
車の燃費は、経年劣化などさまざまな理由により、悪くなることがあります。
そこで今回は、車の燃費が悪くなる主な原因と、その対処法などについて解説します。
最近車の燃費が悪いと感じる方は、ぜひ参考にしてください。
INDEX
そもそも車の燃費とは?
「燃費」とは、ガソリン1Lあたりに対し車がどれだけ走るのかを数値化したものです。
同じガソリン量の車があったとしても、その車の燃費によって走行可能な距離には差が出ます。
燃費は「●km/L」で表記し、基本的には数値が大きいほど燃費がよいです。
車の燃費がよいということは、ガソリン1Lで長い距離を走れるということなのでガソリン代を節約できるともいえます。
毎月の燃料費を抑えたいのであれば、燃費のよい車を選ぶのがおすすめです。
なお燃費がよいはずの車でも、運転方法や部品の劣化具合によっては燃費が悪くなることがあります。
車に乗っていて「なんとなく燃費が悪い気がする」「エコカーなのに燃費がよいと思えない」場合は、車の点検や運転方法の見直しなどを試みるとよいかもしれません。
車の燃費が悪い主な原因と対処法
ここでは、燃費の悪化に関係しやすい部品や原因、悪化した燃費を改善する方法についてご紹介します。
エンジンオイル
経年により「エンジンオイル」が劣化すると、汚れや漏れが発生します。
エンジンオイルの状態が悪いと、エンジンの動く力が弱まってしまうため燃費が悪くなるのです。
エンジンオイルが原因で燃費が悪い場合はオイル点検をすることで解決します。
定期的なオイル量の確認やオイル交換を行いしましょう。
ちなみにエンジンオイルの交換は、走行距離15,000kmまたは1年ごとに行うのが一般的です。
タイヤの空気圧
空気圧が低いと地面と接するタイヤの面積が広くなるため、結果的に摩擦抵抗が増えて燃費の悪化を招きます。
たとえばタイヤが一目見てつぶれているとわかる場合は、空気圧がかなり低い状態です。
対処法としては定期的にタイヤの空気圧を確認して基準値の状態を維持しましょう。
空気圧の基準値については、運転席のドアなどに貼られたラベルで確認できます。
空気圧が低いとバーストを起こす恐れもあるので、事故防止の観点からも点検は必須です。
低い空気圧はもちろんですが、高すぎるのもよくないです。
空気圧が高いと多少燃費がよくなるという説はありますが、タイヤの消耗が早くなり寿命が短くなってしまう可能性があります。
基準値に則した適切な空気量を入れましょう。
またタイヤの使用年数が長い場合は、空気圧が抜けやすくなる点にも要注意です。
とくに一般的な寿命とされる3~5年をすぎると、タイヤの空気圧を維持する力がなくなり、かなり早く空気が抜けるようになります。
寿命が来たら早めに交換を検討しましょう。
スパークプラグ
「スパークプラグ」はエンジンを回転させるために重要な部品です。
ガソリンと空気を混ぜて爆発を起こし、エンジンを回転させる役割があります。
スパークプラグの消耗が進むとガソリンの燃焼がうまくいかないため、エンジンの力が弱まって燃費が悪くなります。
定期的に点検を行い必要に応じて交換も検討しましょう。
交換は自分でもできますが、車のメンテナンス経験に乏しい方や機械に疎い方は、ディーラーや整備工場に持ち込み、専門の技術者に見てもらうほうがよいでしょう。
ちなみに一般的なプラグの交換時期は軽自動車では走行距離10,000km、普通車では20,000kmが目安とされています。
重い荷物を車に載せている
普段使わないものを車に積みっぱなしにしてはいないでしょうか?
車に積んでいる荷物が重ければ重いほど、車を動かすためにより多くのエネルギーが必要です。
そのため余計な荷物を積んでいると燃費が落ちやすいです。
重い荷物の例としてはアウトドア用品やキャンプ用品、スペアタイヤ、冬用タイヤなどが挙げられます。
とくにタイヤはかなり重いため、代わりに修理キットに変えるだけでも車の積載重量が軽減。
一般的には車から10kg分の荷物を降ろして50km走った場合、ガソリンを約15cc節約できるといわれています。
燃費への影響は微々たるものですが長期的に見れば大きい節約なので、定期的に積み込んでいる荷物を見なおすことをおすすめします。
運転が荒い
運転の仕方も燃費に影響します。
たとえば急発進や急停車、急加速、長時間のアイドリング、走行速度が遅すぎる運転などをしていると燃費が悪化しやすいです。
できるだけ適切なアクセルとブレーキ操作を行い、適切な速度で走ることを心がけましょう。
もし燃費が悪いと感じたら自分の運転方法を見直してみてはいかがでしょうか。
また所有している車がエコカーの場合、エコ運転ができているかどうかを示す機能が搭載されていることがあります。
その手の機能がある場合は、燃費のよい走行ができているかどうか一目で確認しやすいのでぜひ活用してみてください。
エアコンの冷房と暖房で燃費に差がある
実は、エアコンの冷暖房によって燃費に差が生じることをご存知でしょうか?
冷暖房はそれぞれ異なる仕組みで動いているため消費するエネルギーも変わってきます。
ここでは、冷暖房の燃費への影響について詳しく見ていきましょう。
冷房のほうが燃費に影響しやすい
まず冷房では、空気を冷やすために「コンプレッサー」を中心とする機械が動き、冷たい風を作って車内に送風しています。
コンプレッサーを動かすには大きな動力が必要なため、電力以外にエンジンのエネルギーも利用されているのが車の冷房の特徴です。
一方の暖房ですが、実はエアコンの仕組みが使われていません。
エンジンの冷却水の熱を利用して暖かい風を作っているため、冷房とは違ってコンプレッサーを動かす必要がないのです。
以上のことを踏まえると、コンプレッサーが必要な冷房を使ったときのほうが燃費は悪くなります。
逆に暖房は基本的に燃費への影響が少ないため、冬場などに燃費を心配して暖房を切る必要はありません。
A/Cの使い方で燃費が変わる
「A/Cボタン」の意味をご存知でしょうか?
A/Cボタンはコンプレッサーを動かすスイッチです。
A/Cボタンを[オフ]にするとコンプレッサーの動作が停止するので、エネルギーが節約され燃料を無駄に消費することがなくなります。
コンプレッサーが必要な冷房をつける際は[オン]に、コンプレッサーが不要な暖房を点ける際は[オフ]にするなど、A/Cボタンを状況によってうまく使い分けることで燃費の悪化を抑えられます。
燃費の悪化を抑える車の冷房の使い方
冷房を使う際、ほどほどに温度を低くして冷風を出し続けている方も多いでしょう。
しかしその方法ではコンプレッサーが動き続けるため、燃費がどうしても悪くなります。
そこでおすすめなのが、思い切って冷房を最低温度まで下げ、一気に車内を冷やすことです。
車内が冷えたあとは、A/Cを[オフ]にして内気循環させたほうが、コンプレッサーの動作時間が減り燃費がよくなります。
夏場で車内が高温になっている場合は、窓を開けて熱気を十分に逃がしてから冷房を点けるようにするとすぐに空気が冷えやすいです。
またエアコンに「オートモード」が搭載されている場合は、自動でエアコンのオンと[オン]を切り替えてくれます。
快適な温度を保ちつつ燃費の悪化も防止できるため、あったらぜひ利用しましょう。
走行距離が多い車は燃費が悪い
総走行距離が100,000kmを超えているような過走行車は、燃費が悪いことが多いです。
車の部品は、消耗品ゆえ経年劣化が進めば燃費にも影響が出ます。
とくにエンジン部やブレーキ部といった燃費にかかわる部分が劣化すると、車の動作する効率が悪くなり通常よりもガソリンを多く消費するように。
ガソリンはアクセルを踏んだときに最も消費されますが、過走行車ほどエンジンの力が駆動系に伝わるのが遅くなります。
つまり過走行車は走りだしに時間がかかるため、その分ガソリンの消費量も通常より激しくなるのです。
とはいえ過走行車でもメンテナンスを怠らなければ、燃費はそれほど低下しないといわれています。
古くなった車でも乗り続けたいという方は、定期点検やオイル交換などのメンテナンスを欠かさず行うことをおすすめします。
燃費の良し悪しは季節にも左右される
夏と冬の季節の違いでも燃費が変わってきます。
冷房を酷使する夏のほうが車の燃費は悪くなりそうな感じがしますが、実際は冬のほうがさまざまな要因により燃費が悪くなるケースが多いです。
冬場の燃費が悪くなる原因としては、主に低い気温が挙げられます。
車の部品は低温に弱く、冷えたまま動かそうとすると傷めてしまうことがあります。
そのため、車を傷めないよう冬場は暖機運転を行うドライバーが多いです。
しかし最近の車であれば暖機運転は必要がなく、やってしまうと逆に燃費の悪化につながる可能性が。
というのも、最近の車はコンピューター制御によりエンジンの回転数が自動で上がるものが多く、低温下でもすぐに走行できることがほとんどだからです。
もちろん車が温まるまではエンジンの回転数が高いままなので、回転数が落ち着くまでは燃費は悪いです。
また寒いと空気の体積が小さくなることから、エンジンが一度に取り込む酸素の量が増加。
これを燃焼するために多くのガソリンを消費してしまうのも冬場の燃費が悪くなる理由のひとつです。
スタッドレスタイヤも燃費悪化の原因になる
「スタッドレスタイヤ」とノーマルタイヤは作りが違うため、燃費も変わってきます。
そもそもノーマルタイヤは摩擦抵抗を抑え、少ない力で前進するように設計。
一方のスタッドレスタイヤは、ノーマルタイヤと比べて厚みや重みがあり、タイヤのゴムがやわらかく地面をよく噛ませるような形で作られています。
構造上スタッドレスタイヤは雪道に強いですが、地面との接触面積が広くなり摩擦抵抗も増すのでノーマルタイヤよりも燃費が悪いです。
そのため冬を越して必要性がなくなったら、早めにノーマルタイヤに戻したほうが燃費はよくなります。
燃費が悪くなってきたら修理業者に相談してみよう
燃費の悪化に関してはドライバーの自覚や心がけによって改善できる部分もありますが、部品の劣化や故障などが原因と思われる場合は根本的な部分を直さなければ解決には至りません。
車の燃費が悪くなってきたと感じたら、まずは修理業者に相談してみるのもおすすめです。
燃費悪化の原因をつきとめ必要な処置を施してくれるはずです。
定期的なメンテナンスも受け付けてくれるので、ぜひ検討されてはいかがでしょうか。
まとめ
車の燃費の悪化を防ぐためには、車のメンテナンスをしたり重い荷物を積むのを避けたりすることが有効です。
また夏や冬はエアコンの使用が欠かせませんが、基本的に冷房を使うほうが燃費は悪くなります。
暖房はエンジンの冷却熱を利用するため燃費にはあまり影響がありません。
そのほか過走行車を乗り続けている場合や気温が低い場合、スタッドレスタイヤを装着している場合なども燃費に影響があります。
このようにさまざまな原因が考えられるため、まずは思い当たることからひとつずつ改善していくのがよいでしょう。

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