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オフィチーネパネライは、1860年にジョヴァンニ・パネライによって設立されたイタリア(設立当時はフィレンツェ)の高級時計ブランドとなっています。現在は、時計の他に、温度計や湿度計、気圧計も生産しています。
オフィチーネパネライは、ロレックスから防水ケースのノウハウやムーブメントの供与を受けることで、1936年に軍事用のダイバーズウオッチである「ジオミール」を試作。1938年に製品化したことで、時計の販売を開始することとなりました。
しかし、それまでは軍事用の時計を専門として製造していましたが、東西冷戦の終結に伴い、1993年より一般向けの時計の製造、販売を開始しました。そのため、一般向けとしては歴史の浅いブランドとなっています。
今回は、そんなオフィチーネパネライの修理情報、保証情報についてまとめてみました。
INDEX
オフィチーネパネライが故障してしまったら
オフィチーネパネライは、軍事用時計を作成していたノウハウから、自社製のムーブメントを使用しています。そのため、比較的複雑な構造をしている機械時計となっており、継続して使用するためには、定期的な点検とオーバーホールが必要不可欠となります。
メーカーのオフィチーネパネライ・オーバーホール料金
しかし、オフィチーネパネライは、点検費用やオーバーホールの費用は公開していません。
過去に、オーバーホールを依頼した方の情報を基にすると、オフィチーネパネライのオーバーホールは下記の料金でした。
- 手巻きや三針自動巻き:64,000円~71,500円
- クロノグラフ:83,000円
- アラーム:89,500円
- 8日巻き:89,500円
もともと軍事用で非常に高性能な時計ではありますが、オーバーホールの代金は他の高級腕時計メーカーよりも高い値段設定となっています。
この値段設定は、高級腕時計メーカーの中で最も高いと言われており、オフィチーネパネライ腕時計を持つのであれば、維持費を覚悟しなければなりません。
時計修理店のオフィチーネパネライ・オーバーホール料金
一方、このオーバーホールですが、時計店での料金の一例は下記です。
- 手巻き、自動巻き:23,000円(新品仕上を含むと30,000円)
- クロノグラフ:41,000円
- アラーム、8日巻き:要見積もり
価格と品質を良く見て修理先を決めよう
メーカーでオーバーホールを行うことで、純正部品を交換することができますが、時計店では代替品での交換となるというデメリットはあります。しかし、その分価格が抑えられていますので、価格か品質かによって、オーバーホールを行う先を検討する必要があります。
なお、ここで紹介しているオフィチーネパネライのオーバーホール料金は、特に注意書きを行っていない場合、オーバーホールのみの価格となっています。オーバーホール中に見つかった部品の交換については、その部品代が別途必要となります。例えば、パッキンであれば1,000円程度、ぜんまいであれば8,000円程度となります。
参考:腕時計のオーバーホール費用はどのくらい?修理料金相場を調べてみた
保証内容・保証期間
オフィチーネパネライには、メーカーの保証として2年間の保証期間が設けられています。これは、アメリカ、カナダで購入したものを除く保証期間で、アメリカ、カナダで購入したオフィチーネパネライの保証期間は1年となります。
オフィチーネパネライのオーバーホール工程
オフィチーネパネライは機械式時計となりますので、ムーブメントの分解清掃を欠かすことはできません。使用されている潤滑油が3年?4年程度で油切れや油汚れが発生するため、その程度の期間ごとにオーバーホールを受けなければなりません。
一般的にオーバーホールは以下の手順で実施されます。
@ムーブメントの分解
オーバーホールを行うためには、すべてのパーツを分解します。そのため、オフィチーネパネライの場合は、オフィチーネパネライ専用の器具で時計の裏蓋を開けてムーブメントを取り出し、1つ1つのパーツに分解していきます。
Aムーブメント、ケース、ブレスの洗浄
1つ1つのパーツに分解したムーブメントは、ムーブメント専用の超音波洗浄機を使用して、付着していた汚れや金属粉を洗い流します。同時にケースやブレスについても、超音波洗浄機を使用して、きれいに洗浄していきます。
B部品の交換
使用している部品に破損や劣化が無ければ問題はありませんが、一部の部品に破損や劣化が見られた場合、その部品を新しい部品に交換します。
この際、交換する部品は、メーカーのオーバーホールでは必ず純正品となります。一方、時計店でのオーバーホールは、純正品が手元にあれば純正品を使用しますが、なければ代替品を組み込むこととなります。そのため、交換する部品によっては、精度が変化する可能性があります。
Cムーブメントの組み立て
1つ1つのパーツに分解したムーブメントを組み立てます。技術力が不足している職人さんが行った場合、組み立ての際に各パーツを摩耗させてしまう事がありますが、十分に経験を積んだ職人さんであれば、摩耗を最小限に抑えることができます。
組み立ての際には、専用の潤滑油をパーツごとに使い分けてさしていきます。
D精度調整
ムーブメントを組み立てた時点で、精度測定器を使用し、0.001ミリ単位の微調整を行うことで高品質を維持します。
E組み立て
精度調整まで完成したムーブメントをケースに収めます。ケースやバンドの新品仕上を行う場合は、この組み立て作業までに研磨を行います。
F防水検査
防水検査機で防水性能が十分に満たされていることを確認します。
G巻上機による精度確認
組み立てた時計は数日間、精度の確認と自動巻機能が作動しているかどうかを実測テストします。
H最終点検
最後に、もう一度精度機で精度をチェック、人の目で新品仕上のクオリティを確認して、問題なければ完成となります。
メーカー、時計修理店のメリット・デメリット
オフィチーネパネライは、もともと軍事用の時計を製造していただけあって、その制度には非常に定評があります。しかし、機械式腕時計はオーバーホールが必須の腕時計のため、たとえ故障しなくても長年使用すればするほど維持費がかかります。 では、修理・オーバーホールに出すならメーカーと時計修理店どちらがいいのでしょうか。
それぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
メーカーのメリット
オフィチーネパネライの修理・オーバーホールをメーカーに依頼するメリットとしてまず挙げられるのは、信頼の高さです。これはオフィチーネパネライの腕時計に限らないことですが、実際に時計を製造しているメーカーですので、ある一定以上の技術や知識は有していると判断することができます。
特にオーバーホールは技術力を要する作業のため、技術面に心配ないメーカーに依頼することは、大切なオフィチーネパネライの腕時計を預ける方にとって非常に安心できるポイントでしょう。
メーカー依頼のメリットのもう一つは、純正品を使用してくれることです。故障した部品を取り替えたり、オーバーホール中に不具合のある部品を発見すると、新しい部品と交換しますが、一般の時計修理店の場合、純正品以外の新しい部品を使われる可能性があります。
純正品以外の部品であっても腕時計の動作に支障がなければ問題ないという方もいらっしゃるかもしれませんが、大切なオフィチーネパネライの腕時計は、たとえ部品の一つであっても純正品でなければ嫌だという方にとって、メーカーが必ず純正品の部品を使用してくれるという点はメリットの一つでしょう。
メーカーのデメリット
オフィチーネパネライの修理・オーバーホールをメーカーに依頼するデメリットは、料金の高さです。特に、メーカーでは機械式腕時計において必須のオーバーホール料金を非常に高く設定されており、高い維持費が必要となってしまいます。
さらにオフィチーネパネライは、メーカー修理の料金が他の高級時計ブランドよりも高額であるため、故障の確率を下げるためにもオーバーホールは定期的に行うといいでしょう。
時計修理店のメリット
オフィチーネパネライの修理・オーバーホールを街の時計修理店に依頼するメリットは、料金が安いという点です。メーカー依頼よりもオーバーホールの料金は約半額程度の価格設定となっている時計修理店が多くあるので、リーズナブルにオーバーホールをしてもらうことができます。 また、後ほど述べるように、良い時計修理店ではメーカー同等あるいはそれ以上の技術力で、メーカーよりも安い料金で修理・オーバーホールしてくれます。このような時計修理店であれば、メーカーよりも多くのメリットを得ることができます。
時計修理店のデメリット
デメリットとしては、故障した部品やオーバーホール中に不具合のある部品を発見した場合、純正品以外の新しい部品と交換になる可能性があるという点です。しかし、純正の部品は十分にストックを保有している修理店も多々あるようで、純正部品を入手することは容易なようです。
そのため、純正品以外の部品が使われるというリスクは滅多にありません。もし気になるようであれば、あらかじめ修理店に聞いてみるといいでしょう。よって、実際にはメーカーで修理を行うメリット、時計修理店で修理を行うデメリットの双方は損なわれます。
また、時計修理店の場合、技術力が店によってバラバラです。なので、メーカーだと技術力の心配をせず依頼できても、時計修理店だと技術力があるのか十分に吟味しなければなりません。ただ、メーカーの職人さんよりも技術、経験、知識の全てにおいて優れた職人さんは時計修理店に多数いらっしゃいます。
そういった腕のある職人さんに依頼することで、メーカーでの修理・オーバーホール以上の精度を確保した作業を行なってもらうことも期待できます。
参考:腕時計の故障時に知りたい!修理料金の相場はどのくらい?
良い時計修理店を探す
メーカーと時計修理店のメリット・デメリットをまとめると、一番の違いは料金です。どこの修理店が良いのか探すのは面倒だし、高額払ってでも信頼感あるメーカーに依頼するのもいいかもしれません。ただ、時計修理店はオフィチーネパネライのメーカーよりも非常に安い料金で対応してくれるのに加え、修理店によってはメーカー同等あるいはそれ以上の技術力を持つ職人さんもいます。
少しでも料金を安く、信頼できるところがいいという方は、良い修理店を探してみてください。そんな時、当サイト最安修理ドットコムでは全国各地にある多くの修理店が集っているので、時計修理店を簡単に探すことができます。
各修理店の口コミも掲載しているので、表面だけではわからない職人さんの技術力などを判断する際の参考になるでしょう。街の時計修理店はメーカーとは違い技術力や料金設定にばらつきがあるので、ぜひ納得できる修理店を見つけてくださいね。
参考:【東京編】腕時計のオーバーホール可能なおすすめ修理店5選
【大阪編】腕時計のオーバーホールが可能なおすすめ修理店3選
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