ピアノのオーバーホールの修理料金相場を業者別に比較してみた

ピアノの寿命を100年まで延ばす方法を御存じでしょうか。

ピアノはたいへん頑丈な楽器で、日頃からきちんとメンテナンスをすれば100年もつとされています。

今回は、大切なピアノをいつまでも美しい状態で使うことができる修理方法「オーバーホール」について紹介します。

修理業者ごとのオーバーホールの料金相場も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

オーバーホールとは？

かつて、お子さんの習い事や趣味としてピアノを購入したものの、お子さんが成長して弾かなくなり、自宅に長い間眠ったままのピアノはあるでしょうか。

しかし、ずっと使っていなかったためにホコリをかぶったままでメンテナンスも一切していない、なんてこともあるかもしれません。

そんなときは、ピアノがまるで新品同様のように生まれ変わる「オーバーホール」を利用してみてはいかがでしょう。

オーバーホールの内容

オーバーホールとは、古くなったピアノを新品同様に使えるようにすることです。

古くなったピアノの弦、チューニングピン、ハンマー、ダンパーフェルトなどの部品を全て新しいものに替えることをいいます。

これによって、長く放置されていた古いピアノでも、新しいピアノと同等の音色を手に入れることができます。

また、ピアノ修理業者はグランドピアノ、アップライトピアノ、コンサート用ピアノなど、さまざまな種類に対応しています。

そのため、ピアノ本来の特徴を壊すことなく蘇らせることができるでしょう。

オーバーホールと修理の違いは？

オーバーホールと修理は、それぞれ異なった修復方法です。

簡単に言うと「オーバーホール」はピアノのパーツ全部を丸ごと交換する大掛かりな修理なのに対して、「修理」は故障したパーツのみを取り換え、使えるパーツはそのまま残すことをいいます。

修理内容にもよりますが、オーバーホールと修理の費用を比較すると、やはりオーバーホールの方が割高となっています。

費用面や音質のことからも考えると、使えるパーツがあるならオーバーホールではなく修理の方がお得といえるでしょう。

オーバーホールをした方がよいピアノ

ピアノの中には、オーバーホールを「した方がよい」ものと、「しなくてもよい」ものがあります。具体的にオーバーホールをした方がよいピアノの例を挙げてみましょう。

オーバーホールを検討すべきピアノ

上記のようなピアノは部分修理だけでは終わらない可能性があるので、オーバーホールした方がよいと言われています。

オーバーホールをしない方がよいこともある

オーバーホールは全部のパーツを交換するので、まだ使えるパーツもそっくり入れ替えてしまうことになります。

さらに本来の古いパーツの方が良質なのに、別のメーカーの部品に入れ替えてしまうことで音質が落ちてしまう可能性もあります。

必ずしも全部の部品を取り換えることがいいわけではなく、元の部品の方が良質な音を奏でられることもあるようです。

そのため、オーバーホールで音色が甦るといっても、使えるパーツがある場合は修理のみの依頼をおすすめします。

あくまでも古い部品のみを取り換えて、生かせる部品はそのピアノのオリジナリティとしてそのまま残しておくことが大切なのです。

業者別のオーバーホール料金相場

自分のピアノが本当にオーバーホールが必要なのかを見極めることは、素人にとってなかなか難しいものです。

そのため本当にオーバーホールをする必要があるのか、しっかり提案をしてくれる業者を選ぶことが重要となってきます。

ここでは、オーバーホールに対応しているピアノ業者の料金相場を紹介します。

料金相場を知った上で、修理にするかオーバーホールにするか検討してみてもいいかもしれませんね。

ピアノ調律修理110番

出典：ピアノ調律修理110番

東証上場企業が運営しているピアノ調律修理110番は、お客様満足度98％以上の実績があります。

実績経験豊富なピアノ調律師が、幅広いピアノの調律・修理に対応してくれますよ。24時間365日受付を行っており、出張でもスピーディーに対応可能です。

調査や見積りは無料で行ってくれるので、気軽に相談できますよ。

ヤマハピアノサービス

出典：ヤマハピアノサービス株式会社

ヤマハピアノサービスは、買取、中古販売、修理などを行っている専門業者です。

大手楽器メーカーのヤマハが100％出資しているので、ヤマハの純正パーツを使って部品交換してくれます。

その影響もあってか、他社よりも料金が若干割高になってしまいますが、質の良いサービスを受けることができるでしょう。

河合楽器

出典：河合楽器

河合楽器は、世界第二位のピアノ販売シェアを誇る業界大手の楽器メーカーです。値段にひらきがあるのは、プランによって部品の交換数が変わってくるからです。

カワイは社内技術研修制度を設けているため、若手の技術者も確かなスキルを持っています。

オーバーホールの見積もりは、電話、ハガキ、インターネットから依頼できます。まずは気軽に見積もりをしてもらってはいかがでしょうか。

ピアピット

出典：ピアピット

ピアピットは、修理、クリーニング、オーバーホール、調律などを行っているピアノ専門業者です。

同社は、修理の様子をホームページにて写真付きで細やかに説明してくれます。自分のピアノの修理過程が事細かに確認できるので、工房まで足を運ぶことがむずかしい人でも、安心して修理を任せられるでしょう。

料金：約450,000～600,000円

JMG株式会社

出典：JMG株式会社

JMG株式会社は、ピアノ調律、修理、塗装、買取、中古などを行っているピアノ専門の業者です。

同社はコンサートピアノから家庭に置いている一般的なピアノまで、さまざまなメーカーのものに対応しています。

経験豊富な調律師が在籍しているため、高度な技術が保証されているのです。

ピアノ工房関西

出典：ピアノ工房関西

ピアノ工房関西は、関西地域でピアノ販売、修理、メンテナンスなどを行っているピアノ専門業者です。本格的なピアノ修理を行なっているため、他店よりもクオリティの高い修理が期待できるのではないでしょうか。

対象地域は、大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県、和歌山県、三重県となっているので注意しましょう。ピアノを搬入する際の運送費用はサイト上でチェックしてみてください。

オーバーホールを依頼するときの注意点

ピアノ修理業者は数多くあります。オーバーホールは決して安価ですむものではないので慎重に業者を選びましょう。

では最後にオーバーホールを依頼するときの注意点を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

悪質業者に注意

ピアノ修理業者のなかには、素人のピアノ知識がないことをいいことに、高額な修理費用を請求するところもあります。

オーバーホールとは全部の部品を入れ替えることを上記でも紹介しましたが、まだ使える部品があるにもかかわらず、丸ごと取り換えられてしまうこともあります。

さらに、修理不可能と伝えて新しいピアノに買い替えを強要してくる業者もあるようなので、注意してください。

複数の業者に見積もりをしてもらう

元のピアノのオリジナリティを損なってしまっては、せっかく大切に使っていたピアノもかわいそうです。

悪徳業者に引っかからないためにも、まずは自分のピアノは部分修理で済むのか、オーバーホールが必要なのか、複数の業者に見積もりをしてもらってから依頼することをおすすめします。

業者によって値段に大きな変動がある

オーバーホールは、修理業者によって扱っている部品が異なるため値段に大きな変動があります。

ヤマハやカワイのピアノをお使いの方は、そのメーカーの部品を取り扱っている業者に依頼すると、純正のパーツと交換してくれます。

純正のパーツは良質な音が出るのでたいへん魅力的ですが、その一方で、やはり料金も高くなってしまうようです。

また、安価でオーバーホールを行っている業者のなかには、低価格な中国製の部品を使う業者も少なくありません。

そのため本来のピアノの音色を保つのであれば、あらかじめどのようなパーツを使用しているのか問い合わせてみるといいかもしれませんね。

まとめ

今回はピアノのオーバーホールの料金相場を業者別で比較しました。

オーバーホールの料金相場はピアノのタイプによって異なり、グランドピアノだと40万円以上、アップライトピアノだと27万円以上はかかるようです。

もちろん修理業者や使うパーツによっても料金相場は異なりますが、正確な値段を知るためにもまずは問い合わせることをおすすめします。

オーバーホールは古いピアノを復活させる素晴らしい方法です。ピアノの品質を損なわないためにも、必ず複数の業者と比較してから依頼しましょう。