ブレーキから異音が鳴る原因とは?対処法や修理費用などを詳しく解説

ブレーキから異音が鳴る原因とは?対処法や修理費用などを詳しく解説

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ブレーキから普段と違う音が鳴ったら驚かれる方がほとんどでしょう。
とくに運転で重要な部分に異常がある場合、走行するには不安が残ります。
これを放置しているとトラブルに発展する恐れがあるため、早急な解決が必要です。

異音の原因になりやすいブレーキの部品

ブレーキから異音が鳴る場合、大抵は「ブレーキパッド」か「ディスクローター」の異常に起因しています。
2つの部品のうち「ローター」は、タイヤと連動する円盤状の回転体のことを指します。
もう一方のパッドは、車の制動力を担っている部品です。

ブレーキをかけたとき、タイヤと連動して回転するローターをパッドが左右から挟み込みます。
それにより、摩擦が発生し制動力が生まれるため、車が減速や停車できるのです。

どちらも車にとって非常に大事な部品ですが、異音の発生源にもなり得ます。
一口に異音といってもさまざまな種類があり、鳴り方によって原因と対処法が異なるため注意してください。

ブレーキを踏んだら出る異音の種類と原因

次に、車から変な音が鳴る理由について解説します。

パッドの摩耗

「キー」という音が鳴るときは、パッドがすり減っている場合が多いです。
パッドはブレーキをかけるたびに消耗します。
消耗しすぎると、ブレーキの効き目が悪くなり重大な事故に発展しかねないため、ある一定の厚みになるとわざと異音が鳴るよう設計されています。

パッドの厚みは標準で10mmほどのものが多いです。
交換の目安としては、厚みが2~3mm以下になったら検討すべきでしょう。
交換時期になったら「キー」という音も鳴るのでわかりやすいでしょう。

摩擦による振動

パッドを交換して間もないときや、パッドの厚みが十分に残っている状態でも、「キー」という音が鳴る場合もあります。
これはパッドとローターの接触面同士がなじまず、振動が起きているためです。

周波数によっては、振動が不快な異音として聞こえます。
また「キャリパー」など、ほかの部品が不快音を増大させることもあり、非常に耳障りでうるさく感じるでしょう。

とくにパッドのみを新しいものに換えた際に起きやすく、表面がなじむまで鳴り続けることがほとんどです。
防止のためにも、できるだけパッドとローターは一緒に換えるほうがよいでしょう。

ローターのサビ

ローターのサビは、とくに車に乗る頻度があまり高くない場合に起きやすいです。
サビの原因は主に雨によるものが多く、前日に雨が降ればその影響でローターに軽いサビができ異音が鳴る場合があります。
サビが原因で鳴る異音は「シャー」やローターのサビ「ザー」という音が特徴です。

軽いサビならあまり問題になりませんが、厚いサビの場合はブレーキの効き目が悪くなります。
サビが取れても表面はでこぼこした状態になり、異音が鳴り続けることが多いため、業者に見てもらったほうがよいでしょう。

ブレーキブースターからのエア漏れ

ブレーキ時に「シュー」という音が鳴る場合はブレーキブースターからの「エア漏れ」の疑いがあります。
ブレーキブースターとは、ペダルを踏んだ力をより強いものに変える装置で、制動力の強さに関係します。

エア漏れが起きている場合は、車が減速しにくくなるため事故の原因に。
早急に業者に依頼して点検や修理してもらいましょう。

ディスクローターの歪み

「ガタガタ」という異音が出る場合は、ローターが歪んでいたり偏って摩耗していたりする可能性が考えられます。

原因1:サビ

原因は主に3つあり、その1つがサビによるものです。
薄いサビであれば走行時に自然と削られていきます。
しかしそのサビの削り粉がパッドとローターの間に挟まってしまうと、偏摩耗が発生し歪みの原因となります。

原因2:発熱

2つ目の歪む原因は発熱です。
ブレーキによって発生した異常な熱でローターの形が変わることがあります。
サーキットレースのような無理な走行を行った場合に起きる可能性が高いです。
安全な走行を心掛けている限りは、さほど心配する必要はありません。

原因3:パッドの引きずり

3つ目の歪む原因はパッドの引きずりです。
ブレーキをかけていないときでもパッドとローターはわずかに接触しています。
その接触部分はほかの部分よりも消耗が早く進むため、結果的に偏って摩耗するのです。

また「ピストンシール」と呼ばれる部品が消耗したときも引きずりが起きます。
これにはブレーキ時に押し当てられたパッドを元の位置に戻す役割があり、消耗するとその戻す力が弱くなります。
結果、引きずり状態が続いて異音の原因になるのです。

ローターに歪みがあるとブレーキの効き具合に悪影響を及ぼすため、予防するためにも定期的にメンテナンスを行うことが大切です。

寒い日は異常がなくても音が出やすい

気温が低い日は、部品に問題がなくても音が鳴ることがあります。
というのも、寒い日と暑い日では金属のやわらかさが異なるからです。

寒い日のほうが金属は固くなるため、ローターとパッドが接触した際に音が吸収されず、そのまま異音として鳴ってしまいます。
ブレーキが暖まってくるにつれて症状は収まるため、あまり問題視する必要はありません。

ブレーキから異音が出る場合の対処法

ここでは、ブレーキの異音が発生した場合の対処法についてご紹介します。

部品を交換する

異音の原因はさまざまですが、部品に問題がある場合は基本的に交換するのが一番手っ取り早いです。
とくにパッドの摩耗により異音が鳴っている場合、ブレーキの効き方も悪くなってくるため早めに交換するようにしてください。

パッドやディスクローター表面を研磨する

部品の表面同士がなじまない場合や、部品表面の歪みによって音が鳴る場合は、研磨が有効です。
部品表面に出ているエッジがこすれることで音が鳴っているため、エッジを取るように研磨すると異音が軽減します。

ただエッジが出るほど表面が消耗している場合は、研磨するよりも交換したほうがよいでしょう。
エッジのあるパッドやローターを使っていると、ブレーキの効き目が悪くなるため事故のもとになります。

とはいえ、交換して間もない状態で研磨さえすれば問題なく使えるという場合には、交換する必要性はあまりないでしょう。
研磨作業はペーパーを使って自分で行うこともできますが、業者に依頼するほうが無難です。

グリスや薬剤を塗布

パッドとローターが摩擦したときの振動により、異音が鳴っている場合「ブレーキ鳴き防止剤」や「グリスの塗布」を行えば収まることがあります。

ただ薬剤やグリスを塗るだけでは修理したことにならず、あくまで応急処置に過ぎません。
パッドやローターに異常がある可能性も考えられるため、安全のためにも整備工場などに持って行き点検してもらいましょう。

サビは自然に取れる場合がある

サビが原因で異音が鳴る場合は、サビの厚みによって対処法が変わります。
薄いサビがついている程度であれば、走行中に自然と削れて取れてしまうので、とくに何かする必要はありません。

サビが厚い場合や薄くてもなるべくきれいにしてほしい場合などは、業者に表面の研磨を依頼するとよいでしょう。

ブレーキの部品交換にかかる費用

ここからは「ブレーキの部品交換をする時期の目安」と「費用相場」について解説します。

修理は基本的に整備士に依頼すべき

部品交換をする場合、自分で交換するか整備士に依頼するかのどちらかを選ぶことになります。
ですが、よほど車のメンテナンスに慣れている人でなければ、整備士に部品交換を頼むほうが確実で安心できます。

とくにブレーキは車の重要な機能ですので、素人が触っておかしなことになったら大変です。
もし何か不備があればすぐ事故に直結します。
特別な理由がない限りは整備士に任せるのがおすすめです。

ブレーキパッドの交換

ブレーキパッドの交換時期は厚さから判断できます。
新品は標準10mmほどのものが多いです。

5~3mmぐらいの厚さになってきたら交換を検討するとよいでしょう。
3mm以下になるとブレーキの効き目にも影響が出てくるため、一刻も早い交換が必要です。
交換にかかる工賃は車種によりますが軽自動車で約6,000円、普通車で約8,000円が目安です。

また部品本体の料金も別途かかります。
部品代は1組で工賃と同じくらいか少し高い程度です。
こちらも車種によって上下し、スポーツカーや高級車などの場合は部品代が1万円を超えることもあります。

まとめると、軽自動車や普通車の場合は12,000~15,000円ほどを交換代金として考えておくとよいでしょう。
高級車やスポーツカーなどの場合は、その倍の料金がかかる可能性があるため多めに見積もっておくのがおすすめです。

ディスクローターの交換

交換時期は部品の消耗具合によって異なります。
走行距離で考えるなら100,000kmに達したら交換の時期です。

もっと正確に消耗具合を判断するなら、ローターに刻印されている「摩耗限界値」を参考にするとよいでしょう。
摩耗限界値とは、ローターを使用できる最低限の厚みのことです。
ほとんどの場合は新品から2mmほどすり減ったら交換が必要となります。

整備士に交換を依頼した場合、工賃自体は大体4,000~5,000円くらいが目安です。
加えて部品本体の価格が10,000~20,000円ほどかかるため、総合すると15,000~25,000円ほどかかると考えておいたほうがよいでしょう。

修理費用によっては買い替えたほうがよい場合も

ブレーキから異音が鳴るということは、乗り続けている年数もそれなりに長い場合がほとんどでしょう。
そうなるとブレーキ以外の場所もガタが来ている可能性が高いです。

ブレーキ修理のだけのはずがそのほかの場所まで修理することになり、結果トータルの費用がとても高くなってしまうことも。
場合によっては、そのまま同じ車に乗り続けるよりも、新しい車に買い替えたほうがお得なケースもあります。

買い替えを検討する場合は、旧車のほうを廃車買取に出すとお金をかけずに車の処分が可能です。
廃車専門の買取業者は独自の販売ルートを持っているため、不具合のある車や壊れている車でも高値で買い取ってくれます。

ブレーキに不具合を抱えた車は通常高値では売れず、廃車にすれば逆にお金を取られてしまいます。
廃車買取をうまく利用することで問題のある車でも高く売れる可能性があり、新車の購入費に充てることができるのです。

まとめ

ブレーキの異音のほとんどは、ブレーキパッドかディスクローターから発せられるものです。
2つの部品の消耗が進むと普段と違った音が鳴りだします。
また消耗のほかにサビや歪み、気温が原因の場合もあります。

音が鳴ったら何かしらの異常があるサインなので、ブレーキ周りの点検が必要です。
放置しておくとブレーキの効き目が悪くなって事故につながる可能性があります。
パッドやローターの消耗が進んでいたらできるだけ早く交換しましょう。

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