
もし防虫剤を置いても虫食い予防の効果が感じられないときは、防虫剤の有効期限が切れていないか確認してみましょう。
さらに「除湿剤」と併用することで効果が高まる可能性があります。
収納スペース内の湿気が気になる場合は、防虫剤と除湿剤を両方置いてみるとよいでしょう。
まとめ
洋服の虫食い被害が起こる原因や対策を詳しくご紹介しました。
「害虫を家の中に持ち込まないこと」「収納スペースを害虫が好む環境にしないこと」など、私たちが今すぐできる対策には色々なものがあります。
大切な洋服が虫食いで着られなくなってしまわないように、被害を防ぐためのポイントを押さえておくとよいでしょう。

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