自動車サスペンションの交換修理費用相場

自動車サスペンションの交換修理費用相場

自動車のサスペンションは、地面の凸凹を走行した際にその衝撃を吸収するための機能と、車輪を地面に押さえつける機能を有した重要なパーツの1つです。

このサスペンションが経年劣化等により消耗してしまうと、地面の凸凹に対してショックを吸収できずに車体に大きな振動が入るほか、サスペンションの取り付け点の周囲に力がかかってしまい、車体が変形する原因にもなり得てしまいます。そのため、サスペンションが劣化してしまう前に交換することが理想です。


JUKE NISMO concept リヤサスペンション / NissanNewsroom

1.サスペンションの交換費用

サスペンションを交換する場合の費用ですが、国産車であれば2万円~4万円、輸入車であれば3万円~6万円程度で交換することができます。

ただし、これらの費用は工賃のみとなりますので、これにサスペンションそのものの料金やホイールバランスの調整費用、アライメント調整費用などを含めると、おおよそ10万円~20万円程度必要とされています。

一部のサイトでは、サスペンションを購入すれば、素人でも交換できるという記事が掲載されていますが、サスペンションはトルクレンチという専用の工具を使ったネジ締めが必要となります。

車が趣味の方であれば、そういった専用工具を購入して自分で修理される方もいらっしゃいますが、大半の方は、そのような専用工具を持っていませんので、修理工場等に修理を依頼することをおすすめします。

また、工具だけでなく、サスペンションは車体とタイヤを支えるパーツの1つですので、取り付け甘かった場合には足回りが外れてしまうという大きなリスクが生じます。そういった理由からも、ご自身での取り付けはおすすめできません。

2.サスペンションを交換するメリット

冒頭で、サスペンションは経年劣化等により摩耗するため、早めの交換をおすすめすると記載しましたが、実際にはサスペンションが劣化するのは普段走行している道路環境が良ければ7~8年、凸凹の多い道や、そういった道を高速走行すると3年~5年程度とされています。そのため、消耗品のように頻繁に交換する必要はありません。

しかし、チューニングショップ等を見てみると、サスペンションが非常に多く取り扱われています。

乗り心地、操縦性が向上する

実は、サスペンションを交換することで乗り心地が向上する、操縦性が向上するというメリットがあります。チューニングショップでは、故障したサスペンションの交換よりも、これらのメリットを前面に出してサスペンションの交換を促しているのです。

例えば、乗り心地に関しては、振動吸収性が高いサスペンションを選択することで、凸凹道を走行しても車内の揺れは非常に小さなものに抑えることができます。

自分好みにチューニングすることが可能

逆に、操縦性能を高めるために、車高を下げる場合などは、硬めのサスペンションを使用してぎりぎりまで車高を下げることで、乗り心地は犠牲になりますが、快適な操縦性能を得ることができます。

つまり、サスペンションを交換することで、車高の変化や操縦性の変化、乗り心地の変化といった様々なチューニングを行うことができるのです。

3.サスペンション交換の効果

では、次にサスペンションの交換によって得られる具体的なメリットを詳しく説明していきます。

@車高の変更

サスペンションを変える目的として、車高の高さを変更することができるという点があります。

車高を下げると、タイヤと車体が密着することになり、デザインの一体感が演出できるほか、しっかりとしたコーナリングを行えるため、高速走行中の車線変更でも安定して走行することができます。

一方、車高を下げることによって取り付けられるサスペンションはコイルスプリングが硬くなるため、衝撃吸収性能は大きく損なわれます。また、地上から9pは上げておかなければ車検を通すことができなくなります。

Aハンドリング性能の向上

車高を下げることと同様に、硬めのサスペンションを使用することで、タイヤを地面に押さえつける力が強化されるため、ハンドリングを行いやすいというメリットを受けることができます。また、車高が高い車に加えて、足回りがしっかりと締められますので、安定性が増すというメリットもあります。

しかし、こちらも硬いサスペンションを使用しているため、凸凹道での衝撃が非常に大きく伝わってしまいます。

B衝撃吸収性能の向上

上記2つの目的と異なり、衝撃吸収性能を向上させるために柔らかいサスペンションに交換するという方法です。

この場合、サスペンションで多くの衝撃が吸収されますので、車内に伝わる衝撃は非常に小さなものになります。また、劣化したサスペンションを使用している場合、サスペンションのダンパー内に充填されているオイルが劣化しているため、サスペンションの衝撃吸収性能は低下しています。

新しいサスペンションに交換することで、ダンパーの機能を回復させることができますので、それだけでも衝撃吸収性能を向上させることができます。

4、サスペンションのパーツ

これまで、サスペンションを一口に説明していましたが、サスペンションは衝撃吸収の役割を果たす「コイルスプリング」「ショックアブソーバ」、タイヤを地面に押さえつける役割を果たす「スタビライザー」「アッパーアーム」「ロアアーム」で構成されています。

これらのパーツは、故障した部分のみ交換することができる場合がありますので、実際に修理を依頼する前にしっかり確認してもいいかもしれません。

ただし、工賃はサスペンション全体の交換と大きな差はありません。パーツ代金の分、多少の節約にはなるかと思いますが、故障でサスペンションを交換するケースでは他の部品も劣化していることが考えられますので、サスペンションをすべて交換することをおすすめします。

参考:自動車パーツ持ち込み取り付けの費用・流れ・注意点まとめ

5.サスペンションの種類

サスペンションには、「マルチリンク」「ダブルウィッシュボーン」「トーションビーム」「ストラットタイプ」と、大きく分けて4つの種類があります。

マルチリンクは構造が複雑でコストが高い分、安定性能が非常に高く、レスポンスの良いサスペンションとなっています。

ダブルウィッシュボーンもコストが高いことには変わりありませんが、こちらは部品点数が多いためで、乗り心地が快適という点が特徴的なサスペンションとなっています。このサスペンションは、高級車やスポーツ車にもよく用いられています。

トーションビームはサイズが小さく、コストも安いサスペンションで軽自動車やコンパクトカーによく用いられています。サイズが小さい分、レスポンスはあまりよくありません。

ストラットタイプは、現在最も普及しているタイプで、コストパフォーマンスに優れているのが特徴的なサスペンションです。部品点数が少なく、コストが安い分乗り心地はいたって普通という性能です。

なお、マルチリンクやダブルウィッシュボーンはコストは高めですが、構造が複雑であったり使用している部品が多岐にわたるため、耐久性能はトーションビームやストラットタイプよりも短めになっています。

まとめ

サスペンションが劣化すると徐々に乗り心地が悪くなり、最終的にはサスペンションからの異音によって故障がわかるというケースがほとんどです。

サスペンションから異音がしている状態では、ブッシュの劣化や損傷といった物理的な故障が生じているというサインですので、できれば異音が発生する前に交換することをおすすめします。もし、発見が遅れた場合でも、異音が発生した際にはできるだけ早めに交換を行うようにしてください。

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