「釘やガラスの破片が刺さった」「走行中に破裂音がした」など、路上で車のタイヤがパンクしてしまうことがあります。
この記事では、タイヤがパンクした時にやるべきことやパンクの修理費用などをまとめています。
INDEX
タイヤがパンクする原因
なぜ車のタイヤはパンクしてしまうのでしょうか。
タイヤがパンクする主な原因には以下の2種類があります。
スローパンク
ひとつは、タイヤからゆっくりと空気が抜けていく「スローパンク」というパンクです。
空気が一気に抜けるのではなく徐々に抜けていくため、タイヤの空気圧をモニタリングするシステムでも搭載していない限り、空気の漏れに気付きにくいという特徴があります。
スローパンクの原因として考えられるのは「ガラスの破片や釘が刺さった」「タイヤが劣化してひび割れた」「縁石などでタイヤの側面をこすった」「バルブが損傷していた」などです。
バースト
もうひとつは「バースト」です。タイヤが破裂して一気に空気が抜けてしまうパンクです。
考えられる原因には「タイヤの空気圧が減っていた」「タイヤが劣化してすり減っていた」「縁石などでタイヤの側面をこすった」などが挙げられます。
バーストは、高速道路で起きるパンクの約3割を占めており、ハンドルを取られたりブレーキが効かなくなったりすることから、大きな事故につながる可能性も高くなります。
タイヤがパンクした時にやるべきこと
走行中にタイヤがパンクすると、パニックになるかもしれません。
ですが、慌てて急ブレーキをかけると後続車とぶつかる恐れがあるため、落ち着いて対処してください。
まずはゆっくりとスピードを落とし、安全な場所に停車させましょう。
車を降りてタイヤの状態を確認したら、次に取るべき行動を考えてください。
路上でタイヤがパンクした時の対応としては「近くのガソリンスタンドまで運ぶ」「スペアタイヤと交換する」「修理キットで応急処置をする」「ロードサービスに連絡する」の4通りがあります。
ガソリンスタンドまで運ぶ
近くにガソリンスタンドがあれば、そこで修理してもらいましょう。
異物が刺さった程度のパンクであれば、ガソリンスタンドまで走行できるかもしれません。
ただし、タイヤがバーストしている状態での走行は危険です。
無理に車を走らせず、ほかの方法を考えましょう。
スペアタイヤと交換する
スペアタイヤを搭載していて、自分で作業できるのであれば、その場でタイヤを交換しましょう。
タイヤ交換には「ジャッキ」「ボックスレンチ」「輪止め」「発煙筒」「三角の停止表示板」などの道具が必要です。
具体的な交換の手順は、以下を参考にしてください。
- 交換するタイヤの対角線上にあるタイヤに輪止めをする
- タイヤのホイールキャップを外す
- ボックスレンチでホイールのナットを緩める
- ジャッキアップポイントにジャッキをかけ、タイヤが地面から浮くまで持ち上げる
- レンチでホイールナットを外し、タイヤを取り外す
- スペアタイヤを取り付け、対角線上のナットを2~3回に分けて仮締めする
- 車体を降ろしてジャッキを外しナットをしっかりと締める
修理キットで直す
修理キットは、カー用品店などで販売されているほか、車によってはトランクの下などに用意されています。
中身はタイヤに空気を送るためのコンプレッサーや補修材が入ったボトル、タイヤにさし込むための注入キャップ、ホースなどです。
タイヤを外して作業するタイプと外さなくても修理できるタイプとがあり、作業手順はものによって異なります。
ロードサービスに連絡する
スペアタイヤも修理キットもない状況ではもはや為す術がありませんので、ロードサービスに連絡しましょう。
ロードサービスには大きく分けて「任意加入の保険サービス」と「JAF(日本自動車連盟)」の2種類があります。
どちらも24時間365日対応しており、電話1本で駆けつけてくれるはずです。
保険に加入している場合は補償の範囲内であれば無償で対応してもらえますし、JAFの会員も無料でタイヤを交換してもらえます。
どちらにも加入していない場合は、JAFに連絡すれば非会員でも対応可能です。
タイヤがパンクした時にやってはいけないこと
ここからは、タイヤがパンクした時にやってはいけないNG行動を確認していきます。
パンクしたまま車を走らせる
タイヤがパンクしたままの状態で走行するのは危険です。
空気が抜けているので真っすぐ走れないほか、タイヤのホイールに負荷がかかるため修理が余計に困難になります。
そうなると修理費用もかさむため、近くのガソリンスタンドに移動する以外はパンクしたままでの走行は極力控えましょう。
タイヤに刺さっているものを引っこ抜く
異物が刺さっている場合は、焦って引き抜くとそこからさらに空気が漏れ出してしまいますし、空気が漏れている箇所もわからなくなってしまいます。
気になって抜きたくなる気持ちはわかりますが、そのままの状態で修理や交換を依頼してください。
パンクの修理・交換費用
業者に修理を依頼する場合は「修理にいくらかかるのか」「おおよその相場と時間」を把握しておきましょう。
応急処置として、外側から穴を塞ぐ程度であれば1,500~2,000円、一度タイヤを取り外してタイヤの内側からしっかり修理するとなると5,000円程度が相場です。
そのほかホイールのバランス調整は、タイヤ1本あたり1,000円~、ゴムバルブの交換は250円~、タイヤのローテーションは1台あたり2,000円~を目安としてください。
パンクの修理にかかる時間は、外側から穴を塞ぐ修理なら1本あたり20~30分です。
内側からの本格的な修理であれば、1時間以上かかると考えておきましょう。
タイヤを交換する場合、作業費が1本あたり2,000~8,000円、タイヤ代が1本あたり約2万円程度です。
かかる時間は30分~1時間程度が目安とされています。
修理できないタイヤもある
バーストしてしまったタイヤは、多くの場合修理できません。
タイヤ側面のゴムは厚さが薄く、仮にパンクを直せたとしても耐久性が低くなることから、修理ではなく交換を勧められるケースが一般的です。
タイヤ交換を依頼する際、ガソリンスタンドではあまりたくさんタイヤの在庫を用意していませんし、種類も限られています。
こうした事情から、タイヤ交換はタイヤの取り扱いが豊富な「カーディーラー」や「カー用品店」「タイヤ専門店」に依頼するのがおすすめです。
どこで修理する?
パンク修理の依頼先としては、ガソリンスタンドやカーディーラー、カー用品店があります。
どこに依頼してもそこまで費用に差はありませんが、ガソリンスタンドはあまり複雑なパンクの修理に対応できないケースも。
ガソリンスタンドに依頼するメリットは、店舗数が多いことから近場で探しやすい、気軽に入りやすいことなどが挙げられます。
あらかじめタイヤの交換を想定しているのであれば、カーディーラーやカー用品店、タイヤ専門店に頼みましょう。
カー用品店やタイヤ専門店はタイヤの種類が多く、費用も安く済む傾向にあります。
カーディーラーでのタイヤ交換費用は比較的高めですが、店舗で販売した車のことには詳しいため、車種に合ったタイヤを勧めてくれるはずです。
メーカー純正のタイヤを取り扱っていることも多く、技術的にも安心できるでしょう。
交換するならパンクしたタイヤだけでOK?
パンクしたタイヤを交換する際に気になるのが「1本だけ交換すればいいのか」「ほかのタイヤも交換した方がいいのか」ということです。
結論としては、残り3本のタイヤの状態や車の駆動システムによって異なります。
1本だけ交換した場合でも走行中のトラブルにつながるということはありません。
ただし、乗り心地のしなやかさには多少の影響があると考えておいてください。
タイヤの寿命は約4年、走行距離でいうと約30,000kmといわれています。
新品のタイヤは8mmほどの溝がありますが、これが1.6mm以下に擦り減っている場合は、パンクしていなくても交換しなければなりません。
溝が1.6mm以下になると、交換のタイミングを知らせる「スリップサイン」が見えてくるのでわかりやすいでしょう。
タイヤの溝が擦り減っていたり、経年劣化で表面のゴムが硬くなっていたりするなら、4本まとめて交換することをおすすめします。
その際にグリップのレベルにばらつきが出ないよう、すべて同じ銘柄のタイヤを選ぶようにしてください。
タイヤを長持ちさせるには
タイヤをできるだけ長持ちさせるためには、タイヤの位置を定期的に変える方法が効果的です。
とくに前後でタイヤの擦り減り具合に差がある場合、適切にタイヤの位置をローテーションすることで4本の擦り減り方を均等にでき、交換の時期も揃えることができます。
日本自動車タイヤ協会によると、タイヤをローテーションする期間は半年~1年に一度が目安です。
修理を依頼する時の注意点
業者に修理を依頼する時は、できれば事前に見積もりを取りましょう。
タイヤの修理や交換自体は数千~数万円とそこまで高くありませんが、万が一車体に損傷があった場合は修理費用が跳ね上がります。
あまりに高額だと廃車にすることも視野に入ってくるため、見積もりで費用の概算を把握し、仮に納得がいかない場合はほかの業者からも見積もりを取って比較することをおすすめします。
まとめ
車のタイヤがパンクしたらゆっくりとスピードを落とし、安全な場所に車を停車させてください。
スペアタイヤを車に積んであり自力で作業できそうであれば自分で交換してみましょう。
もしくはパンクの修理キットがあれば、万全とはいえませんが応急処置程度にはなります。
そのどちらも用意がない場合、ロードサービスに連絡するか近くのガソリンスタンドまで車を運んで修理してもらいましょう。
ただしパンクした状態で車を走らせるのは危険なため、極力車の走行は避けるようにしてください。
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