
サッシの鍵は長く使うと、経年劣化によって防犯性が下がります。しかし交換方法がよくわからないという方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、自分でサッシの鍵を交換する方法を紹介します。また、業者に依頼した場合の料金相場やおすすめの鍵も紹介していますのでぜひ参考にしてくださいね。
この記事で分かること
サッシに使われている鍵の種類
一般的にサッシの鍵として使われているのは、「グレモン錠」と「クレセント錠」の2種類です。
それぞれどのような特徴があるのか説明しますね。
項目 | グレモン錠 | クレセント錠 |
---|---|---|
見た目 | ![]() |
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見分け方 | ハンドルとロックが一体 | 三日月状の鍵がついている |
値段相場 | 4,000円~8,000円程度 | 1,000円~3,000円程度 |
防犯性 | 低い | 低い |
特徴 | 防音性・密閉性が高い 主に防音室などで使われる |
取り付けが簡単 一般家庭で多く使われている |
グレモン錠
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グレモン錠とは、レバーを押し込むとロックが自動でかかる鍵です。ドアを密閉する力が強く、防音性や防風性に優れています。
しかし、構造が単純なので、防犯性は高くありません。工具を使うことで簡単に開錠できてしまいます。
「グレモン錠」と呼ばれるレバーとロックが一体になった形状の鍵は、一般住宅ではあまり使われません。防音室や撮影スタジオなどに使われることが主流です。
クレセント錠
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「クレセント錠」とは、日本の窓でよく使われている鍵です。厳密には、クレセント錠もグレモン錠の一種になります。
レバーに三日月状のロックがついており、これを回して鍵をかけます。非常にシンプルな作りなので、鍵の知識がある方やDIYが得意な方であれば、自分で交換できるでしょう。
クレセント錠は、グレモン錠と同様に防犯性の低さがデメリットです。しかし、最近では防犯性の高いクレセント錠も販売されるようになりました。
例えば、レバーのほかにもうひとつロック機能がついたクレセント錠などがあります。防犯性の低さが気になる方は、2ロック式で作られているクレセント錠を選びましょう。
サッシの鍵交換前に確認すべきこと
サッシは比較的シンプルな構造をしています。比較的簡単に交換できるでしょう。
しかし、感覚だけで作業すると失敗する可能性がありますよ。その失敗を防ぐために、ここでは鍵交換前に確認すべきことを説明しますね。
サッシのタイプ
サッシは、ネジ切りタイプと裏板タイプの2種類があります。
ネジ切りタイプとは、サッシにネジ穴が開いているタイプです。直接ネジを入れれば取りつけられるので、交換作業は難しくありません。
裏板タイプとは、裏板にネジ切りがあるタイプです。
サッシには丸い穴しかありません。裏板タイプは、2本のネジを外すと裏板がサッシの内部に落ちます。
裏板がなければ鍵を取りつけられないので、落下した場合は分解して板を取り出す必要があります。
そして、定位置に戻さなければいけません。このように裏板タイプは交換が難しく、失敗したとき大変な手間がかかります。
DIYが得意でない方は業者に依頼した方がいいでしょう。
既存のクレセント受けのままで問題ないか
元々、クレセント錠は後付けするのを前提に作られています。そのため、サイズやビスピッチが現在のクレセント受けで問題ないか事前に確認しましょう。
クレセント受けとは、クレセント錠の取っ手を引っ掛けるために使う金具です。
ネットショップで購入する場合は、商品の説明欄にクレセント受けについての記載がされています。よく読み、別売りの交換用クレセント受けを用意する必要がないか確認してください。
寸法を測る
デザインや機能性のみならず、寸法も必ず確認しましょう。どれだけハイスペックな鍵でも、寸法が違えば設置できないからです。
以下の寸法を計測しておきましょう。
- ビスピッチ(鍵を固定している2つのビスの中心から中心までの長さ)
- 引き寄せ寸法(窓枠から鍵のフックまでの距離)
- 高さ(窓枠からフックの最も高い位置までの長さ)
サッシの鍵は、どのようなものにも合うように少し余裕をもって作られています。そのため、ミリ単位で把握する必要はありません。
寸歩がわかると、サッシにあったクレセント錠がわかります。クレセント錠を購入するときは、計測した寸法にあったものを選びましょう。
サッシの鍵交換を自分でする方法
簡単な仕組みで作られている鍵であれば、自分で鍵交換できます。サッシの鍵交換費用を安く済ませたい方も、DIYでの交換に挑戦してみましょう。
必要な道具や交換手順などを説明します。
サッシの鍵交換に必要な道具
サッシの鍵交換に必要な道具は以下の通りです。
- プラスドライバー
- 新しいサッシの鍵
どちらもホームセンターやネットショップなどで購入できます。
注意点として、新しいクレセント錠を購入するまで既存の鍵を取り外さないようにしましょう。
クレセント錠を取り外してしまうと、正しい引き寄せ寸歩と高さがわからなくなってしまいます。
自分でサッシのクレセント錠を交換する手順
ここでは、クレセント錠の交換方法を手順ごとに詳しく解説します。- 上のビスを外し下のビスを緩める
- 上のビスを締める
- 下のビスを緩めてクレセント錠を外す
- 新しいクレセント錠の下のビスを仮止めする
- 上のビスを仮止めする
- 新しいクレセント錠をはめ込み、下ネジから固定する
- クレセント錠の動作確認をしてビスをしっかり締める
1.上のビスを外し下のビスを緩める
まず、古いクレセント錠の上側のビスを外しましょう。上のビスは完全に外してしまって構いません。
次に、下側のビスを軽く緩めます。このとき、下のビスは絶対外さないように注意してください。
下のビスを緩めたらクレセント錠をずらし、上の窓枠にあるビス穴が見えるようにします。
2.上のビスを締める
一度外した上のビスを再度窓枠にはめて軽く締めます。このとき、クレセント錠は留めないようにしましょう。
この工程は、クレセント錠の裏板を外さないために行います。裏板が外れて落下すると窓枠の取り外しが必要になるため、注意しましょう。
3.下のビスを緩めてクレセント錠を外す
上のビスで裏板を留めたら、下のビスを外します。上のビスだけ残っている状態になっていることを確認し、クレセント錠を取り外しましょう。
4.新しいクレセント錠の下のビスを仮止めする
新しいクレセント錠の上下を確認し、下のビスを仮止めします。ビスは最後まで締め切らないで、仮止め程度にとどめてください。
このとき、クレセント錠の上下を間違えないようによく確認しましょう。
5.上のビスを仮止めする
上のビス穴には、古いクレセント錠のビスが刺さった状態になっています。このビスを外しましょう。
上のビスを外したら、新しいクレセント錠を回して上側のビスを仮止めします。
6.クレセント錠の動作確認をしてビスをしっかり締める
上下のビスを仮止めした状態で、新しいクレセント錠の鍵がかかるかチェックします。
動作に問題がなければ、鍵がかかった状態でビスを本締めしましょう。鍵をかけた状態で固定すると、クレセント錠がクレセント受けとしっかり噛み合います。
これでクレセント錠の交換は完了です。
サッシの鍵交換を自分でやるリスク
サッシの鍵交換は自分でもできますが、自信のある方以外は業者に依頼するのがおすすめです。鍵交換を自分で行えば費用は安く抑えられますが、必ず成功するという保証はありません。
失敗して窓を傷つけてしまうことも考えられます。自信のない方は、業者に依頼して素早く確実に行ってもらいましょう。
サッシの鍵交換におすすめの業者は、こちらの項目で紹介しています。サッシの鍵交換を依頼した場合の料金相場
プロに依頼した場合、サッシの鍵交換にかかる費用の相場は以下の通りです。
料金相場 | |
---|---|
業者A | 6,000円~ |
業者B | 6,300円~ (作業料+部品代) |
業者C | 3万~3万5,000円 (作業料+調査料+部品代+メーカー送料) |
同じサッシの鍵交換でも、依頼する業者によって料金は大きく変わります。料金が安すぎる業者は、技術力が低かったりサービスの質が悪かったりするので、注意しましょう。
しかし、料金が高いから信用できるわけではありません。多額の費用を請求する悪徳業者の可能性があるからです。
大切なのは、複数の業者に見積りを出してもらい、相場を把握することです。値段や見積り時の対応など、総合的に見て信頼できそうな業者に依頼しましょう。
サッシの鍵交換業者おすすめ2選!
サッシの鍵を鍵交換業者に依頼する時は、以下の業者がおすすめです。詳細もまとめたので、ぜひ参考にしてくださいね。
業者名 | おすすめポイント | 費用目安 | 最短到着時間 | 受付時間 | 事前見積り |
---|---|---|---|---|---|
カギ110番 |
| 8,800円~ | 即時OK 最短5分 | 24時間 (365日) | |
鍵猿 |
| 11,000円~ | 即時OK 最短15分 | 8時~23時 (365日) |
以下の記事では、鍵業者の選び方を紹介しています。他のおすすめ鍵業者も知りたい方は、本記事と合わせてお読みください。
カギ110番

出典:カギ110番
カギ110番とは、年間受付数20万件以上の人気鍵業者です。顧客満足度・到着スピード・価格満足度・ご利用シェア率で高い評価を獲得しました。
サッシも含めてあらゆる鍵トラブルに対応してくれますよ。
「カギ110番」2つのおすすめポイント
カギ110番の主なおすすめポイントを2つ紹介します。
- さまざまな鍵に対応
- 全国24時間対応
カギ110番は、他の鍵屋では扱ってくれないような鍵でも扱っていますよ。もちろんサッシの鍵でも問題ありません。
また、全国に加盟店があるので、地方部でも問題ありません。また全加盟店が24時間対応なので、深夜や早朝でも対応してくれますよ。
料金一例
カギ110番にサッシの鍵交換料金は記載されていません。しかし、ロッカーやドアノブの鍵交換は8,800円~対応してくれます。
そのため、サッシの鍵交換も8,800円~程度で対応してくれるでしょう。詳細を知りたい方は、まず見積りを依頼してみてください。
依頼の流れ
カギ110番の口コミ・評判についても紹介している記事もあります。ぜひ参考にしてください。
鍵猿

出典:鍵猿
鍵猿は、北海道から沖縄まで全国に拠点を構え、年間問合せ件数が10万件以上の確かな実績を誇る鍵交換業者です。
住宅だけでなく、車やバイクなどメーカーを問わずどんな鍵トラブルにも対応できますし、防犯面の相談にものってくれるのは嬉しいですね。
「鍵猿」2つのおすすめポイント
鍵猿の主なおすすめポイントを2つ紹介します。
- どんな鍵トラブルにも対応可能
- アフターフォローが充実
鍵猿は、どんな鍵トラブルにも対応できるほど技術力のある鍵交換業者です。
また、鍵交換すべての工事&商品に1年間の保証が付くので、充実のアフターフォローと言えますね。
料金一例
鍵猿ににサッシの鍵交換料金は記載されていません。しかし、鍵交換は11,000円~対応してくれます。
そのため、サッシの鍵交換も11,000円~程度で対応してくれるでしょう。詳細を知りたい方は、まず見積りを依頼してみてください。
依頼の流れ
鍵猿の口コミや評判を紹介している記事もあります。併せてご覧ください。
防犯性が高いおすすめのサッシ鍵
せっかくサッシの鍵を交換するのであれば、防犯性の高い鍵を選んでみませんか。
おすすめのサッシ鍵を3つ紹介します。
マツ六 スーパークレセント
マツ六 スーパークレセントとは、ビスピッチで位置調整がしやすく、汎用性の高さが特徴の鍵です。高さや引き寄せの寸法があえば、どのサッシにも取りつけられますよ。
クレセント錠ですが、解錠するためには上部のスイッチを押し続ける必要があります。
そのため、通常のクレセント錠よりも防犯性は高いと言えます。価格の目安は1,500~1,700円です。安くて汎用性が高く、かつ防犯面も優れているのでバランスのいいサッシ鍵と言えるでしょう。
YKKAP KCクレセント
YKKAP KCクレセントとは、約90%の窓に適合する汎用性の高さが特徴の鍵です。上下左右の調整もできるので、機能性も優れていますよ。
和気産業 汎用クレセント
和気産業 汎用クレセントとは、日本製のアルミサッシの約90%に適合すると言われている鍵です。ロック機能つきで、防犯性の高さも注目されています。
サッシ窓の防犯性を高める方法
サッシ窓は、不審者の侵入を防ぐ重要な部分です。防犯性を第一に考える方が多いでしょう。防犯性を高める方法はたくさんあります。
今回は、その中から手軽にできる方法を2つ紹介します。
防犯性の高い鍵に交換する
一概にクレセント錠と言っても、簡易的な鍵から機能的な鍵まで、さまざまな種類があります。機能的な鍵ほど高価になりますが、その分防犯性は上がります。
防犯性の高いクレセント錠を2つ紹介しますね。
ダイヤル式のクレセント錠
ダイヤル式のクレセント錠とは、暗証番号を使って鍵を開けるタイプの鍵です。そのため、ピッキングによる不正侵入を防げます。
しかし、暗証番号を忘れると鍵を開けられません。メモやアプリなどを活用して暗証番号を管理しておきましょう。
鍵つきのクレセント錠
鍵つきのクレセント錠とはその名の通り、クレセント錠にもうひとつ鍵がついている鍵です。二重ロックなので、侵入を許すまで時間を稼げます。
クレセントを動かすためには、クレセント錠に取りつけられている鍵を開錠しなければいけません。そのため、窓周辺のガラスを割り、外から侵入する手口を防げます。
防犯グッズを活用する
クレセント錠とセットで防犯グッズを導入すると、防犯性はさらに高められます。
おすすめの防犯グッズを3つ紹介します。
補助鍵
補助鍵は、手軽に防犯性をアップしたいと考えている方におすすめです。ホームセンターで売っているので、簡単に手に入りますよ。穴あけのような大掛かりな工事も必要ありません。
そのため、傷をつけたくないと考えている方にもぴったりですね。窓につけるのであれば、テープ式の補助鍵がおすすめです。
ガラスフィルム
窓ガラスを割られるのを防ぎたい方は、ガラスフィルムを貼りましょう。窓ガラスの強度が増せば、簡単に侵入できないと察して不審者は逃げるでしょう。
また、ガラスフィルムによって遮光や防音など、その他の効果も得られます。
窓格子
一軒家の方におすすめなのが窓格子です。窓格子を取りつければ、ガラスの耐久性と侵入の難易度を上げられます。クレセント錠にも手を伸ばしづらくなるので、鍵自体も開けづらくなるでしょう。
自分でサッシの鍵交換が難しいは無理せず業者に依頼しよう
サッシ窓は、「グレモン錠」と「クレセント錠」の2種類に分けられます。
どちらの鍵もシンプルに作られているので、比較的簡単に交換できます。DIYでサッシの鍵交換ができるでしょう。しかし、自分でサッシの鍵を交換すると失敗する可能性がありますよ。
そういったリスクを避けたい方は、プロの鍵交換業者に依頼しましょう。素早く確実に行ってくれますよ。