エンジンオイルの交換はなぜ必要?交換時期や費用の目安を紹介!

エンジンオイルの交換はなぜ必要?交換時期や費用の目安を紹介!

自動車は定期的なメンテナンスが必要ですが、その1つとして挙げられるのがエンジンオイルの交換です。
普段、何気なくオイル交換をディーラーやカー用品店に依頼してはいても、詳しいことはよく分かっていない、という方は多いのではないでしょうか。

そこで、この記事ではエンジンオイルの役割や交換にかかる費用、交換時の注意点などについて詳しく解説します。
オイル交換の基本を押さえ、愛車をきちんとメンテナンスできるように備えておきましょう。

エンジンオイルの役割とは?

エンジンルーム

エンジンオイルとは、車のエンジンを正常に動かし続けるために必要なものです。
金属からなる車のエンジンは、パーツ同士に摩擦が生じるとスムーズに動かなくなってしまいます。
この余計な摩擦を軽減し、各パーツの動きを潤滑に保つのがエンジンオイルの主な役割です。

エンジンオイルには、摩擦によって生じる熱を軽減する冷却作用もあります。
金属をオイルでコーティングすることで、エンジンパーツにサビが発生するのを防いでくれます。

エンジンオイルの状態確認方法

オイルレベルゲージ

エンジンオイルの状態を確認する際は、まず車のエンジンを停止させましょう。
エンジンが冷めるのを待ってからボンネットを開け、オレンジ色をしたリング状の取っ手を探します。
その取っ手を引き出し、オイルの跡が「F」と「L」の間にあれば、オイルの量は十分だということです。
「F」と「L」の間から外れていれば、オイルの過多・過少を意味しているので、都度調整しましょう。

エンジンオイルの汚れを確認したいときは、オレンジ色の取っ手を引いて、「オイルレベルゲージ」を抜きます。
オイルレベルゲージとは、取っ手とつながっている長い棒のことです。
このゲージを布などで拭き取り、再度エンジンオイルの中に戻します。
そうしたら再びゲージを抜き、白い布やペーパーなどの上にオイルを落としてみます。

オイルの中にスラッジ(黒い燃えカス)があっても、白い布にオイルだけが広がっていく場合は問題ありません。
オイルとともにスラッジも広がり、真っ黒になる場合は、エンジンオイルが汚れているというサインです。

オイル交換について

エンジンオイル交換をする男性

オイル交換は、一度限りではなく定期的に必要な作業です。
では、その理由について見ていきましょう。

エンジンを長持ちさせるために欠かせない作業

エンジンオイルは、エンジンをきれいな状態に保つために必要です。
エンジンオイルには、エンジン内部の不純物を取り除く洗浄作用があります。
この清浄性能により、エンジンは快適に作動することができています。

とはいえ、エンジンオイルには自浄作用がありません。
取り除いた不純物が多ければ多いほど、エンジンオイルはどんどん黒ずみ汚れてしまいます。
そのため定期的に交換し、きれいなオイルに取り替えてあげる必要があるのです。

また、汚いオイルのまま走行していると、ガソリンの燃費が悪くなります。
エンジンの効果を最大限に活かせず、エンジンや車そのものの寿命を縮めてしまう恐れもあります。

参考:自動車のエンジンが故障した時の症状・原因まとめ

オイル消費への対策も兼ねている

走行距離が長くなるほど、オイルは消費されて少しずつ目減りしていきます。
本来必要な量よりも少なくなると、エンジンがうまく回らなくなってしまい、異音などの不具合が出ることがあります。

「量が足りないのなら必要な分だけ補充すればいい」と思われるかもしれませんが、エンジンオイルは古いものに新しいものを足してもあまり意味がありません。
量が減ったときには、新しいオイルに交換する必要があります。

オイル交換の目安

エンジン整備をする男性

オイル交換の目安となる時期は、車の使用状況やエンジンタイプ、車種などによって変わります。
「JAF(日本自動車連盟)」が一般的な交換時期の目安を公開していますので、それを参考にしながら詳しく見ていきましょう。

参照元:JAF(日本自動車連盟)

軽自動車(ガソリン車)の場合

軽自動車の場合は、約15,000km走行するごとに交換するのが目安です。
期間でいうと、約1年に1回程度と考えておけばよいでしょう。
ただし、コンディションの悪い道を走行する頻度が高い場合は、その半分の7,500km、半年に1回程度が目安となります。

ガソリンターボ車の場合

ガソリンターボ車は、約5,000kmの走行ごとに交換するのが目安とされています。
期間でいうと、約半年に1回程度となります。

こちらも悪路をよく走るのであれば、さらに短いスパンでの交換が推奨されます。
2,500kmの走行ごとに、または3ヶ月に1回程度の間隔での交換がおすすめです。

ディーゼル車

ディーゼル車は、およそ10,000kmの走行ごとの交換が推奨されています。
期間でいうと、約1年に1回程度が目安です。
コンディションの悪い道をよく走る場合は、6,000kmまたは6ヶ月に1回くらいを目処にするとよいでしょう。

半年~1年に1回は検査(メンテナンス)を行うべき

交換時期の目安は、自動車のタイプによりそれぞれ異なりますが、いずれにしても半年~1年に1回程度は交換が必要です。
走行距離や期間以外にも、車種や道路のコンディションなどによっても目安の時期は変わってくるため、なるべく1年未満で検査を受けることを習慣付けましょう。

低温・高温・高湿といった過酷な環境で車を走らせる場合や、坂道を走行することが多い場合などは、上記の目安の時期よりも早めに交換することが大切です。

オイル交換にかかる費用は

お金と電卓

オイル交換に必要な費用は、依頼する業者によって変わります。
業者ごとの特徴や費用相場をチェックし、どこに依頼すべきか検討してみてください。

ディーラーに依頼する場合

「ディーラーに依頼すると高くつく」というイメージがあるかもしれませんが、オイル交換の場合はそれほど高額にはなりません。
技術料が1,000円かからない程度の簡単な作業なので、オイル代込みでも4,000円以内で済むケースがほとんどです。
オイルエレメントも交換した場合には、さらに2,000円ほどかかります。

車用品専門店に依頼する場合

車用品専門店では、比較的安くオイル交換ができます。
会員限定でオイル交換無料のキャンペーンなどが開催されることもあり、オイル料金のみで済むケースも少なくありません。

反面、交換するオイルを自分で選ぶ必要がある点には要注意です。
車用品専門店には豊富なオイルがそろっていますが、かえってどれを選べばよいか分からなくなってしまう人もいます。
車にあまり詳しくない方や、オイル選びに自信がない方などは、ディーラーに相談したほうがよいかもしれません。

ガソリンスタンドに依頼する場合

ガソリンスタンドは料金がやや高く、5,000~6,000円ほどかかります。
これだけの費用を支払うなら、ディーラーに依頼したほうがよいと思われる方も多いでしょう。
とはいえ、24時間営業している店舗があることや、ガソリンの給油のついでに点検してもらえることなどから、気軽に頼みやすい業者でもあります。

ガソリンスタンドで交換する際に注意したいのは、作業員の技術力です。
ガソリンスタンドでは技術力が高い人ばかりではなく、経験の少ないアルバイトなどが対応する場合もあります。
オイル交換だけを頼んだのに、別の作業まで勧められることもよくあります。
不要な作業を勧められた場合には、はっきりと断りましょう。

参考:自動車の点検をガソリンスタンドでしてもらう方法・費用の目安

自分で交換する場合

自分で交換する場合は、オイル代と作業に必要な工具代のみで済ませられます。
ただ、自分で交換する機会が一度だけなら、かえって工具代が高くついてしまう場合もあります。
毎回自分で交換するのであれば、一番安上がりな方法といえるでしょう。

自分で交換できる?

エンジンルーム

前述の通り、オイル交換はセルフでも可能です。
自分でオイル交換をする場合、古いエンジンオイルを「上抜き」または「下抜き」によって抜き取ります。
上抜きでは、「オイルチェンジャー」と呼ばれるポンプで古いオイルを吸い取ります。 下抜きでは、「ジャッキスタンド」を使って車をジャッキアップし、車の底にある「ドレインボトル」を開けてオイルを下に排出します。

これら2つの方法は、車種によって適不適が分かれるため、自分の車に合った方法で交換しましょう。

オイル交換時の注意点

警告する女性

オイル交換は自分でもできるとはいえ、作業にあたっては注意したいことがいくつかあります。
ここからは、オイル交換時に注意すべきポイントについてご紹介します。

知識がなければ専門店に依頼する

作業に慣れていないと、さまざまなトラブルを招く恐れがあります。
たとえば、エンジンが冷めきらないうちから作業をすると、火傷する可能性があります。
また下抜きでオイルを抜く際は、ジャッキを使うため、ジャッキアップに慣れていない方だとケガをするかもしれません。
ドレンボルトの締め忘れやオイルの入れ過ぎによるオイル漏れにも注意したいものです。

このように、オイル交換は難しい作業ではないにせよ、車に関してある程度の知識がなければ危険を伴います。
作業を正確に進められる自信がない方は、無理をせず専門店やディーラーなどに依頼し、安全かつ確実にオイル交換を済ませましょう。
ディーラーなら不要な作業を勧められることはほとんどなく、オイル交換のみを快く引き受けてくれます。

オイルを持ち込む際は、自車に適したものを選ぶ

自ら購入したオイルを専門店に持ち込み、オイル交換してもらう場合には、まず自車に適したオイルを選ぶ必要があります。
オイルの種類はたくさんありますが、どれを選んでもよいというわけではありません。

エンジンオイルには「API規格」と呼ばれる規格があり、品質ごとに「SA」「SB」「SC」など種類が分けられています。
2文字目のアルファベットが進むほど、オイルの品質が高くなります。

もう1つ、オイルを選ぶ際に確認したいのが粘度です。
粘度はSAE(アメリカ自動車技術者協会)により、「0W-20」「5W-20」などの表示で分類されています。
前半の数字が小さいほど、低温下でもオイルが凝固しにくいという意味で、後半の数字は大きいほど高温下でもオイルが凝固しにくいことを意味します。

車種や車の使い方などによって適したオイルは異なるので、車両取扱説明書やメンテナンスノートなどでしっかり確認しておきましょう。

まとめ

ドライブする女性

オイル交換をおろそかにしていると、車が走れなくなるほどのダメージを受けることもあります。
2年に1回の車検に加えて、半年~1年に1回くらいは必ず点検を行い、オイル交換することはとても大切です。

車の修理や車検は、費用が高額になることも珍しくありませんが、オイル交換においてはオイル代も工賃もそれほど高額にはなりません。
オイル交換を受け付けている業者はさまざまですので、費用面や技術力などを考慮し、自分に合った方法でオイル交換を済ませましょう。

当サイト最安修理ドットコムでは全国各地のあらゆる修理店を掲載しています。
車に関しても、業者を調べたい方はぜひ参考にしてみてください。
また、郵送修理も受け付けているので、郵送できる部品などを修理・交換してほしいときは検討してみましょう。

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