
冷蔵庫は、今や生活するうえで必需品となっており、使える状態が当たり前の環境になっています。その分、故障した場合の影響が非常に大きい家電になっています。冷蔵庫が故障してしまうと、買い置きしておいた食材がすべてダメになってしまったり、新しく食材を保管できなかったりなど、生活が一変してしまいます。
今回は、そんな冷蔵庫の故障の際に知りたい情報をお届けします。

冷蔵庫内 / つんつん
冷蔵庫の保証期間は?
テレビや電子レンジといった家電の保証期間はほとんどの場合が1年です。そのため、冷蔵庫の保証期間も1年間しかないと思われがちですが、冷蔵庫の保証期間については、1年以上のメーカー保証を受けられる場合があります。
Panasonicやシャープといった日本の大手メーカーが公表しているメーカー保証期間は1年間です。しかし、冷蔵庫に関しては、冷媒循環回路(圧縮機、凝縮器、冷却器、毛細管、配管)、冷却器用ファン、冷却器用ファンモーターと言われる部品に関しては、5年保証となっている可能性が大いにあります。実際に日本のメーカーでも、ほとんどのメーカーは、これらの部品については5年保証となっています。つまり、冷却するための重要な部品であれば、5年間、それ以外の部品であれば1年間は無料でメーカー保証を受けることができます。
しかし、冷蔵庫の耐用年数は短くても8年以上と言われています。きれいに利用している方であれば、20年以上、同じ冷蔵庫を使われている方もいらっしゃるようです。そう考えると、メーカー保証1年間(冷却に関する重要部品は5年間)だけでは、実際に故障が発生する頃にはすでに保証が切れてしまっていることの方が多いと思います。
そのため、有料で保証期間の延長を行うことをおすすめします。シャープであれば、延長保証サービスとして、メーカー保証とほぼ同じ保証を、5年間に延長するサービスがあります。冷蔵庫の場合は、追加の保証料が5,200円必要になりますが、この保証に入ることで、冷却に関する重要な部品以外の部分についても、5年間のメーカー保証を受けることができます。また、Panasonicでも「Panasonic Store延長保証サービス」が4,800円で受けることができます。これもシャープの延長保証と同様に、メーカー保証とほぼ同じ補償を、5年間受けることができます。
しかし、冷蔵庫に関しては、5年間の延長保証だけだと、不安が残ると思います。特に、重要な部品については、そのままで5年間の保証を受けることができますので、それらの部品に関しては、延長されていません。
そこで、家電量販店の延長保証サービスでは、最長10年の延長保証を受けることができるサービスが展開されています。これを受けることによって、保証期間が最長10年になりますので、重要部品であっても5年間の保証期間の延長を受けることができます。しかし、家電量販店の延長保証については、年数が経過するごとに受けられる修理の金額に上限が定められたリ、修理の回数に制限がある場合がありますので、保証を申し込む際には、それらの注意点をしっかり確認する必要があります。
冷蔵庫の故障の診断
冷蔵庫の故障といえば、入っている食材が冷えないことが最初に浮かぶと思います。しかし、冷蔵庫の故障は、それ以外にも様々な症状があります。
冷蔵庫にとって、冷えない、冷えが弱いというのは、冷蔵庫の目的を果たすことができない最も大きな故障です。しかし、それと同じくらい影響が大きい故障が「水漏れ」です。もちろん、冷蔵庫の中で水をこぼしたり、冷蔵庫を移動したことによって漏れた水については問題ありません。具体的な原因が特定できない水漏れの大半は、霜取りの水が、ドレンパンに貯めることができずに漏れてきていますので、修理が必須となります。このままでも問題なく使用できる場合がありますが、水漏れによって冷蔵能力が大きく落ちるため、冷却させるためにフル稼働することによってコンプレッサーに負担がかかり、最終的には突然停止することにつながります。
他にも、ドアの動きが悪いというのも故障の一つです。うまくドアが閉まらなければ、冷蔵庫を密封できませんので、冷却能力が大きく低下します。
また、霜の付着についても、故障の可能性があります。霜については、水分の多い食品を、ラップなしで保存している場合、ドアが半開きになっている場合、ドアを長時間開けっ放しになっている場合、ドアを頻繁に上げる場合に付着します。それらの使い方によって霜が付着している分については、故障ではありませんが、それらの使い方をしていない場合は、ドアのしまりが悪くなっているなどの故障の可能性があります。
このように、冷蔵庫の故障は、冷却能力だけでなく、様々な症状があります。いずれの場合も、冷蔵庫の冷却能力に影響を及ぼしますので、少しでもおかしいと思った場合は、早めに点検を行うことをおすすめします。
冷蔵庫の修理について
冷蔵庫の修理については、メーカーに修理を依頼する、修理専門業者に修理を依頼するのいずれかになります。冷蔵庫に限らず、家電全般について、専門知識がないまま自分で修理を行おうとすると、予期せぬ事故が発生することがありますので、メーカーに勤務していた等、構造について熟知していない方が自分で修理するのはおすすめしません。
冷蔵庫を修理する場合、修理する部分によって修理にかかる金額は大きく異なります。
日立で修理料金の目安が公表されていますが、冷えない・冷えが弱いという症状の場合、タイマーやサーモセンサーの交換の場合は9,000円~18,000円、制御基盤の場合は9,000円~22,000円、冷凍サイクルの場合は別途見積もりとなりますが、39,000円~74,000円となっています。これら単品の交換で改善される場合もありますが、稀に複数の原因によって症状が発生している場合もありますので、その場合は個々の金額が発生することとなります。次に、水漏れについてですが、ドレンパンの交換、霜取りヒーターの交換で11,000円~15,000円かかります。霜の発生の原因となるドアの隙間については、ドアパッキンの交換として、5,000円~9,000円、自動製氷機を使っていて氷ができなくなった場合は、アイスメーカーの交換として8,000円~21,000円、制御基盤の交換で9,000円~22,000円かかる見込みとなっています。
また、冷蔵庫のような大型家電は、メーカーに返送して修理されたものが返ってくるという修理方法ではなく、作業員が自宅まで出張して修理するということの方が多くなります。そのため、修理が終わればすぐに使えるというメリットはあるものの、出張費用が必ず発生します。
まとめ
冷蔵庫の修理代金は、メーカーに依頼した場合でもほとんどの場合が10,000円以上発生してしまいます。さらに、作業員の出張費用も掛かりますので、安く見積もっても20,000円以上はかかってしまいます。
今回は、日立の修理代金の目安を基に、修理代金をご紹介しましたが、今回ご紹介した修理であれば、新しい冷蔵庫を買うよりは安く修理することができます。しかし、冷蔵庫の耐用年数は短くても8年以上となっていますので、保証期間が切れた後も使う続けることの方が多いと思います。そのような長期間、利用するものが故障した場合、使っている年数によっては、すでに修理部品の生産も中止しており、修理そのものができないケースもあり得ます。その場合、買い替え以外の選択肢がなくなりますので、15年以上、同じ冷蔵庫を利用されている方は、故障の際には買い替えの検討を行わなければならないという心構えを前もって行っておくことをおすすめいたします。

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