
基本OSで起動するiPhoneは、「充電しても電源ONにならない」「画面が表示されない」「OSのアップデートが上手くいかない」などの動作不良の際、パソコンのようにリカバリーモードを使って復元することが可能です。
ただし、設定が初期化されてしまうので、できればiTunesやiCloudを使用してバックアップを取るようにしましょう。
iPhoneは自動的にリカバリーモードになることもあるので、注意してください。
その場合は、慌てずにリカバリーモードを解除します。
当記事では、いざという場合に備えてiPhoneのリカバリーモードを上手に使いこなす方法をご紹介します。
リカバリーモードで復元する

パスコードが分からなかったり、画面に突然「♪」のマークが表示されてiPhoneが操作できなくなったりすることがあります。
その場合は、リカバリーモードで復元することが可能です。
そもそもリカバリーモードとはどういった機能なのでしょうか。
まずはその概要について解説します。
リカバリーモードとはどんな機能?
iPhoneのリカバリーモードとは内部の不具合やデータ破損などにより起ち上がらなくなった際に、iPhoneの初期化を強制し、再び起動できるようにする機能のことです。
リカバリーモードで復元することで、「再起動しても画面が映らない」「充電後に電源がつかない」などの問題を解決できることがあります。
リカバリーモードは基本的にiPhoneを正常に起動させるための機能です。
ただし、初期化によって大事なデータが抹消されてしまい、トラブルに発展するケースも少なくありません。
リカバリーモードを使う際は、事前に次の5点を確認してください。
1.事前にバックアップをとる
復元が完了してしまうと、データが初期化され、工場出荷時と同じ状態に戻ってしまいます。
大事なデータがあるときは、なるべくiTunesやiCloudなどを使って事前にバックアップを行いましょう。
2.パソコン・OSの対応環境を確認する
リカバリーモードの復元はiPhoneをUSBケーブルでパソコンに接続し、音楽プレーヤーソフトのiTunes経由で行いますが、対応できるパソコン・OS環境が決まっています。
新しい機種のパソコン・OSであれば心配ありませんが、旧モデルのパソコン・OSの場合は、事前にiPhoneのキャリア会社やApple社のサイトで確認が必要です。
3.iTunesの自動同期設定を確認する
パソコン側のiTunesとiPhoneを自動同期設定にすれば、iTunesで好きなだけダウンロードした音楽をiPhoneで楽しめるので、利用している方も多いでしょう。
その場合、iPhoneをパソコンに接続した時点で、iTunesの情報が自動同期されます。
iPhoneのデータが消えたり重複したりする恐れがあるので、リカバリーモードにするときはiTunesの[自動同期設定]をオフにしておきましょう。
4.iTunesのアップデートを確認する
iTunesは頻繁に更新されるので、リカバリーモードにする前に最新バージョンかどうか確認してください。
iTunesのアップデートは事前に済ませておきましょう。
5.接続不良に注意する
iPhoneをリカバリーモードから復元するには時間がかかる場合があります。
Wi-Fi接続だと通信が不安定になることもあるため、有線接続のほうがおすすめです。
ケーブルの不具合にも注意してください。
復元方法を紹介

ここからはiPhoneをリカバリーモードで復元する方法についてご紹介します。
iPhoneのモデルによって多少操作は違いますが、手順はおおむね同じです。
1.iTunesを起動
最新バージョンにアップデートしたパソコンの[iTunes]を起動します。
事前に[自動同期設定]はオフにしておきます。
2.iPhoneをパソコンに接続する
- iPhoneの電源が切れる場合は電源を切り、切れない場合はそのまま付属のUSBケーブルでパソコンと接続します。
- 「iPhone8」以降のモデルは音量アップボタンとダウンボタンをそれぞれ一度押して放し、サイドのスリープボタンを約10秒長押しして、iTunesのマークが表示されたらボタンを放します。
- 「iPhone7」では、iTunesのマークが映るまで音量ダウンボタンとスリープボタンを同時に長押し。
- 「iPhone6」以前のモデルは、スリープボタンとホームボタンを同時に長押しするという違いがあります。
3.復元と更新
あとはパソコン画面に表示されるメッセージに従い、Windowsでは[復元と更新]を、Macでは[復元とアップデート]を選択します。
ダウンロードがスタートして復元が完了するまで時間がかかり、長いときには十数分かかる場合もあります。
完了するまでUSBケーブルはつないだ状態にしてください。
4.IDとパスワード入力
Apple IDとパスワードを入力し、Windowsでは[更新]または[更新設定]、Macでは[アップデート]または[アップデート設定]を選択します。更新が完了したらOKです。
5.利用開始設定
iPhoneの利用開始設定を行います。
バックアップデータの保存状況に応じて、データ復元を行わない、iTunesの保存データを復元するなど選択して設定します。
リカバリーモードの解除方法

ご紹介したようにiPhoneをリカバリーモードから起ち上げるには、いくつかの手順を経る必要があります。
簡単にリカバリーモードで起動してしまうようでは、その度にデータが初期化されてしまうため、操作を誤ってリカバリーモードが起きないように特殊なボタン操作を行う設計になっているのです。
しかし、ときにiPhoneが勝手にリカバリーモードになるケースがあります。
原因はいくつかありますが、多くはアップデートの失敗やiPhoneの水没・落下などによって内部基盤やパーツにダメージが加わることが挙げられます。
ここからは、iPhoneが突然リカバリーモードになった場合、解除する4つの方法をご紹介します。
1.iPhoneを強制終了後に再起動する
最もスタンダードなのは強制終了・再起動を繰り返し、リカバリーモードを解除する方法で、データの初期化も避けることが可能です。
iPhoneのモデルによって強制終了・再起動の操作方法は異なります。
以下の通り操作してみてください。
- 「iPhoneX」では、音量アップボタンを押してすぐ放し、音量ダウンボタンを押してすぐ放したあと、スリープボタンを画面表示が消えるまで押し続けます。
- 「iPhone8」では、音量アップボタンの次に音量ダウンボタンを押してすぐ放したあと、画面にAppleロゴが表示されるまでスリープボタンを長押し。
- 「iPhone7」では音量ダウンボタンとスリープボタンを、「iPhone6」以前の機種ではスリープボタンとホームボタンを同時に10秒以上長押しします。
- どちらの機種もAppleロゴが画面に表示されるまで押し続けてください。
2.iTunesで解除する
前述のiTunesを使ったリカバリーモードの復元にて解除することもできます。
データがすべて抹消されてしまうので、事前にバックアップしている場合に限られた方法です。
パソコン・OSの対応環境やiTunesの最新バージョンアップ、[自動同期の設定の停止]、[通信環境]などのチェックを忘れないようにしてください。
3.専用ソフトで解除する
リカバリーモードを解除する専用ソフトを使った方法もあります。
有償になりますが、初期化せずにリカバリーモードを解除できるので、データのバックアップを取っていない場合に使えます。
ただし、専用ソフトであっても100%リカバリーモードを解除できる保証はなく、操作を誤るとデータを消失してしまうリスクはあります。
4.修理店に相談する
強制終了・再起動の次にポピュラーな方法は、iPhone・スマホ修理店に相談することです。
iPhone専門の修理業者が望ましいですが、正規店のApplestoreに修理を依頼すると、iTunesを使った復元・解除を行われ、保存していたデータが消えることがあるので注意してください。
ヨドバシカメラやカメラのキタムラなどの正規サービスプロバイダ店でも、データを消去せずにリカバリーモードの解除が可能なのか、事前に確認するようにしましょう。
原因を見つけ、部品の交換修理を行うことで、リカバリーモードの解除が可能な専門修理店がおすすめです。
リカバリーモードが解除できないときはどうする?

上記の方法を試してもiPhoneのリカバリーモードが解除できない、もしくは繰り返し起きる場合はどうすればよいでのしょうか。
原因と解決法をご紹介します。
iPhone本体の故障の可能性
主な原因としては、iPhone本体の故障の可能性が高いです。
水没や落下などの衝撃により、iPhoneの基本システムであるiOSが破損している、または長年の使用によりiPhoneの基盤が不具合を起こしていることが考えられます。
システムの不具合でなく、基盤が故障していれば、自分で修理することはまず不可能です。
安心できる修理店に相談
リカバリーモードがなかなか解除できないからといって、強制終了・再起動やiTunesなどを使って何度も操作していると、iPhone本体のダメージを悪化させてしまうかもしれません。
自力での解除が難しい場合は、すみやかにiPhone専門の安心できる修理業者に依頼してください。
iPhoneはこまめにバックアップを取る
これまで述べたように、iPhoneは知らぬ間にリカバリーモードになることもあり、一旦リカバリーモードになってしまうと解除するのに手間がかかり、解除できても必ずデータが元通りになるとは限りません。
正規店のApplestoreでも対応しているように、多くのケースでiPhone本体の復元・初期化が行われます。
唯一の安全対策は、常にバックアップを行うことです。
安心してiPhoneを使い続けるために、こまめにバックアップを取ることを心がけましょう。
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出典:アイサポ
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こちらの記事では、アイサポの口コミ・評判についてまとめています。併せてご覧ください。
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出典:iCracked
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まとめ

iPhoneはパソコンのように、リカバリーモードで簡単に本体機能を復元することができる反面、復元方法によってはデータが初期化されてしまう恐れがあります。大事な音楽ファイルや画像アーカイブなどが消えて悲しい思いをしないように、iPhoneを使用するときは、日ごろからこまめにバックアップを取り、パソコンなどに保存しておくようにしましょう。